第77回目(1/4) 安保 徹 先生 新潟大学大学院

異物が入って来ても、異常細胞ができても、「免疫」があるから大丈夫

今回のインタビューは、新潟大学大学院 医歯学総合研究科教授の
安保 徹(あぼ とおる)先生です。

安保先生は、『免疫革命』『まじめをやめれば病気にならない』などの
多くのベストセラー著書でもおなじみですね。

私達の体を守る防御システム「免疫」。

安保先生の長年のご研究から、
心のあり方が「免疫」と深く結びついている事がわかってきました。

国際的にも名高い免疫学者として、精力的に活動を続けていらっしゃる
安保徹先生に、「免疫力を高める考え方・生き方」について、
深いお話を伺って参りました。

インタビュー写真

「先生はお小さい時、どんなお子さんでしたか?」

私は青森の津軽半島の北にある竜飛岬のある村で育って、団塊の世代で子どもが多かったんです。周りに子どもがいっぱいいて、私はひ弱で、自信がなくて、一生懸命ついて行く感じだった。元気な子どもが多くて、海や川で泳いだり。必死で皆について行ってた。

「ごきょうだいは多かったのですか?」

4人きょうだいで、上に姉が2人いて、3番目の長男です。すごい田舎育ちで、小さい時はまだ水道がなくて、井戸水を汲んで飲んでいた。学校給食は経験がない。

「医学を志したのは、いつ頃でしょうか?」

家は、先祖代々の船大工だったんだけれど、父親が無医村を無くすために四浪して医者になったって聞いてたから、すごいなと思って。だからいつか医者になろうと思ってた。

それでも普通の医者にはなりたくなかった。母親が上昇志向だったこともあって、父親みたいに村でお年寄りばかり診てるのは嫌だなと。研究者になって大学教授になりたいと思ってたんです。

「大学教授になりたいと思われたのは、おいくつ位の時ですか?」

小学生の頃から。その割には中々成績が上がらなくて、中学・高校は辛かった。勉強の仕方が分からなくてね。ある時から勉強の仕方が分かったら、急に成績が上がりだしてね。

それまですごい効率が悪いやり方をしてたんだね。藁半紙をくれる叔母さんがいて、折角貰ったから、試験前まで習った事を書き写していたんだね。書き写すのに時間がかかって、覚える暇がなくなって、2〜3日で慌てて覚えるって感じで。

折角貰った藁半紙だけど、書くのを止めて、最初から教科書を覚える工夫をしたら、あっと言う間に成績が上がった。そんな風に、自分で気がつくって感じで生きて来た。本とか医学とか習っても、自分で消化しないうちは嫌なんだね。

例えば、整形外科の先生から痛み止めとか湿布薬とかを出されても、「大丈夫かな」と思ってしまう。血圧の薬でもお年寄りは皆、飲んでるけれど、「大丈夫かな」と、自分の頭で考える癖があってね。

「それは、お小さい時からですか?」

小さい時は、遊び方の工夫とかして頑張ってたけど、医者になってからは、いちいち皆と違うんだ。でも、皆と同じ考えだと本は書けない。だから、いいかなぁと思って。血圧とかの薬飲む時、飲む人が疑問に感じないとおかしい訳だ。

野性の動物は血圧の薬飲まなくても、ちゃんと生きてるよね。何で人間だけ飲むのかなぁと思って。やっぱり人間の体は巧妙な仕組みで繁栄して、今に辿りついてるから、変に人間の小賢しさで薬とか飲むのは、危険だなぁとピッと来るの。

「免疫学という分野を目指されたのは、いつ頃の事でしたか?」

大学を卒業して2年目だね。癌とかリウマチが、患者さんが大勢いるのにあまり治ってない。先輩達が全然治せないんだ。「え〜?」って感じでね。折角、夢と希望に溢れて医者になったのに、研修が始まってみたら、先輩達が全然治す気がない。

対症療法の薬を出して、「先生、大丈夫ですか?」って聞くと、「治せない」と言う。「何で、治せない治療やってるんだろう」と思って、免疫の研究に入ったんだ。癌やリウマチは、免疫の関係だからね。

そして来年の3月で定年なんだけど、定年の前に癌もリウマチも全部解決したんだ。ここ2〜3年の本には書いてるけどね。癌の成り立ちも、リウマチの成り立ちも全部解明。治し方も解かった。もうリウマチになっても何の心配もないわ。

「免疫学について、分かり易く教えていただけますか?」

私達は、単細胞生物から進化して、1つ1つの細胞が皆、特殊化していったでしょう。1つ1つの細胞は皮膚の細胞になったり、腸の細胞になったり、目の細胞になったり。そして、体を守る事を忘れていったんだよね。

