第91回目(4/4) 池田 明子 先生 日本フィトセラピー協会

心にも、自然治癒力が備わっています!

インタビュー写真

「先生は、ハンドケアボランティア活動の推進もしていらっしゃるのですね?」

そうですね。私達講師とボランティアの受講生と一緒に、世田谷区と横浜市にある介護施設、それから神奈川県にある身体障害者の施設にうかがっています。協会ではオイルなど必要なものを負担し、受講生の皆さんはボランティアとして交代で施設に行ってもらっています。

「活動の手応えはいかがですか?」

とても反応が良くて、ボランティアに参加された皆さんは「また行きたい」と言っています。時には「お忙しいでしょうし、大変だからいらっしゃらなくてもいいですよ」と言っても、「ボランティアに来ると元気が出る」「これがなくてはならない」ということを言われるんです。

「ハンドケアを受けられた方の感想はいかがですか?」

受けられた方の反応が感動的で、こちらが元気をもらいますね。何も話さなかった寝たきりのおばあさんが「ふんふん、ふんふん」と突然鼻歌を歌い出したり。最初はハンドケアを受けることに抵抗される人もいるんですけれど、やっているうちにどんどん変わっていきます。

あと、お子さんにもすごくいいです。寝つきの悪い赤ちゃんもリラックスしてすぐに寝たりしますし、大阪校の方などは、思春期の娘さんと折り合いが悪かったらしいんですけれど、ハンドケアを始めたら関係がとても良くなったと言っていました。

私もそうですが、子どもが高校生や大学生になると、触れ合いがなくなるじゃないですか。まだ娘だったら「肩揉んで」とかありますけど、男の子だと「触るな!」みたいになる。でもハンドケアだとけっこう手を出して触らせてくれるんですよね。

講座の参加者には、ご両親の介護中の方がよくいらっしゃいます。また、職業としては、介護師さんや看護師さんも多いです。介護の現場に必要とされているケアだと実感しますね。

震災当初のこと、福島の方たちが避難していた場所に、ある大学の有名な心理学の教授が傾聴ボランティアと一緒に支援に行ったそうです。ところが、避難された皆さんが「私は結構です。あちらの方が大変なのでその方の話を聞いてあげてください」と言って、なかなか話をしてくれない。そのため、4日間の予定が1日で終わってしまったそうです。

一方で、ハンドケアのボランティアだと、手に触れているうちに、色々な話をされて、自然と心がほぐれていく、と言いう話をよく聞きます。

「触れることが、心の扉を開くことになるのでしょうか?」

心の扉を開くハーブもありますけれど、ハンドケアは“こころのカギ”を開けるのかなって思います。

「フィトセラピーの、特に素晴らしい点を教えていただけますか?」

普段、無意識に誰でもやっている植物に関係することを、ちょっと意識していただくだけでフィトセラピーになってしまうところです。野菜を食べてもフィトセラピーですし、森林へ行ってもフィトセラピー。この汎用性の広さは素晴らしいと思います。また、植物は自然治癒力を支えているので、私達の無意識の領域を支えていると言えるでしょう。

「心の辛さを抱えている方に、メッセージをお願いできますか?」

心にも自然治癒力が備わっています。

これは私の信条でもあるのですが、人生では色々なことが起こってきますが、どんなことも何ひとつ無駄がないと思っています。ですから、その時は大変なことでも、心の自然治癒力が働いて、いつかは「あの経験があってよかった」と思える時が来ます。

人間が持っている自然治癒力というのは、心の治癒力も含めてすごく強靭です。もし弱かったら先祖から今まで、遺伝子が続いていないでしょう。それだけ力があるし、強い。

「私は弱いから」と口に出して言っていると本当に弱くなってしまいます。「私には素晴らしい自然治癒力があるんだ」ということを心に留めて、皆さんが自分自身を信頼してもらいたいと思います。

あくまで自分の自然治癒力が、主役。何かに頼る時も、主となる自然治癒力を意識して、自然治癒力をサポートするために何かに頼っているんだ、ということを常に忘れないでください。

アロマもハーブもハンドケアもそうですが、あくまで自然治癒力のサポーター。それらを使う場合も、先ほど申し上げたように、自分自身への「気持ちよい」という感覚を大切にしましょう。そのうちに、辛いことが氷解していくと思うんです。


インタビュー写真


「気持ちがよい、というのは大事なポイントですよね?」

そうです。辛いことがある時には何でもいいので、自分が「気持ちがよいな」と思うことを実践してほしいと思います。それが、辛いこと、大変なことがあった時にも、具合が悪くならない秘訣かなと思います。

辛いことに浸っていると、本当に具合が悪くなっちゃうんですよね。その時は大丈夫でも、あとで出てきたりしますから。「心地よいな」ということを、毎日5分でも、日常の中で意識して実践していただきたい。セルフケアで十分ですから。

ハーブティーを飲むなら、携帯電話を見ながら飲むのではなく、「おいしいな〜」と思いながら飲む。その一瞬だけでも、自分にご褒美を与えるように。

そういう時に、植物というのは優秀なサポーターなのです。香りや味を楽しんだり、目を喜ばせるために見るのもいいと思います。森林に行ったり、草花を見たりするのもいいですね。

「心の仕事をされている方にメッセージをお願いします」

心の仕事をされている方は優しい方が多いと思うので、色々な方と接しているうちに、同情したり、同調することがあるかもしれません。しかし、よく考えてみてください。私達は、この世にきて、だれもが対等な立場で生きています。ですから、「人様に対して自分が何かできる」と考えることは、ある意味不遜な考えだと思うのです。

それより、私達一人ひとりの心身に生まれながらに備わった、自然治癒力という目に見えない大きな力がありますよね。それを相手に理解してもらうためにサポートをしているだけ、というような謙虚な気持ちでいることが大切ではないでしょうか。

