第74回目(2/4) 衛藤 信之 先生 日本メンタルヘルス協会

ライセンスが仕事するのではない。その人の奥行を鍛える方が先

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「日本メンタルヘルス協会の講座の特長は?」

プログラムには一つの大きなストーリーがあって、自分の人生とリンクさせながら、進んでいきます。誰にも、とらわれている所とか、共通するものがあるんです。プロセスが大事だなと思います。

だから、落ち込む時は落ち込むし、憎む時は憎めばいい。でもずっとそこにいてはいけない。そこから学べばいいけれど、ただ憎んでるだけ、ただ許せないだけになると、もったいないですね。それが『メンタルヘルス』でやってる大枠ですね。

集団で話すと、癒される人がたくさん出てきます。トラウマばかり見てもトラウマは解消されない。他の事を一生懸命するうちにトラウマが癒されて、逆にトラウマが自分を導いてくれるっていうことも起こり得ます。それを講座で伝えていくのが面白いですね。

卒業生がセミナーを自分でやったりするんですが、うちの卒業生は、受講生の時から聴き方などを徹底的に鍛えているので、反応でわかると言われますね。まず受講生が楽しむ。

難しい顔で「何々の資格持っています」とか言っても、その人に魅力がなければ何にもならない。ライセンスが仕事するのではない。笑顔やその人の魅力、奥行、そっちを鍛える方が先。「あの先生、すごい」となったら、口コミで横に拡がります。

臨床心理士の資格を持っている受講生が沢山いますけど、仕事ないものね。ライセンスを取るためにいくら勉強しても、奥行きを感じさせないとダメなんです。

アメリカで学んだことですが、表情を鍛える、目力を鍛える。「この人、おもしろい」と思わせないとダメです。そして、誰よりも最高にいい笑顔でいることがカギです。

「先生をモデルにしている方が、沢山いらっしゃるかと思いますが?」

ファッションも似てくるし、僕がブローチを付け始めると自分もブローチを付け始めたり。ファッションから入ることはありますね。


理屈理論でなくて、笑ったり感動させたり、ドラマチックなのがいいんだと感じました。最初のガイダンス、体験講座で、母が自殺した話とか、「普通は泣きながら話すような話を、何でこの人はネタにしてるの?」とビックリされます。

さすがに笑いながらは話しませんが、講座を始めた頃は、自分の経験を語ることは画期的だったようです。今でこそ、卒業生達は自分の子どもの頃のことを話していますが。

「理論より、経験に根差した内容なのですね?」

心理学の理論ではなくて、僕がする話は、自分の心理的なエピソード。僕が父親にとらわれていたように、「誰でもそういうことで、とらわれていませんか?」と話しています。

ところが最近は、「僕、ホームで後ろの人に『早く乗り!』と突かれたんです。あの瞬間から笑えなくなって。これってトラウマになりませんか?」とか、「もう一生笑うな」と言いたくなるような話が多くて。

どうでもいいことまでトラウマにされて、トラウマも可哀想ですよ。そのうちクレームが来ますよ。「トラウマを悪者にしないで」って。

いろんな世界に行きましたけど、貧乏で親に働かされて、稼ぎが悪いって納屋に入れられて札束で頭叩かれているような子ども達が、円形脱毛があったり、神経症的なところがあるかというと、そうでなくて、目をキラキラさせて日々を一生懸命生きている。

一方で日本に帰ってきて、普通の生活をさせてもらって「これがあるから親が許せないんです!」とか言っている人を見ると、「何だこれは!?」と正直思うんですね。

心理学は難しい時期にきていて、トラウマとか、そういう勉強をして、そこばかりにとらわれて、自己分析して、自己診断して、「これがあるから・・・」と、ずっと過去にとらわれている人達がいます。今、うまくいかないのは、全部過去のせい、親のせいにしています。

「トラウマを、現実逃避や責任回避の理由付けに使っているような?」

そうです! だから敢えて私は話すんです。「親に殺されそうになったこととか、それが僕のトラウマになっていますか? 笑ってますやん。何が違うんでしょう?」と。僕はそれをエネルギーにしているんです。エネルギーにしていくのか、笑わないでそこに留まるか、の違いです。

それがわかるといいのですが、「ええ、でも・・・」といつも暗い顔して、そして何度もリピートに来る人がいますね。でも、来るということは意欲がある証拠ですから、その人はその人なりのペースで、確実に変わっていきます。

「先生は、講座ではどんな雰囲気なのですか?」

僕は、講座ではいつもテンションが高くて、元気印でやっています。でも、いつも言うのは、「あれは僕じゃない。“スーパー衛藤”であって、僕はあそこまで元気じゃないし、明るくない」と。

