第72回目(1/4) 大杖 正信 先生 アチーブメント

人は内発的選択で生きている。だから、変われる!

今回のインタビューは、選択理論心理学をベースに、
人材教育でご活躍のアチーブメント株式会社エグゼクティブトレーナー、
大杖 正信(おおつえ まさのぶ)先生です。

先生は、人材教育トレーナー・プロ教育訓練コンサルタントとして、
幅広い活動を続けられ、受講生はのべ14万人を超えられたそうです。

『エンパワーメント』を大切にされている先生に、
チームの力を引き出すポイント、家族というチーム、
「選択理論心理学」の魅力と可能性、
そして、今後の夢や展望についてお話を伺いました。

インタビュー写真

「先生は小さい頃は、どんなお子さんでしたか?

結構、優等生でした。真面目であまり悪いことをしない。そんな感じですね。

小学校6年間で、同じ先生に5年間担当してもらったんです。その先生が非常にいい先生で、とても私のことを鍛えてくれた。すごく先生から信頼されて。それで小学校では、友達を引っ張っていったり、一生懸命やるタイプでした。

「教育に興味が出てきたのは、いつ頃だったのですか?」

高校の時にデール・カーネギーの『人を動かす』という本を友達に教えてもらって、当時は単純に感動しました。人間関係はそんなに問題はなかったですけれど、感銘を受けたのは覚えています。もしかしたらそのあたりがスタートかもしれないですね。

「高校を卒業されてからは?」

専門学校に行ったのですが、外国の人とのつながりができて、外国語教育に関心を持ちました。その当時は人材育成までとはいっていませんが、外国語教育に関心がありました。それが一番の大本です。

学校を出て2年間はいろいろなボランティア活動をしていました。それで25歳の時に外国語学校にご縁ができたんです。アメリカ人が経営している学校だったんですが、その学校のマネージャーに抜擢されて、そこで11年間、学校運営の責任者として、英会話学校の仕事をしていました。

外国語を学ばれる方をケアしたり、サービスを提供して喜んでいただくような、自分の特技と関心があった部分なので、非常に良かったですね。

「その後、人材教育に進まれたのは、何かきっかけがおありだったのですか?」

受講生の中に中学の後輩がいて、その彼が能力開発セミナーに関心があって、セミナーを紹介されたのです。最初は断ったのですが、非常に熱心に勧めてくるので受講してみたのです。

「そのセミナーに出られて、どんな印象でしたか?」

想像を超える体験でした。すごく感動して、心が大きく動かされました。泣いたりもしましたし、心の深い部分に自分が触れたという感じがしました。その時の講師の人が印象深くて、すばらしい仕事をしているな、と思いました。

それでその会社が行なっているセミナーを全部受講して、それを英会話学校の仕事に活かそうと思っていたら、その会社のトップからヘッドハンティングという形で電話をいただきました。そこが大きな人生の分かれ道でした。一晩考えて決心しました。35歳の時です。

「そこでは、どんなお仕事を?」

研修生に対するお世話です。受講までの関わりとか、受講後のフォーローとか。スタッフとして働いていました。非常に厳しい会社でたくさんの方が辞められていきました。入社して3年くらいで、講師としての仕事をするようになりました。

「それは能力開発のセミナーですか?」

そうです。自分の可能性に気づいたり、本来持っているものを活かしてビジョンを達成するというセミナーでした。DRS(Dynamic Relation Seminar)の原点ですね。

「講師になられてからは、いかがでしたか?」

自分自身が良いと思っている研修をやらせていただいたので、いい体験でした。1回で200〜300人の人を対象にして、すごく役に立っているという実感がありました。多くの人が本来の可能性や気づきを得ていくので、より多くの人に役に立っているという感じがありました。

自分を活かしているというやりがいも増えましたし、自分自身の成長にもなりました。

「人の役に立ちたいという思いは、いつ頃からでしょうか?」

両親が商売をしていましたので、お客様の役に立つという在り方が自分に合っていたのだと思います。人に直接会って喜んでもらうとか、求めているものを提供することがいいなと思っていました。

