第67回目(4/4) 梅本 和比己 先生 潟`ーム医療

子ども達が希望を持てる社会の実現を!

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「先生がこのお仕事をされている上で、大事にされていることはおありですか?」

いろんなところで、NLPのトレーニングを行いますけど、本当にその時その時、集まる人によって学べることが違うんですよ。

だから、その場で起こっていることになるべく鋭敏でいたいし、起こったことに対して、そこから何かを学びたいなと思います。そして、そういうことを教えてくれるのが参加者。だから、「一緒に学んでいるんだ」という思いは、いつも大事だなあと思っています。

「悩みを抱えている方へ、先生からメッセージがあればお願いします」

悩んでいる方にとっては、悩み事はそれぞれ重い課題だと思います。悩んでいる方のお話をお聴きしている時に、私が言えることの一つは、相手の痛みが伝わってきた時に、「どう言っていいか分かりませんが、あなたの痛みのようなものが、私にも伝わってきます」ということです。

そして、信頼関係ができている時には、「今の悩みや苦しみは、あなたにとって必要な時間かもしれないし、あなたをより悪い状態にしないために悩むことで、あなたを守っているのかもしれません」というようなことを言ったりします。

ですから、もし一般的なメッセージということなら、人が悩む時は、その人その人にとっての悩む意味が必ずあると思います。もっと言えば、人は成長するために、悩むことも必要だと思います。

つまり、必要な時間をかけて悩むことで、人は何かを学ぶことができるのです。私は、悩みをいけないものと考えるだけでなく、必要なことと考えてみることも大切だと思っています。

「心の仕事を目指している方へのメッセージをお願いできますか?」

心の仕事をされている方には、随分沢山お会いしてきたんですけれど、一番の問題は、この仕事で生活できるかどうかという問題がありますよね。

この仕事で生活できる、国としての仕組みもないですよね。あるとすれば、精神保健福祉士っていう国家資格ですか、それと社会福祉士。

だけど、心理カウンセラーの人達の資格はないので、その仕事を続けるのはかなり困難が伴うと思うので、そのことをかなり覚悟して、勉強を続けることが必要なのかなって思います。

ただ、そういう仕事の必要性は、これから益々高まるので、どうやって自分達の仕事を確立していくかというようなことにも、目を向けて欲しいと思うことがありますね。やっぱり、自分達の仕事を自分達で作っていくっていうことでしょうか。

そういう仕事なんだっていうことを覚悟して、そしてスキルを高めていくっていうことは、どんな状態であっても必要になると思いますね。


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「新たに、メンタルヘルスの講座を開設されましたよね?」

メンタルヘルス協会という一般社団法人を倉成央先生と作ったんです。

働く人のメンタル不調が信じられないくらい多くなっていて、私は研修をずっと引き受けているんですが、年に2回だったのが10回に増え、集まってくださる方の話題も年々深刻化しています。

そんなことに触れるたびに、働く人が少しでもメンタル不調に陥らなくて済むような方法がないだろうかと考えていたんです。そのために、職場の中で、メンタルヘルスについて知識を持った人で、カウンセリングもできる人がいれば、変わるんじゃないかという風に思いました。

今はメンタルヘルスが生産性そのものに関わってくる状態なので、経営陣にも考え方をシフトしてもらわなければいけない訳です。それを誰がやるのかと考えた時に、やはり専門性を備えた外部の人が必要なんじゃないかと。

特に、研修講師の人がメンタルヘルスのことも研修して欲しいと頼まれることが多いと聞いていますので、研修もメンタルヘルス対策の一環ですから、まずはその人達が良い研修ができるようになってもらう。それから、個別に相談に来た人の力になってあげる。

そのあたりまでを実現できる人ということで、「チーム医療」としては、メンタルヘルス・カウンセラーという資格を持った人達を養成したいなと思っています。

「それは、どのくらいの期間のコースなのですか?」

期間は大体半年くらいです。通学とWebで合計80時間くらい学んでいただきます。

メンタルヘルスで難しいのは、会社・職場のことや、心身医学の知識に基づいた体の病気のこと、それから、法律の問題も知っていなきゃいけないということですね。ですから、心療内科の先生やメンタルヘルスに詳しい社会保険労務士さんにも加わっていただいています。

広範囲の知識を身につけた人が、初期の段階で、悩んでいる人達に関われるようなことができたらいいなと思っています。

「今後の夢や展望を教えてください」

最初に「チーム医療」という社名の意味をお話しましたが、今も同じようなことを感じるんです。私が一番に手に入れたいと思ったのは、専門家の人達が一定の水準を持って、助けを必要とする人達に本当に暖かい援助ができる人であって欲しいなってことです。

病んでいる人や悩んでいる人達がラクになるには、それに関わる専門家が必要な訳ですよね。そういうことが実現できるように、自分のスキルを磨く場作りの機会をより一層広めたいし、深めたいと思っています。

それからもう一つは、自分が住んでいる地域の、特に子ども達の状況を少しでもよいものにできるような活動を、少しずつ範囲を広げていきたいと思っています。

「それは、学校等に出向かれてですか?」

そうです。学校や地域ですね。日本の場合は、中学校を中心に区分けされていますから、その中での積極的な活動は割となされているんですが、学校区を超えた付き合いっていうのはあまり無いんです。だから、それを超えた付き合いができるような仕組みを作りたいなあと。

私が住んでいる八王子市には青少年対策委員会というのがあって、その委員会が地域を超えていろんな学校区に関わっています。

例えば、学校区と学校区の間にあるコンビニ。コンビニにタムロする子どもは、両方の学校区から来ますけど、PTAや学校は自分の学校区の中で考えがちです。そういう子達の対応は、両方のPTAなり、学校が協力して関わらなければいけないですね。