実際、やってあげるではなく「やらせていただいている」という気持ちで接してみるといいと思います。まずは自分自身の枠組みをしっかり確立することによって、その結果、相手のためになるのかなと思います。

例えば、10分遅れて来たクライアントに、10分遅れて来たから10分延ばしてあげることがいいことか、と考えてみる。すると、一見10分延ばす方が親切みたいですが、実際には延ばさない方が、自分にとっても、相手にとってもいいのです。「いいよ、いいよ」と同調していると、お互いに辛くなる場合が多いようです。

参考になるかどうかわかりませんが、植物生態学者の宮脇昭先生から学んだ植物の生き方をご紹介します。植物を見ていると、一つひとつの植物がすごく自分勝手で、またすごく賢いです。仲間同士、同じ種類ばかりが集まると、必ず繁栄した部分から枯れていく。まるで、生物社会の理を私達に示しているみたいです。

森を例にとると、同じ種類の木だけを植えた森は、災害に弱く健全な森ではありません。一方、自然の森は、様々な種類の樹木がお互いの違いを知り、自分勝手に生きながらも、折り合いをつけて認め合って生きています。言わば、いやな仲間ともお互いにちょっとずつ我慢しながら生きているのです。私達の社会も同じようなものです。お互いに違いを知って、認め合って生きていくのが本来の姿ではないでしょうか。

「先生の今後の夢を聞かせていただけますか?」

私の心にいつもあるのは“平和な世界の実現”なんです。平和な社会のために貢献したいと思っています。

日本には、毎年会費を払って活動しているハーブやアロマのセラピストが何万人もいて、その数は年々多くなっています。けれども、世の中は辛い思いを抱えた人が増え続ける一方です。どのようにアロマやハーブが発展したら世の中の役に立つのかを、常に考えています。

心の自然治癒力の話が先ほど出ましたが、心の自然治癒力がうまく働く人は、考え方が柔軟でバランス感覚もよく、心も平和です。

心が平和な人が一人でも多くなれば、その人達が住む地域が平和になり、マトリョーシカのように世界も平和になっていくと思うんですね。私は、母や祖母が戦争の経験をしているので、本当に戦争がこの地球からなくなって、平和が訪れることを願っています。


<編集後記>

ふくいくたる木の香りが漂うソフィアフィトセラピーカレッジの教室で、
池田明子先生のお話を伺いました。
床はヒノキの無垢板なのだそうで、そこにいるだけで癒されるのを感じました。
これもまさに、フィトセラピーなのですね。

池田先生は、終始暖かな笑顔で、とても楽しそうに話してくださり、
フィトセラピーが大好き! というお気持ちが伝わってきました。

  「触れ合うことの大切さ」
  「自然治癒力を信じること」
  「違いを知って、認め合う」

池田先生のお話から、たくさんのエネルギーを頂戴いたしました。
先生の美しさ・若々しさの秘密も、垣間見たように思います。

池田 明子(いけだ あきこ)   一般社団法人日本フィトセラピー協会 代表理事
                    ソフィアフィトセラピーカレッジ 校長
                    フィトセラピスト・植生工学士

臨床検査技師として病院勤務の経験から、伝統医学に興味を持ち、その後ハーブやアロマセラピーなどフィトセラピー(植物療法)を学ぶ。
植物の力で自然治癒力をサポートし、人々に美と健康をもたらすことのできる専門家「フィトセラピスト」の養成校を、2006年、東京・自由が丘に設立。
人生を豊かにするフィトセラピーの普及と植物療法の専門家「フィトセラピスト」の養成を行っている。
講演、文化活動は多岐に渡る。
夫は俳優の梅沢富美男氏、2女の母。

<一般社団法人日本フィトセラピー協会のHP>
【一般社団法人日本フィトセラピー協会】

<ソフィアフィトセラピーカレッジのHP>
【ソフィアフィトセラピーカレッジ】

<池田明子先生のブログ>
【フィトセラピスト池田明子blog】

<池田明子先生の著書>
cover
心と体を癒す手のひらマッサージ


cover
フィトセラピー生活12カ月


cover
草花のオーラで幸せを呼ぶ本 家、心、体を浄化する植物の魔力と活用法


cover
森はあなたが愛する人を守る



インタビュアー:下平沙千代(しもひらさちよ)

下平沙千代

日本一やさしい女性ケアドライバーです。
タクシー車内がセラピールームになることも・・・、
アロマハンドマッサージや、ソース・ワークショップも開催しています。

ソース公認トレーナー、アロマハンドセラピスト、NLPセラピスト
レイキヒーラー、トラベルヘルパー、NPO法人東京シティガイドクラブ会員
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』


インタビュアー:川崎綾子(かわさきあやこ)

川崎綾子

ゲシュタルト・再決断@府中「座★すわろう会」で活動中。グループの中で
お互いにサポートを得ながら、自分らしく癒されるセラピーをしています。
ペンギン好き。趣味はバレエです。

GNJゲシュタルト療法トレーニングコース修了、日本ゲシュタルト療法学会会員
NPO再決断カウンセリングジャパン会員
矢野惣一問題解決セラピスト養成講座(上級)修了
レイキティーチャー


インタビュアー:川田史郎(かわだしろう)

川田史郎

マーケティングプロデューサー、コーチ。

現状を変えていきたい人、何かをはじめたい人の
コーチングをしながら、
解決策のプロデュースや事業化のお手伝いをしています。


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント

  • 呼吸法の日本マイブレス協会
  • 毎朝1分 天才のヒント

インタビュー集

  • 毎朝1分天才のヒント メールマガジンで30日間の無料レッスン
  • さぱりメント あなたのお悩みをさっぱり解決