カウンセリングをしている時に、「この人嫌だな。なんでこんな言い方するんだろう」と思った時に、僕だったら逃げるけど、“スーパー衛藤”だったら、ここで逃げないんだろうな。ニコッと笑うんだろうな、と思ってやっています。

だから、僕という人間も、あそこでしゃべっている“スーパー衛藤”に引っ張られているんです。

「スーパー衛藤が、いるのですね?」

インディアンが言ったように、巨木を見ると、すごいと思うけど、巨木も最初はドングリだったんです。3時間も4時間も話し続ける講師を見ると、あんな風にしゃべれないと思うけど、最初は彼もうまくしゃべれなかったのです。

あそこでしゃべっているのは、出来上がった姿。そうなる前に、ウケた話・ウケなかった話があるのです。そして、ウケなかった話は捨てて、ウケた話だけを残してきているから、結果的に研ぎ澄まされていったのです。言わば、トークのサムライジャパンみたいになっている訳です。

プロを見ると「こんなにうまくしゃべれない」と思うけど、やっていくうちに段々研ぎ澄まされていくものだ、と、卒業生には言っています。“スーパー衛藤”も日々進化しているのです。

「やっていくうちに、研ぎ澄まされていく・・・」

皆さんも“スーパー私”を作った方がいいですよ。「私、こういう人だから」と言うんじゃなくて、“カッコイイ私”をまず作って、カッコイイ私だったら、ここで「道に迷ってらっしゃるんですか?」って声をかけるんだろうな、とか、“カッコイイ私”だったらどうするかな、と考える。

「私、そういう人じゃないし」と、自分に逃げ込むんじゃなくて、ちょっと背伸びしたら出来ることをしてみる。それをやっているうちにそれが段々自分になっていくんですね。そして気がついたら、「○○さんて、そういう人ですよね」と言われる。

僕も「衛藤先生っていつも明るくて、すごくパワフルですよね」と言われるけど、小さい時はそんなにパワフルだったかなと考えるんですよね。「ちょっとでも、ちょっとでも」と思ってやってきたことが、徐々に自分になってきたんですね。

「そうやって、自分を作っていくのですね?」

性格は変えられる。その人の立ち居振る舞い、ものの言い方で変わっていくんです。皆が盛り上がっている時に「素敵ね」と言うのか、「くだらない」と言うのか。後者は注目は集められるけど、どっちの方に自分はなりたいか。常に選択をしていって、自分をデザインしていくんです。

生まれて育てられた環境は影響があるのかもしれない。でも、自分で作り直してrebornしてほしい。再誕生してほしい。親の作った自分をこの先何十年もやっていくのか、ここから再誕生してやっていくのか、です。

「再誕生ですか?」

インディアンの儀式の中で、スウェットロッジというのがあって、ドーム状のところに、熱い真っ赤に焼けた石に水をかけて、すごい蒸気が出る。それをインディアンは子宮と呼んでいます。

熱くてサウナみたいですよ。出た瞬間に、汗で体がびしょびしょ。記憶はないですけど子宮から出た瞬間ってこんなだったかな、と思うような。それが、生まれ変わりの儀式なんですね。

それと同じように、勉強で、スウェットロッジみたいな、rebornの儀式ができればと思っています。「衛藤先生に会って、人生がチェンジできた」と言われるように、僕らが子宮になろうというのが合言葉です。カウンセラーはrebornさせるために関わる。

過去の心理学というのは、過去にばかりとらわれて、カウンセラーもそこに付き合って下手すると巻き込まれていく。過去は予備知識として分かりましたと。でも問題は、これからどうしたいか。「これから」に焦点を当てる。再誕生して、そこからの部分に力を注いでいます。


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「では、講座のプログラム内容は?」

いろいろな心理セラピーをやります。元は病んでいる人のために作られたプログラムですが、僕らの日々の生活でも、プチ心身症、プチうつとかってないですか? そういう時に、このセラピーだと、こういう具合に使えますね、という風にやるんです。

私、すぐとらわれちゃうな。あるがままって言うけど、あるがままってどういうことかな、とか。

今日は何にもしない日と、積極的にサボることを楽しみます!とか。そうするとすごく前向きじゃないですか。「何もしなかった」と思って過ごす1日と、「今日はサボる!」と言って楽しんで過ごす1日と、同じく部屋は掃除できていなくても、大きな違いですよ。