それがいまだに縦割りなんですよね。日本の制度っていたるところが縦割りなんだと感じます。だから、横つながりで活動できる関係や仕組みをもっと作らなきゃいけないなあと。そういうことをやっていきたいなと思っています。

「そこでも、NLPを活かしていらっしゃるのですか?」

直接は関係ないですけれど、その人達との話し合いの中では、NLPはとても役に立ちます。

保護司さんでも、民生委員の人でも、だいたい有力者がなっているので、話し合いがあまり上手じゃないんですね。そういう人達を、いかに肯定的な雰囲気で繋げるかっていうのに、NLPはすごく役に立ちます。

もう一つ、八王子にもいろいろなNPOがあるんですけれど、そこでも全く同じようなことが起きますね。いろんなNPOの理事長が集まると、意見の違いからなかなか話がまとまらないのです。そのような対立の際にも、「目的は同じなんだから、どうやってお互いの力を結集できるか」っていう原点に立ち戻るようにすることにも役に立ちます。

「そんな風にNLPを実践されているということですね?」

はい。いろいろな場面で役に立ちますね。

「先生の願いは何でしょうか?」

子ども達が希望を持てる社会の実現です。これは今日の日本にとっての一番の問題ですよね。子どもが日本の将来に希望を持てるっていうのを、どうやって実現していったらいいのか、それはすごく頭が痛い課題ですけれど、あきらめてはいけないですよね。

「それにはまず、お父さんお母さんが元気でないといけませんね?」

今、お母さん方には元気になってもらうために子育て講座をやっていますけれど、次の課題はお父さんの講座ですね。お父さんに元気になってもらう仕掛けが必要かなと思います。

一つのヒントは、大人と子どもが一緒に遊べるプログラムを開発している「アフタフ・バーバン」っていう団体。大人と子どもが一緒になって、問題を解決したり、チャンバラをしたり、かくれんぼをしたりします。

忍者になって、忍者の装束を着て刀を持って、そして、悪い忍者とか、良い忍者とかがいて、子ども達が本当に怖がるくらいの仕掛けを作って遊ぶんですよ。

それをやった時に、大人もすごく喜んで、子どものように楽しんでいましたから、そんなことからお父さん達も元気になれるかもしれないと考えています。あとは、どうやれば広がるのか、ですね。

「最後にこれだけは伝えたい、というのがありましたらお願いします」

最後に言うなら、日本の人は真面目過ぎる気がします。

例えば、「学校へ行かない」「勉強をしない」ということで、ぶつかる親子がいます。私は勉強はやりたければやればいいし、「しろしろ」って言わない方が、するんじゃないかなと思うんです。でも多くの人はやらせたがる。

その裏側に潜む問題を考えて欲しいなって思いますね。特に子どもの人権とかね。子どもは本当にいっぱい能力を持っていて、待っていればその子なりの力を出してくるって、私は思うんですよ。

その力を出す前に何かをやらせてしまうっていう、そんな感じがありますね。親には、ちょっと踏み止まって考えて欲しいなと思うことがあります。

お父さん、お母さん方には、「子どもを信じて、見守って欲しい」って伝えたいですね。


<編集後記>

株式会社チーム医療の代表取締役として、幅広く講座を開設され、
日本の心理療法界をずっとリードして来られた梅本和比己先生。

大御所との会談に、やや緊張して臨んだ私達でしたが、
梅本先生は、終始柔らかな笑顔で、優しく穏やかにお話しくださいました。

 「参加者に教えられ、一緒に学び続けている」
 「助けを必要とする人達に本当に暖かい援助を!」
 「子どもを信じて、見守って欲しい」

とても謙虚で控えめなご姿勢に、「在り方」を学ばせていただきました。

そして、「助けを必要とする人」への「愛」の強さ!

「やっていることと、考えていることの一致」
まさに、それを体現していらっしゃる梅本先生にお会いできたことを
感謝とともに、光栄に感じたひとときでした。

梅本 和比己(うめもと かずひこ) 株式会社チーム医療 代表取締役
                     サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー

1974年 明治大学法学部卒業
株式会社ライフ・サイエンス・センターに入社
1978年 株式会社チーム医療設立、代表取締役
1997年 日本交流分析学会認定交流分析士 資格取得
2002年 サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー 資格取得
2008年 ICC認定国際コーチの資格を取得
NLP研修のほかに、メンタルヘルス研修、コミュニケーションセミナー、子育て講座などの講演活動を行っている。

<株式会社チーム医療のHP>
【株式会社チーム医療】

<梅本和比己先生のブログ>
【人間関係改善のためのコミュニケーション】

<梅本和比己先生の著書>
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面白いほどよくわかる! NLPの本


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苦手意識は捨てられる NLP脳トレーニング


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「仕事の苦手」がみるみる消える本―すぐに使える! ビジネスに効くNLPテクニック


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苦手意識は一瞬で捨てられる

インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主宰、Team Oasis 代表
自分がなんだか分からない。何かやりたいけど、見つからない。
心の悩み、病を抱えた方、自己実現したい方のお手伝いをいたします。

心理カウンセラー、NLPセラピスト、ゲシュタルトトレーナー、
交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:西片陽子(にしかた ようこ)

西片陽子

心理学に興味を持ち、現在「交流分析」や「NLP」を勉強しています。

いずれはカウンセリング技術を身につけ、周囲で悩んでいる人や
心の病で苦しんでいる人達の力になれたらと思っています。


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
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