その弱点をどうやってクリアしたかと言うと、単細胞生物時代のアメーバーをそのまま残して、異物が入って来ても、中で異常細胞が出ても、全部処理するような仕組みができた。疫病から免れる白血球ができたんだよね。白血球は単細胞生物時代のアメーバの生き残りなんだ。

だから私達は、どんな微生物が入っても癌ができても、皆、処理してくれるから、風邪が流行っても、手洗いとかうがいとかする必要がないんだ。今、皆、すごく手洗いするけど、ノロウイルスとかインフルエンザとか、全然心配ない。

今朝早かったから、おにぎり買って新幹線の中で食べたんだけど、新幹線の床にご飯粒を落としてね。それも食べたんだけど全然心配ない。皆、「ばい菌がつくから大変」と思ってるでしょう。だけどばい菌が入っても大丈夫。


インタビュー写真


「ばい菌は入っても大丈夫なのですね?」

いろんな異物に遭遇して免疫ができるから、子どもの場合は、むしろ風邪が流行ったら手洗いとうがいは控えめにする位の感じが必要なんだ。そうすると、大人の免疫に辿りつくから。だから、子どもさんには、「そんなに手洗っちゃだめよ」っていう指導だよね。

その方が、余計なことにエネルギー使わなくて済むでしょう。だって人生は手を洗うよりも大事な事がいっぱいあるもの。

どうしても学校の先生が「うがいしろ」って見張ってたら、終わってから飲み込むようにすれば良いんだ。吐き出すのは、勿体ない。折角、のどについたばい菌は、ちゃんと身体の中に入れておいた方が良いよね。

「折角のばい菌、なのですね?」

そう。そうやって丈夫になるの。

「免疫力をつけていく方が良いのですね?」

そうそう。鼠とか無菌飼育すると、すごく弱い。異物で刺激されないから、リンパ節とか発達して来ないんだ。普通の餌とかの環境で飼うと、あっという間に病気になって死んじゃう。

だから人間もなるべく、小さい時だったら床なめたり、スリッパなめたりして、いろんな異物にさらされて丈夫になるといいんだ。気楽にやれば良いのさ。皆、その能力が備わってるからね。

だけど現代人は「温かい家の中で清潔に」っていう雰囲気になってるから、段々ひ弱になって来て危険だね。若いお母さんとかは、子ども育てるのにビクビクし始めてる。清潔の方が良いと思うと大変だよ。キリがないからね。

「清潔信仰のような風潮が、今、あるかと思うのですが?」

皆が触る物をなめて、丈夫になるさ。身体を鍛えるにはスポーツや力仕事だよね。免疫力を高めるには、異物にさらされること。異物にさらされて、丈夫な子どもに育つ。

私は小さい時、井戸水を飲んで育ったからね。井戸水は、雨が降ると雨水が入ってすごく濁ったり、毛虫の死骸が混じったり、枯葉が混じったり。それが良かった。

そういう体験が少なくなると異物に弱くなって、東南アジアやインドを旅行した時には、ペットボトルの水を持って行かないと生水に当たるとか、そういう心配が出て来てる。私はインドとかに旅行すると、真っ先に現地の蛇口捻って生水を飲むからね。

「先生は大丈夫なのですか?」

大丈夫。その方が丈夫になる。

(次回につづく・・)

安保 徹(あぼ とおる)  新潟大学大学院 医歯学総合研究科教授
                  医学博士 免疫学者

1947年、青森県生まれ。東北大学医学部卒業。
現在、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授(国際感染医学講座 免疫学・医動物学分野)。
米国アラバマ大学 留学中の1980年に「ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクローナル抗体」を作製。89年、胸腺外分化T細胞の存在を発見。96年、白血球の自律神経支配のメカニズムを初めて解明するなど、免疫学の世界的権威として知られる。
国際的な場で精力的に研究結果を発表し続け、免疫学の最前線で活躍中。

<安保徹先生のHP>
【医学博士 安保徹オフィシャルサイト】

<安保徹先生の著書>
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免疫革命


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まじめをやめれば病気にならない


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免疫力が上がる生活 下がる生活


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病気は自分で治す―免疫学101の処方箋

インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主宰、Team Oasis 代表
自分がなんだか分からない。何かやりたいけど、見つからない。
心の悩み、病を抱えた方、自己実現したい方のお手伝いをいたします。

心理カウンセラー、NLPセラピスト、日本ゲシュタルト療法学会・GNJ会員
交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:前田みゆき(まえだみゆき)

前田みゆき

身も心も魂も輝やくように、いつも笑顔を心がけています。
人とのご縁で、気づかされることが喜びです。

自称 遅咲きさん

コーチングと心と体の健康について、もっか勉強中


インタビュアー:鈴木三千世(すずきみちよ)

鈴木三千世

現在、交流分析とゲシュタルト療法を勉強中。

将来的にはセラピストとして人と関わりを持ちながら、
社会に貢献して行ければと 思っております。



インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
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