第67回目(3/4) 梅本 和比己 先生 潟`ーム医療

従来のNLPに、発達心理学を取り入れて

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「お奨めのNLPのスキルをご紹介いただけますか?」

私自身もやってることなんですけど、私はVAKという視覚・聴覚・蝕運動感覚の中のK(Kinesthetic)が優位だってことに気がついたんですが、大体うまくいっている時もKを使っているし、悩んでいる時もKを使っているんです。

うまくいっている時にKを使うのはそれでOKなんですが、悩んでいる時もKを使って悩んでいる。体の感覚は落ち込んだ状態で、下を向いているとか腕組して浸っている感じなんですよ。

それを打ち破るには、視覚(Visual)要素を使ったり、聴覚(Auditory)という音の要素を使う。すると、瞬間的に自分の状態を変えることができるんですよ。

自分が最も楽しい事とか、子どもの顔を思い浮かべるとか、そういう風にすると気分が瞬間的に変わりますよね。携帯電話の待ち受けに子どもの写真を入れている人、写真そのものを持ち歩いている人もいると思いますけど、悩んだ時、辛い時にそれを見るっていうことは、結構効果のある方法です。

逆に、視覚的な感覚の強い人は、体を動かしてもらえばいい訳ですね。自分が普段あまり使わないものを。例えば、両手を広げて悩み事を考えようとしても、できないですよね。

そんな風に、自分が得意なもので何事もやりがちなので、違ったものを持ち込んでくれば、かなり変えることができます。

「そうやって、気持ちを切り替えることができるのですね?」

気持ちを切り替えればいいっていう言葉はありますよね。でも、「クヨクヨしないで」って言っても、しばらくしたらまたクヨクヨしているじゃないですか。それは、そのやり方の方に馴染んでいるので、そっちの方に瞬間的に行ってしまう訳ですよ。

だから、「また来たな」って思ったら、違う感覚を意識して使うんです。そうすると結構変われますね。それをNLPでは、ブレイクステイトと言うんです。状態を中断するという、コーヒーブレイクみたいなものですよね。

だから、コーヒーブレイクでもいいんですよ。視覚で悩んでいる人は、体を動かしてコーヒーを飲めば体の感覚を使ったことになりますね。そんな風に、まずは中立状態にして、それから今度は自分が得意な方を使っていい状態に変えるっていうのを組み合わせます。

自分がどんな時に楽しくなるのかを自分で見つけておいて、その優位な感覚で気持ち良くなるっていうのをやる訳です。手順としては、行き詰まった状態になったらスイッチを入れるように全く違う感覚を使ってブレイクして、その後で自分の得意な感覚を使って、良い状態を招き入れる。

意識的な一定の手順を行うことで、自分の状態を変えるのです。

「それを意識的にやり続けていけば、常に良い状態でいられるということですね?」

そうです。もう一つ大切なことは、一度良い状態を手に入れたっていう事を実感できる体験として持っていなきゃいけないので、NLPのトレーニングコースに参加したり、あるいは、トレーナーに頼んでそういうのを一つきっちり自分の中に埋め込んでおくっていうことが必要ですね。

それを一回きちんとやっておけば、そして度々使っていれば、段々と強化されるので、とても役に立ちます。スポーツ選手の多くは、これに似たことをやっていますね。


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「それは感覚やイメージですか?」

感覚も使いますし、イメージも使います。アンカーリングっていうんですけれど、船のイカリのように、船が安定できるように海の中に重いものを入れて、そこに固定している感じがありますよね。

それはアンカーと言って、自分の手首でも胸でも頭でも、どこでもいいんですけど、自分が一番やりやすい方法で、体のどこか一部やお気に入りの時計やアクセサリーに埋め込んでおきます。そして、ストレス状態にあるなと感じたら、まずブレイクして次にアンカーに触ってよい気分を呼び起こします。

ストレスの度にそれをやる、ブレイクしてそれをやるというように、繰り返してやるようにすれば、段々上手になります。

簡単な例で言えば、誰でも一つか二つ、自分がすごく好きな曲、この曲を聴くと何か同じ感覚が甦ってくるっていうものってあるじゃないですか。元気が出る曲とかですね。そういうものと同じです。それを意識的に使うだけですね。

「これはすぐにできて、ありがたいですね?」

そうです。もちろん、これだけの方法じゃなくて、自分にとって一番やりやすい方法をやればいいんですけれど、働く人のメンタル不調に役立てて欲しいことの一つは、そういうやり方です。

あとは、カウンセラーの方が話を聴いてあげる時に、やっぱり言語化できると、悩みって減るじゃないですか。だから、言語化できるような方法を使ってやっている人もいますので、行き詰って悩んだ状態を言葉に表してみるというようなのもいいかなあと最近は思っています。

