第107回目(4/4) 深澤 里奈子 先生 湯河原リトリートご縁の杜

自分に覚悟が出来ると、お客様が変わりました。

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「宿の名前を「湯河原リトリートご縁の杜」に変えられたきっかけを教えてください」

2016年2月から料理をする人が変わりました。

こういう料理を作って欲しいと思っていた人に出会えました。

私が勝手に「エネルギー料理」と呼んでいるのですが、野菜が来たら「かわいいねー」と言いながら触って、作る過程でもレシピありきで作るのではなく、野菜の声を聞きながらその日の献立を考えて「おいしそうだね、おいしそうだね、これ絶対おいしいよね」と言いながら作る人なのです。


たまたま同じ名字の深澤早苗さんという方なのですが、この人の料理を食べたら心も体も変わっていくだろうなと。

前年の12月に早苗さんに出会って、1月3日に「変えよう」と決めました。

本来ならきちんと時間をかけて準備をして春ぐらいに変えるのがいいのだと思いましたが、2月3日に変えました。

2月3日・・・節分にできれば、それが一年の流れになると思ったのです。

私からしたらそれがベストだと思っていましたが、周りから見れば「強行突破」に見えたようです。


その日に向けて大転換を始めまして、旅館の名前も「名前どうするんですか?」と聞かれて、「【ふかざわ】だと前のイメージになっちゃうから変えたい」と答えましたが「どうするんですか?」と聞かれても「まだわかんない」としか答えられない状態でした。

看板とかホームページとかも「そんなことは後でいい」と思っていましたけれどマネージャーがきちんと整えてくれました。

私が走り役で、みんなが支えてくれる本当にありがたい環境です。

今思えば看板もホームページもきちんと変えておいて良かったです。

「スタッフのみなさんはよく付いて来られましたね」

私がやりたいことを言うほど、スタッフも同じように「旅館」であることに違和感を覚えるようになってきました。

「おかみさん、これは旅館なんですか?旅館じゃないんですか?」と聞かれたり、「うちは旅館じゃない」と答えたら「でも今やっていることって旅館ですよね?」と言われて「これでは旅館だね・・・」としか答えられないことが増えてきました。


旅館のもっと原点である「宿」を私はやりたいと思っていました。

例えば「観光」という意味が、もともとは昔の人が伊勢神宮にお参りへ行くように、光を観るというのが観光でした。

伊勢に行く過程の中で、自分の中を見つめたりとか、なんでそこにいくのだろうか、そこにいって何を成し遂げたいんだろうか、 戻ってきてからどういう風にしたいんだろうか、といった自分の中の光を見つめる旅というのを「観光」といったのではないかと思う訳です。

そういう原点に、旅というものを戻していきたいのです。

光を観る旅をしていく中で、その体を休め、気持ちを新たに旅立っていく場所が「宿」なのです。

だから「宿」という言葉が「宿る」というような内包される感じの意味ありますよね。

「魂が宿る」というように。

そういった原点の「宿」に戻りたいとずっと語っていたのです。

「その後、半年(取材時が2016年7月)経って落着きましたか?」

名前もコンセプトも変えて、2月の時点では伝えきれていなかったのですが、半年で伝わってきた手応えを感じています。

スタッフも自分の在り方が人に影響を与え、出会う人が自分と一体化して、そこから学んでいくっていうことを分かっていて、お客様と接するようになりました。

特にこの6月からはそれを実感しています。お客様が帰る頃にはお友達になってしまったり、ハグしてお見送りをしたりするのです。

5月までは私も不安でした。「あまり極端なことをするとお客様が来なくなってしまうのではないかな?」と思う反面「普通の旅館を望んでいる人に来て欲しいわけではない」とも思っていて、想いと経営のバランスで自分が曖昧になることがありました。

2月からビーガン料理(肉、魚、乳製品、卵など動物由来の成分を含まない料理)にしましたが、私もビーガンのことをよく分かってなくて「ビーガンは野菜料理です」と言うと、お客様がみんな引いていくわけです。

「えっ、湯河原で海なのに、魚や肉はでないのか」というように。

今までは魚も肉も出していたから「そうだよなぁ」って思いました。


どうやって伝えればいいのだろうと悩みながら2月3日にオープンして、4日後には「Veggy(ベジィ) 」というベジタリアン専門雑誌から取材が入って、他にもご縁の杜をメルマガや雑誌などで紹介していただいて、あれよあれよという間に流れができていったんです。




