第65回目(2/4) ガンダーリ 松本 先生 和のヨーガ研究所

自分が人生の主人公であり、監督・演出家と気づく場

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「最初は、演劇というアプローチだったのですか?」

私は小さい頃から、劇をして遊ぶのが好きでした。子ども達を集めては自分でシナリオを描いて遊んでいました。自分で男の子の役をやったりと、いろんな人になれるのが面白かったんです。日頃は勉強の時は集中力がないといわれている子も、劇をすると生き生きしてくるんです。

それに、劇を一緒に作り上げていく過程が楽しくて、その中で女の子も男の子もみんな仲良くなっていくんですよ。私は喧嘩が嫌いでしたので、自分がクラス委員になって、みんなが仲良しのクラスを作るために、その遊びはとても効果があったんです。

大人になって、サイコドラマを勉強したり、心理劇学会に所属したりしましたが、何か違うなと思ったので、そこから離れて好きなことをして遊びたいと思ったところから、自分が生き始めたと思いますね。

「それで、幸せ創造劇場を始められた?」

最初の頃は、違う名前を付けていました。九州にいた時も劇を使っていろんなことをするのが好きでしたが、東京に来たら似たようなことをやっている人たちがいて、最初は「同じことやってる人たちがいる!」と思って、一緒に遊んでいました。

仲間で動くのが好きな私は、みんなで集まっては練習をして、ボランティアで老人ホームに行ったり、不登校の子どもさん達の学校に行ったり、乳児園に行ったり。「来てください」と言っていただくところならあらゆるところに行っていましたね。一週間のうち6日間もその活動に費やしていた時もあったんですよ。

そのグループでは、これまでなかったような面白い技を創りだしたりして、楽しくやっていたのですが、そのうちに「同じようなことをやっている」と思っていた人達がちょっと違ったルールがあるということに気がついたんです。

私は、自由にいろんなことにチャレンジしたいという思いがありましたので、同じ思いの人達と違う活動を始めました。最初「ビジョンシアター」と言っていましたが、今は「幸せ創造劇場」と呼んでいます。

「どういう効果をねらっているのですか?」

「幸せ創造劇場」は、「私達は、自分が人生の主人公であり、監督・演出家でもあるのだ」と気づくための劇場「場」です。「今ここ」で、自分が在りたい未来を創りだしていくことができる。ということを、体験を通して気づいていく「場」だと言ってもいいかと思います。

私がこれまでにたどり着いたとてもシンプルな自然の法則があります。それって、本当は誰もが知っているんじゃないかと思うんですが、みんなあまりの忙しさにすっかり忘れちゃっているんです。でも、それに気づくと、「この人生が自分の想った通り」になっているということが分かります。生きることが楽で楽しくなるんです。

その法則を簡単に言うと、「すべてのものには必ず両面がある」というようなことです。

この世の中は、プラスとマイナスでできている。男と女がいる。温かいがあれば、冷たいがある。不幸があるなら幸せがある。必ず相反する二つのものでできているってことに気づいてもらう為に、「幸せ創造劇場」では、「時間と空間と仲間」を提供しているんです。

例えばここに一枚のチラシがありますね。片方が表なら、もう片方が裏ですね。どちらも切り離せない。ここに二人の人がいて対立しているとしたら、同じものを見ているようでも、裏と表、全く真逆のものを見て、喧嘩しているわけですよ。一人は字しか書いてないというし、一人はちゃんと写真もあるじゃないというように。

でも、今、そこで向かい合っている二人を離れて見ていてニコニコ笑っている人は、そのどちら側も見えるからなんですよね。このように第三者的視点を持つとゆとりが出てきます。

つまり「両面を同時に見る」ということです。たいてい私達は自分の人生の片方からしか見えていないんです。

それが、例えば、Aさんに「小さい頃どんな子でしたか?」「お父さんはどんな人でしたか?」と話を聞きます。そして、アクターにお父さん役や、別のアクターにAさん役になってもらう。Aさんは、第三者の安全な場所で、同時に、お父さんも見られるし、自分も見られるわけですよ。