私、いつも責め込んでる、という時。責め込んでいるのは、自分が作った「かくあるべき」にとらわれているからです。やれる時はやればいい。やれない時にまでがんばるから、心が磨り減ってうつになるんです。

ジャンプする時は、一旦かがまないと跳べない。かがむ必要があるんです。不登校で苦しんでいる子どもに、カウンセリングで、「学校って何? 聞いたことない。学校なんてあるの?」と言って3ヶ月一緒に遊ぶ。3ヶ月ずっと学校のことを忘れて過ごすと、エネルギーが戻るんです。

同じ3ヶ月、「行かなきゃ」と苦しむのか、「学校なんて見たことない」と言って徹底的に遊ばせてエネルギーを取り戻させて「学校って所に行ってみようかな」と思わせるのと、どっちがいいか。

それと同じで、積極的にダメな自分を楽しむ時も必要です。それが究極のあるがまま。なんて言うと、今度は「あるがままでなければならない」と言う人がいるんですけどね(笑)。そうやって笑い飛ばしてあげるといいです。

「笑い飛ばすは、良いですね?」

講座で、シュンとなってくる人がいつもいます。自分のことを言われているようなんでしょうね。それだけ効いてるんです。

僕の講座はものすごく攻撃的です。全然、受容とかしてない。講座のいいところは、攻撃できるところです。元々、僕は攻撃的なんだと思う。僕は僕のスタンスでしかやれないから、刺激になればいいと思ってやっています。

カウンセリングは、受け容れて傾聴して、相手の気持ちに添いますが、それでも「でも…」となる。従来の受容や共感だけでは、今の時代、難しいと思うんです。若い人達は「これしたいの? これ食べたいの?」と言われてきて、自分がアクティブにできていないし、表情がない。

講座でも、後で聞いたら「楽しかった」と言うんだけど、楽しかったら楽しい顔をするという人が少ない。無表情、失感情の若者が多いですね。

「それは、なぜなのでしょう?」

僕らの子どもの頃は、例えばお正月は店は閉まってるし、夜になったら、コンビニなんてないから、店は開いてない。夜になったら我慢しなさい、で終わりだった。友達と別れて家に帰ったら、家の人と話さなければならない。携帯なんかなくて、「もっしー?」なんてできない。

僕らのもっと前の世代は、茶の間にしかコタツがなくて、引きこもれない。自分の部屋に入ってもテレビも何もない。

茶の間から「みかん食べようか」と声が聞こえて、「えー、みかん。生意気なこと言って部屋に入ったけど…」「みかん残り1個や」「○○のだけど食べちゃいな」「あー、俺のみかん、食べられちゃう」

茶の間に出ていって「すいませんでした。生意気なこと言いました」と謝れば、父親に「お前は生意気なんだ! コタツに入れ!」と言われ、母親に「みかん、食べな。むいといたで」と言われる。そんな風に、謝ったらこういういいことがある、と学んだものです。

「今は、至れり尽くせりですね?」

今は、家に帰ったら、自分の部屋がある。部屋に冷暖房がある。携帯がある。テレビがある。下手したら冷蔵庫まである。極端な話、親と会話しなくて済む。友達と、楽しい会話を携帯で続けることもできる。

小此木啓吾という人が、コンピュータとの関係を1.5の人間関係と言いました。こっちが操作すれば反応するけど、向こうから働きかけてくることはないし、こちらが向こうに合わせる必要もない。テレビの方からチャンネルを変えられて、向こうから付き合えと言われることもない。

人間関係は2です。人と将棋をして負けそうになっても、スイッチオフはできない。「やーめた」と言えば「お前!!途中でやめるんか!?」と怒られて、次から仲間に入れてもらえない。でも、テレビゲームはオフしたら終わり。そして部屋に入れば冷暖房があり、夜もコンビニがある。

僕らの時は、例えば女の子の家に電話する時も、家の人と話さなきゃならない。父親という関門がある。言葉使い、ものの言い方を嫌と言うほど学ぶ訳です。ところが、今の子どもは携帯でダイレクトに繋がっていて、関門がない。だから、欲求不満耐性が完全にない。

「今の環境では、欲求不満耐性が育ちにくいのですね?」

そうすると一番欲求不満になるのは、友達関係です。気に入らないから刺しましたとか、その事件の背景にあるのは、この文明社会の豊かさだと思います。僕は「そろそろ、不便さも必要かもしれない」と、言っています。

未開の地では、自分で生き物を殺さないと食べる物がないんです。カニでも殺す時はすごいですよ。「俺を殺すのか!?」と、ものすごく暴れます。それを都会の子ども達は、泣きながら刺しますよ。