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「お客様は変わりましたか?」

自分に覚悟が出来ると、お客様が変わりました。

心や体の不調を回復するためにご縁の杜に来られる方もおられますし、「時代の最先端だね」とお客様から言われたり、「なかなかなこういう料理は出せないよって褒められました」とスタッフから言われたりしました。

覚悟が固まるほどに、教育業から医療へシフトしていくのです。

だから重い病気の方、子宮がんとか乳がんとか、そういう方も来るようになりました。

でも「ガンなんです・・・」という暗く深刻な感じではなくて、それを受け入れていて、ここからの人生をどうしたらいいか、そのためには食をどうしたらいいかというお客様が増えました。

私たちお医者さんでないけれども、潜在的に医療に関わることを伝えていける場になりました。

「館内の廊下にも健康に関する本がたくさんありますね」

私の友達の服部みゆきさんという方がいるのですが、彼女がガンで亡くなりまして、東洋医学の本の出版に関わっていた方なのですが、娘さんが遺品の本をご縁の杜に納めたいと言ってくださったのです。

300冊もあって、5月から館内の至る所に置いてあります。

そういう本が並んでいるのを見たら、よく分からず来てしまったお客様も「こういうところなんだ」とわかってくれるようになりましたね。

「経営方法で変わったことはありましたか?」

今まで理念教育、理念経営を標榜して「ここがゴールだからね」と示してきたことを2月3日のリニューアルで全部辞めました。

私も何処にいくのか分からなくなっちゃって、私が「進む道がはっきりと見えないとスタッフは不安になっちゃうね」って言ったら、エネルギー料理のシェフの早苗さんが「不安って素晴らしいんですよね」っていうのです。


「だって、安定したって思った瞬間に中に不安ができますから。

でも不安定で、これからどうなるんだろうっていう時は、外に不安ができます。

一歩一歩自分は前に進んでいるから、外に不安を感じているけれども、中は確信を持って進めます。

でも、安定したって瞬間に守りに入るから、外側は安定しているけど、中がこれでいいんだろうか、これを守らなきゃ、こうって決めたものに対して何か言われたらどうしようって不安になっていく」


と言われるわけです。「私たち素晴らしいですよ、毎日不安を歩いているんですよ」って。

そういう会話が普通にできるのです。

今までは「私が不安でいてはいけない」と思っていまして、私がミッションやビジョンを掲げて「あそこに行くんだからね、がんばろうよ!」「ほら、あんたの目標は何?こうだよね?」って、コーチングをしながら「こうだよね、ああだよね」ってやってきました。でも頑張っている子でも気持ちが落ちることがあるのです。

「また落ちちゃいました」ってまた捕まえる。みたいなことがもういらなくなりました。 教育していた期間は素晴らしかったですし、勉強になったのですが、今はすごい楽になりました。

「最後に、現在心の仕事をされている方、これから始められる方にメッセージをお願いします。」

心の仕事をしたい人は、自分自身の心が病んで悩んできた方が多いと思います。

そして「自分が苦労したことが人のお役に立っていく」形で、本質的な使命を果たしていくのだと確信してます。

だから、最初は大変でも乗り越えた壁の数だけ「能力と体験と相手のことが分かる」という力がつくのですよね。


そして、もう1つ大切なことは、セッションや施術の時に「相手を治そうと思わないこと」。

相手を治そうと思うと自分のエネルギーで何とかしようとするので、枯渇していってしますのですよね。

治すというツールを用いて、相手から依存されることに自分が依存してしまう「依存され依存症」みたいな感じですね。

エゴの力は自分も相手も疲れます。

なので、セッションや施術の時は、自分に内在化している「ひずみ」を解決するために、その人が現れてくれたと考える。

相手の中に自分の本質を感じながら、自分が癒されるように施術をしていくと、自分を相手も両方とも良くなっていくと思います。


「起こることすべて、出逢う人すべて、自分のために現れてくれている」と気づくとすごく楽になります。

「私が良いと、周りも良くなっていく」という感覚です。

波紋のように、中心部から発せられる波動が大切なのです。

まずは、自分の心が豊かになっていくことを最優先にしながら、心地良く一緒に進んできましょう。




<編集後記>

深澤先生を取材するにあたり、取材メンバーで「湯河原リトリート ご縁の杜」に1泊しました。

夕食では、、肉・魚・タマゴ・牛乳を使わないコース料理をいただきまして、中でも「焼いたズッキーニの上に桃のソースがかかったひと皿」がとても印象的で美味しかったです。