商売の醍醐味みたいなのは、幼いころから感じていました。学校でも学級委員になったり、皆のために自分を活かすことが気持ちいいし、周りからも承認されやすいですよね。そういうのがつながっていたのかもしれません。

「その講座の特徴は?」

一言では言えないのですが、私がしているのは、プレゼンテーションタイプではなくファシリテーションの形式です。受講生同士が色々なことを分かち合い、関わり合い、いろいろなゲームや実習をやっていきます。受講生同士が価値を作っていき、それをシェアする。

レクチャーや講義もありますが、気づきを促す質問をして、自分の答を自分で見つけていく場を提供する、という感じです。現在の研修もそれを受け継いでいます。

その後、その会社を辞めて一度独立して、契約講師として色々な会社とのご縁ができました。その中でアチーブメント鰍フ青木仁志社長と出会いまして、とても素晴らしい方だったので、一緒にやっていきたいなと思いました。


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「独立でご苦労されたことは?」

最初は大変でした。それまでの色々な関わりの中で、ご紹介いただいたり、色々な形で援助をいただいて、やっていけるようになりました。本当に感謝しています。それまでやってきたことが、次につながっていっている感じがします。

語学教育で学んだことが次の能力開発に活かされていく。実は両者は共通点がたくさんあるのですよ。能力開発では言葉の切り替えと言語の区別が大切ですし。

何か新しいことをやるにしても、それまでの縁を大切にして、それまでやってきたことを活かせる方が積み上がっていく感じはしますね。教育の世界にいることはずっと変わっていないので、「転社はしたけれど転職はしていない」とよく言っています。

「先生のアプローチのベースに、選択理論心理学かあるそうですが?」

そうですね。それはアチーブメント鰍フ特徴でもあります。

アチーブメントに出会う前は選択心理学という言葉は知らなかったのですが、それまでに持っていた概念と非常に近かった。アチーブメントとの出会いによってウィリアム・グラッサーが提唱した選択心理学を知って、全てがつながった感じがしました。

「今、選択理論心理学は注目されていますが、簡単に説明していただけますか?」

もともとカウンセリングから出てきたものです。人の行動のメカニズムや動機づけは、外側からの刺激や外的環境に反応しているのではなくて、内側からの願望に対して選択をして行動しているという基本概念です。人現関係を良好にしていくのに効果的な理論だと思います。

特徴としては内発的選択です。人は内的コントロールで生きている。外側で起きたことに反応するのではなく、環境に対しての反応や行動を自分で選んで生きている。世の中では、「誰かがこう言ったから私はこうした」と、反対だと思われています。

例えば、信号が赤に変わったからブレーキを踏んだのではなく、赤を見て止まることを選んだからブレーキを踏んだ。その証拠にいつでも信号無視できますから。つまり、信号がブレーキを踏ませたのではなく、自分が止まることを選んだからという発想です。この考え方は人間関係を変えます。

多くの方は被害者意識を持っているので、相手のせいでこうなったという発想をする。でも、それでは自分は変われないんです。選択理論は、変革を起こすのに非常に役に立ちます。

落ち込んでいるのではなくて、落ち込むことを選んでいる。私達は中々そうは考えません。自分が原因を作っているとは思いたくない。自分が落ち込むことを選んでいるとは中々思えないんですけれど、選択理論だと、自分の選択でどうにでもなる訳でしょう。

「選択できるということは、変えられるということですよね?」

そういう主体性が人間にあるという発想です。主体性が弱く受け身な人が多いですから、これが今すごく大事な概念だと思うんです。自分がどれだけ主体的に行動するかというのは、結構大きな発想転換なんですね。これができると組織も学校も変わる。

これは多分、私が一生言い続けることかもしれないと思います。それが自分の役割かなという感じはしています。

「自分が選択者になることで、どんな良さが得られるのでしょう?」

オーバーに言えば無限じゃないですか。過去は変えられませんけれど、未来は色々な可能性があるので、何をやるか、何を選ぶか、全部自分の選択ですから。選択の拠り所が変われば、変わると思います。