聴いて言語化してもらうとラクになる。自分で意識的にうまく行く方法が何かを見つけて、それを自分が意識的に使うというのが、NLP的な使い方じゃないでしょうか。

「サンタフェNLP発達心理学協会のNLPトレーナーでいらっしゃいますが、どういう特色があるのでしょうか?」

サンタフェNLPの最大の特色は、発達心理学を取り入れているところなんですね。他の団体とそこが大きく違うところです。

今はICNLPというジョセフ・オコナー先生のトレーニングコースも、両方の団体で話し合ってもらって、どちらにでも行けるように、あるいは、両方持つこともできるように統合したんです。

発達心理学の考え方をNLPの中に入れたのは、私達の先生であるジェイク・イーグルさんです。

私達がラクに生きられないのは、自分を抑圧する力があるからで、自分本来の生き方ができるようになるには、抑圧していることに自分で気づくことが大事なんだという基本的な考えを持っています。それをちゃんと見つけるために、発達心理学的なことを学びましょうということです。

「どういう部分が加わっているのですか?」

マズローの考え方と似ていますけれど、私達が実年齢を重ねると同時に、人間の自己成長の度合いというのも一緒に考えて、その年齢に応じた自己成長とは一体何なのかというようなことを考える。或いは、自分の価値観などを深く掘り下げて考えます。

価値観についてのトレーニングは他のNLP団体にもあるんですが、私達の扱っているのは、より深く自分の価値観を時間をかけて調べるというトレーニングなんですね。そこまでのトレーニングは多分、他の団体には無いんじゃないでしょうか。

私自身も、自分の価値観はこうと思っていたのを、10日間の中で調べると、自分で気づいていないことが分かって、そして、自分の価値観に一致した生き方ができるようになったということが起こりました。

「発達心理学的な視点でご自身を振り返るということに取り組む訳ですね?」

そうですね。私の例で言えば、「仕事と妻と子ども」の優先順位を考えた時に、最初は、「子ども、妻、仕事」と言っていたんですが、10日後には、「仕事、子ども、妻」に変わっていたんですね(笑)。

それが、今の生き方に一致している訳です。今、そうやって生きているんです。でも、言葉はそうではなかったんです。それに気づいたら、ラクになれますよね。

もちろん妻は不満ですけどね(笑)。それで、妻の不満を解消するには、話し合いが必要な訳ですよね。猶予を設けて、「何年何月からは、あなたを一番にします」とか、猶予契約をすればいい訳です。そうすると一致しますよね。簡単に言うと、そういう方法です。

「NLPトレーナーに向いている方というのは、いらっしゃるでしょうか?」

トレーナーになることを目指してNLPを学んで柔軟になってくれば、基本的には誰でもなれる可能性はある訳ですよね。向いているっていうのをあえて考えれば、自分に気づいて、それを内省して変えようとすることが好きであるとか、そのことが大事と思える人という気がします。

私が自分自身に言い聞かせているのは、対人関係で何か頭にきたなっていう時は、自分が成長する機会だよって教えてくれていると思おうとしているんです。そういうことが苦にならなければ、なれると思います。

結局は、「やっていることと、考えていることが一致できる」ことを目指す人。完全に一致する人はいないですから、「ああ、今一致してなかったな」と気づいて、なるべく一致している状態を多くしようと思うということができれば、まず間違いなくトレーナーになれると思います。

(次回につづく・・)

梅本 和比己(うめもと かずひこ) 株式会社チーム医療 代表取締役
                     サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー

1974年 明治大学法学部卒業
株式会社ライフ・サイエンス・センターに入社
1978年 株式会社チーム医療設立、代表取締役
1997年 日本交流分析学会認定交流分析士 資格取得
2002年 サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー 資格取得
2008年 ICC認定国際コーチの資格を取得
NLP研修のほかに、メンタルヘルス研修、コミュニケーションセミナー、子育て講座などの講演活動を行っている。

<株式会社チーム医療のHP>
【株式会社チーム医療】

<梅本和比己先生のブログ>
【人間関係改善のためのコミュニケーション】

<梅本和比己先生の著書>
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面白いほどよくわかる! NLPの本


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苦手意識は捨てられる NLP脳トレーニング


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「仕事の苦手」がみるみる消える本―すぐに使える! ビジネスに効くNLPテクニック


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苦手意識は一瞬で捨てられる

インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主宰、Team Oasis 代表
自分がなんだか分からない。何かやりたいけど、見つからない。
心の悩み、病を抱えた方、自己実現したい方のお手伝いをいたします。

心理カウンセラー、NLPセラピスト、ゲシュタルトトレーナー、
交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:西片陽子(にしかた ようこ)

西片陽子

心理学に興味を持ち、現在「交流分析」や「NLP」を勉強しています。

いずれはカウンセリング技術を身につけ、周囲で悩んでいる人や
心の病で苦しんでいる人達の力になれたらと思っています。


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント

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