シェフの深澤早苗さんによると、野菜と果物の声を聞いて作ったその日はじめてのレシピだったとのこと。

翌朝は、朝4時から日の出ツアーで真鶴海岸に行って、その後しばし瞑想を体験してきました。その後の朝食では「タマゴを使わない、タマゴかけごはん」をいただきました。

1泊2日でココロもカラダもリフレッシュすることができました。心身共に癒されたいという方、ぜひ湯河原のご縁の杜に泊ってみてはいかがでしょうか。

深澤 里奈子(ふかざわ りなこ)   「ご縁の杜 株式会社」代表取締役/女将

2000年に26才で旅館の女将を引き継ぎ、3代目として事業継承。
2008年より理念経営を中心軸としたスタッフ教育を行い、部屋稼働90%の繁盛旅館となる。
教育事業も同時に行い大学講師を務める。
2016年 新たな試みとして、潜在的医療を目指し、心理学 脳科学の教育事業に加え 「食養生」としての宿に転換。
「湯河原リトリート ご縁の杜」として、生き方への「気づきの場」を創り出している。

<湯河原リトリートご縁の杜のHP>
ココロとカラダが整う宿「湯河原リトリートご縁の杜」

<スタッフブログ>
読むと奇跡が起こる!

<フェイスブック>
ご縁の杜 Goen no Mori 〜人生に変化が起る宿〜


インタビュアー:荒川仁美(あらかわひとみ)

荒川仁美

株式会社サイドウェイズ顧問、コミュニケーションコンサルタント

ブレスプレゼンターとして、呼吸法を通じて「愛される豊かな人生」を
歩む人を育むことを使命とし、「人生を楽しむ自分になる」
「人と自分を比べない」「自分の成長を信じる」
この3点をモットーに、ココロとカラダが穏やかに健やかになる
「笑顔満杯の120分」のブレスプレゼント講座を開催している。
モットーは、人と人を笑顔でつなぐ架け橋になること!

HP:株式会社サイドウェイズ
ブログ:人生はいつだってハッピー


インタビュアー:古川直子(ふるかわなおこ)

古川直子

野菜料理研究家 製菓衛生師

古来、日本人が行っていたそのバランス調整の仕方を、
現代の私たちが、次世代に伝えていく必要性を感じる。
人の幸せの源泉は家庭料理にあると考え、家庭料理としての
お惣菜を提供する場を作ろうと決意し、準備を始める。

ブログ:お野菜ともっと仲良くなりませんか


インタビュアー:倉橋竜哉(くらはしたつや 日本メンタルサービス研究所 代表理事)

倉橋竜哉

アイネスト株式会社、日本マイブレス協会の代表を務める。
日本マイブレス協会では、ブレスつまり息をコントロールする
「呼吸法」を通じてココロの穏やかさとカラダの健やかさを
お伝えする講師の養成を行っています。

HP:日本マイブレス協会
著書:「呼吸で心を整える」
発行メルマガ:毎朝1分☆天才のヒント


インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主宰、Team Oasis 代表
自分がなんだか分からない。何かやりたいけど、見つからない。
心の悩み、病を抱えた方、自己実現したい方のお手伝いをいたします。

心理カウンセラー、ゲシュタルトファシリテーター、NLPセラピスト、
交流分析士1級、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:八木橋寿美子(やぎはしすみこ)

八木橋寿美子

あなたのいる空間は、あなたにとって心地よい空間ですか?
ピカピカに片付いた部屋が心地よいと感じる人もいれば、
おもちゃ箱のようにモノがあふれた空間を心地よいと感じる人もいます。
「部屋は心の鏡」と言います。
呼吸法で心を整え、思考の癖を知ることから、
あなたにとって心地よい空間を手に入れてみませんか。

ライフオーガナイザー(思考と空間の整理)、ブレスプレゼンター(呼吸法)
HP:つながるいえ

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