好き・嫌いとか、ただ気持ちがいいとか楽だとか、気分・感情だけでなく、目的・価値観から選ぶというのは非常に大事なことですね。

人間というのは選ぶ基準が変わると行動が変わりますから、自分はどうしたいのか、自分にとっての目的や価値観、ここを見ていくと無限の可能性があると思うんです。

「人間関係で悩んでいる方には、どういう効果があるでしょうか?」

本当の意味でのWin-Win、双方が満足する関係を作れると思います。それにはまず、自分が変わることです。

お互いがうまくいっている関係を自分が選択するとしたら、あなたのどういう行動がその結果を作っていくか見ていく。人間は鏡の関係ですから、自分の考え方が変わると相手は変わります。それは簡単にはいかないですが、挑戦する価値はあると思います。

本当に関係を良くしたいのであれば、相手を変えるより、まず自分が変わることです。

「つい、相手を変えようとしてしまいますよね。それについてはいかがですか?」

世界的に浸透している習慣ですから、根深いと思います。人を責めることも自分を責めることも、被害者発想です。責めることと責任とは、まったく関係ないんですけどね。

私は昔、人を責めるタイプでした。私の周りは自分を責める人が多かった。どちらかに分かれるんです。でも、これはどちらも責任ではないんです。

誰も責めないで、犯人探しをしたりせずに問題を解決する方法があるんだ、というのは大きなパラダイム転換だと思うんです。大体の人は、自分が悪いのか、相手が悪いのかどちらかしかないと思っています。誰かが悪いという考えの枠組みをはずさないと。

大事なことは、「誰が悪いのか」ではなくて、「本当はどうなりたいのか」ですから、そこに焦点を合わせる。自分の意識と練習によって人は変われますから、そういう訓練をしていくのも価値があると思います。

(次回につづく・・)

大杖 正信(おおつえ まさのぶ)  アチーブメント株式会社 エグゼクティブトレーナー
                       米国インスケープパブリシング社認定DiSCトレーナー

1951年生まれ。大阪府出身。
1976年から外国語教育機関に勤務。スクールマネージャーとして、マネジメントおよび営業管理全般に携わる。1987年から米国系教育機関に勤務。国内、米国、香港で研鑽を積み、大阪センター・マネージャーの他、シニアトレーナー、トレーニング部門マネージャー等を歴任する。
1993年、プロ教育訓練コンサルタントとして独立。1994年から販売・マーケティング企業に於いて組織開発および営業プロジェクト・コンサルタントとして、また代理店・販売店のコーチとして、現場の指導、育成に取り組み、業績向上に大きく貢献する。
現在、アチーブメントのエグゼクティブトレーナーとして、プログラムの開発をはじめ、製造業、通信、保険、外食、通販、商社、燃料、化粧品、製薬、IT等の大手企業、大学を対象に、管理者研修、マネジメント研修、コーチング研修等を行い、2011年の研修日程は206日、リピート率100%。これまでに研修を提供した受講生は延べ14万名を超える。

<大杖正信先生のページ>
【大杖正信 アチーブメント株式会社】

<選択理論のHP>
【選択理論.jp】

<大杖正信先生の著書>
cover
もうひとりの自分と出会う50のエンパワーメントメッセージ

インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主宰、Team Oasis 代表
自分がなんだか分からない。何かやりたいけど、見つからない。
心の悩み、病を抱えた方、自己実現したい方のお手伝いをいたします。

心理カウンセラー、NLPセラピスト、日本ゲシュタルト療法学会・GNJ会員
交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:前田みゆき(まえだみゆき)

前田みゆき

身も心も魂も輝やくように、いつも笑顔を心がけています。
人とのご縁で、気づかされることが喜びです。

自称 遅咲きさん

コーチングと心と体の健康について、もっか勉強中


インタビュアー:高橋美智代(たかはしみちよ)

高橋美智代

不惑を過ぎてから、心理学を勉強中の身です。
一瞬一瞬を、共に過ごす人々と、大事にして生きていきたいと思う
今日この頃です。

好きな動物:猫
趣味:読書 ピラティス
レイキマスター


インタビュアー:古武家真美(こぶけまみ)

古武家真美

心理学とカウンセリングを勉強中。
自分らしさを探す旅の真っ最中です。

学生の悩みに手紙やメールで答えるVFM東京でも活動しています。


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
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