その時に、断末していく命を食べて自分が生きていることを実感するのです。そして初めて、子ども達は輝き始めます。いかに自分達が、豊かな中で何も努力しないで生きてきたかを、自然教育の中で知るんです。

お店に行ってお金さえ払えば食べ物が買える。友達がいなくてもネットでつながればいい。面倒くさい奴には付き合わなくていい。会社に入って嫌だったら「そんな会社辞めなさい。母さんが何とかするから」と親までがニート化に手を貸す。

自分から行動を起こさなくても、「どうしたかったの?」「これしたいよね」と、いつも親が先回りする。だから若者は表情がなくてボーっとして、目がトロンとしている。これは世界の中で日本が最たるものです。便利さの背景にそういう日本人の姿が見えますね。

「どうしたら良いと考えていらっしゃいますか?」

ブログにも書きましたが、日本は、今、年取った爺さんみたいになっていて「持ってるものは絶対渡さん」と言ってる余裕のない国だなと思います。みんなイライラして、何も考えない人達が煽られて怒っているのが日本だなあと思います。自分で考えない人達が多いですね。

アメリカで安心するのは、正論と異論が新聞の同じ紙面で戦っていることです。読む側が自分で判断できるんです。日本では、どこの新聞も同じ論調。毎日それを読んでいると、すごく洗脳されるんです。それで皆が意味なく怒ったり、意味なく許したりしている。

カウンセリング云々の前に、一人ひとりの日本人の、自分で考えていく能力を高めていくことがすごく大事な時代に入っていると思います。そのためにはいろんな世界の人と関わる必要があります。

「主体性や自己決定力が大切なのですね?」

日本では、これが幸せだと言われると、セレブになって白亜の豪邸に住まないと幸せじゃない、と決め付けて、ノイローゼになっていく人達がいます。

そうじゃなくて、自分にとってはこれが幸せなんだ、と決めることができないと、14年連続自殺者が3万人を超えるという状態はこの先変わらないと思います。根っこは同じだと思うんです。

震災があって、原発が崩壊して、ありとあらゆることが起こっている。これは日本に対する警告だと思っています。日本は役割を果たすべき国です。アジアで最初に経済大国になり、和を以って尊しと為す東洋的なバランスを持っている。西洋と東洋が融合した国が日本だと思います。

原爆を落とされて、核の怖さも知っている。武力による平和解決を永久に放棄するという憲法を持っている。経済大国になったけど、その先に幸せはなかった。マイケル・ジャクソンやホイットニー・ヒューストンは経済のまさに勝利者だけど、全然幸せになってないじゃないですか。

だったら、心理学の一番得意とする、「今、ここ」に幸せを味わえる心の開発が大事なのではないかと思います。

「カウンセラーの役割はどういうところでしょう?」

もっともっと物を持たないと幸せになれないと、恐怖感・不安感から動く人達に対して、心理カウンセラーの役割は大きくて、「皆さん、幸せなんですよ。今ここで、幸せを感じる能力を開発しましょう」と、と伝えていく。

心理学者のアブラハム・マズローは、「フランス料理を楽しめるけど、奥さんが作る普通のお弁当にも舌鼓を打つ。お金があったら幸せだけど、なかったらなかったで同等に楽しめる人が、自己実現者・真の成功者だ」と言っています。

日本人は「こうじゃないと幸せじゃない」という情報に惑わされています。そして、「今、ここ」を全部逃して走っている機関車みたいなものです。

そういう意味で、これからの役割は、僕達が心の先進国として、「僕達が教えよう。そこには幸せはなかった」と伝えていく。戦争をし、核の脅威を一番よく知っている日本人は、それをアピールする役割を持っているのかもしれないですね。

今この瞬間、そこそこご飯が食べられて、日が昇って、平和で、それを何度も何度も咀嚼して、味わうんです。お年寄りが相撲を夕方見て、夜また相撲ダイジェストを見て感動するように、感動を咀嚼して、味わえるようにするんです。

「感動を咀嚼する?」

『ホームレス中学生』の彼が、ご飯粒を何時間も噛んでいると、味の向こう側っていうのがあって、突然ふっと甘くなる、と書いていて、その話に僕は一番感動したのですが、僕らは、ごくごくご飯を飲んで、もっともっとと言ってるのかもしれないですね。

インディアンの人達は、ひとつの物をみんなで分かち合うんです。長老が、奥さんが亡くなった時に、奥さんの物を全部他の人にあげているのを見て、「ちょっと取っといたらどうですか?」と訊いたら「どうしてだ?」と言うんです。

インディアンの人達は、もらった人がそれを使うことで、あげた人ももらった人も毎日亡くなった人と出会うことができる、と言うのです。生き物は使って初めて生き物であり、ガレージに閉じ込められて使わない物は死んでいる物という考えです。

ご飯を食べることの幸せを分かち合う、日が昇ったことを分かち合う、日本ではそこに誰も幸せを感じていません。そんなことは当たり前、ブランドの鞄が買えない、高級車じゃない、そっちばかりに焦点を当てています。

これからのカウンセラーの役割は大きくて、その人達に「人生を愛する」ということは、辛かった子どもの時も、面白くないことも、何気ない今の時も、全部含めて素敵と思えることだ、と伝えることです。

「すべてが素敵、価値がある、ということですね?」

インディアンが、自然を愛するということは、晴れの日も雨の日も雷の日も嵐の日も愛することだというのと同じです。

あるのは、「今、ここ」の幸せ。これをいかに咀嚼して味わうか、だと思います。妻の一瞬の笑顔、子どもが「ただいま」と帰ってくる日常の中に、どれだけ深い幸せがあるか。あるのは「今、ここ」の幸せ。これを咀嚼して感じ取れる能力をいかに開発するか、が大事なことです。

一方で、不安感から物をいっぱい持ち込んで、「こうならないと幸せじゃない!」との思い込みから、強迫的にがんばっている人達とどう戦うか、です。

足元に幸せがたっぷりと落ちていて、それを味わい尽くさないと、その先に行ったって幸せはないんです。だから、「今を楽しみましょう」それに尽きるのでしょうね。

インディアンの人の祈りは、おもしろいですよ。彼らは、「7世代先の子ども達が、今日と同じように、泣いたり笑ったり怒ったり落ち込んだり、そして立ち直ったりするこの日を味わえますように」と祈るのです。小さなものを咀嚼できる人達です。

僕らは、咀嚼なんてしていない、「今」なんか忘れて、突っ走っています。子育てを味わえなくて、部下との関わりも味わえなくて。今自分が恋で悩んでいることも味わえなくて、いつか恋ができなくなった時に、「あの燃えるような恋をもっと楽しめばよかった」と思うんです。

インディアンは、死ぬことを考えて、いつか終わることを前提に「今を生きろ」と教えています。ああ、そうだなあって思いますね。

(次回につづく・・)

衛藤 信之(えとう のぶゆき)    心理カウンセラー
                       日本メンタルヘルス協会代表

日本で従来行われていた理論中心の心理学に代わり、誰でも日常生活に役立つ実践的プログラムを開発。その軽快な語り口は心理カウンセラーの枠を越え、まるで役者のライブのような臨場感があると評判になり、現在、日本一企業顧問数の多い心理カウンセラーとして、多くの人がより自分を輝かせる心理テクニックを教えている。
2001年に約8ヶ月間ネィティブ・アメリカンと生活を共にし、その自然観や伝統儀式に参加し、日本社会が失ってきた人間本来の「心の豊かさ」の真髄を心理学的見地から会得。帰国後、さらに学歴・地位・名誉・権力にとらわれることのない人間関係の創生を目指し、現代の日本に一石を投じるべく新たなメッセージを伝え続けている。

<衛藤信之先生のHP>
【日本メンタルヘルス協会】

<衛藤信之先生のブログ>
【衛藤信之のつぶやき】

<衛藤信之先生の著書>
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今日は、心をみつめる日。


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幸せの引き出しを開ける こころのエステ 夢をかなえるカギはあなたの中にある


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イーグルに訊け―インディアンの人生哲学に学ぶ


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上司の心理学―部下の心をつかみ、能力を高める

インタビュアー:前田みゆき(まえだみゆき)

前田みゆき

身も心も魂も輝やくように、いつも笑顔を心がけています。
人とのご縁で、気づかされることが喜びです。

自称 遅咲きさん

コーチングと心と体の健康について、もっか勉強中


インタビュアー:高橋美智代(たかはしみちよ)

高橋美智代

不惑を過ぎてから、心理学を勉強中の身です。
一瞬一瞬を、共に過ごす人々と、大事にして生きていきたいと思う
今日この頃です。

好きな動物:猫
趣味:読書 ピラティス
レイキマスター


インタビュアー:古武家真美(こぶけまみ)

古武家真美

心理学とカウンセリングを勉強中。
自分らしさを探す旅の真っ最中です。

学生の悩みに手紙やメールで答えるVFM東京でも活動しています。


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
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