お父さんと自分が喧嘩しているところを即興の劇にして見せてもらうと、「ああそうか。お父さんはお父さんで、あの時いっぱいいっぱいだったんだな。自分は、お父さんが怖く感じていたけど、お父さんが怖がっていたんだな・・・」というのが分かったりするんですね。

Aさんは、第三者的に自分の人生の一場面を即興の劇で見ることによって、それぞれの立場の人の気持ちが分かるし、客観的にとらえることができる。また、アクターとしてその役をやった人はどうかというと、他の人の立場や気持ちが役を通して伝わってくるんです。

例えば、お母さんが「早くしなさい!」って迫ってくると、アクターとして子ども役になってみると、お母さんってこんなに怖かったんだっていうのが分かるの。


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「役になることで、役柄を通して分かるのですね?」

そうなんです。何で私が劇を好きだったか。それは、誰にでもなれるということだったんです。特に子どもの頃、男役をやるのが大好きだったんです。私達は、実は、「男でも女でもない」という真理を知っていたのだと思います。

かつての私は、男みたいになりたいと思っていて、自分が女性であることを許していなかったんです。可愛い女の子が、「これやって〜。これ持って〜」って、女であることを使って、甘えることが嫌でした。

それは、自分が自分に女性性を許してなかったんだと気がつくと、自分の女性性も認めるようになって、やっぱり美しくするのはいいな〜って想えるようになったし。かわいい子の甘え声にも腹が立たなくなったんです。人は、自分が自分に許していないことをすると、腹が立つんだ…と気がついたわけです。

人生って演劇みたいなものじゃないですか。シェークスピアは、「人生は舞台、人は皆役者」だと言っています。だいたい一人の人の人生ですくなくとも7役はこなすと言っているんですね。

自分の人生は、シナリオがない即興劇みたいなものでしょう? その自分の人生を楽しめないのは、「怖れ」があるからなんですよ。即興、つまり何が起こるか分からない、と思っている。でも、現実とはちょっと違う空間の中で、自分が作れる範囲のところでだと、安心していろんな体験ができるんです。その為の「場」が「幸せ創造劇場」なんです。

今ここで、自分にはできないと思っていたことができたという体験が、次の未来を作るので、その体験を通して、実際にできるようになるんです。

それは理屈ではなくて、例えば、ある人が「人にはっきり言った方がいいですよ」と言われたって、できない人はなかなかその通りにできない。でも、「今ここで言ってみましょう」って実際に安全な場でやってみる。

そこでその人が「こっち来てー」って言えたら、もうその後も言えるんですよ。脳というのは、過去も現在も未来も区別できないといろんな人が言っていますよね。本当に、全くその通りなんです。

「その体験をするために、即興劇を活用するということですね?」

そうなんです。だからね、即興劇だけじゃなくてもいいんですよ。歌を歌ってもいいし、絵でもいいし。その時その人達が、やりたいことを全部やってみるんです。

そうやって、過去の体験から来る意識に縛られている人の意識を、「今ここ」で、本来の姿に戻したいんです。今ここで、洗脳されて思い込まされてきた幻想の幸せに縛られるのを手放して、今ここで、自分自身の本当の幸せに気づく劇場、それが「幸せ創造劇場」なんです。

「先生がテーマを出すのですか?」

私が旅のツアコンみたいに「これをやってみませんか?」ということもあれば、参加者の方の「こんなことやってみたい」という希望を入れてエクササイズを創り出すこともあります。やっていることは参加者によって毎回変わりますが、その底に流れているテーマは、本当の自分に出逢うこと、自然の法則に気づくことなんです。

例えば、始まる前に輪になってみんなの顔を見てもらいます。全員の顔が見えますが、見えないものが一つあるんです。「それは何ですか?」と、問いかける。「自分の顔」なんですよ。自分の事って本当に分からないんですよね。だから分かるために人と出逢うんです。様々な出逢い方を創り出して、実験して遊びましょう・・・ということなんです。

気づいて欲しい自然の法則とは。とてもシンプルなことばかりです。すべての事には両面があるとか、大切なのはそのバランスをどう取るかということみたいな。

バランスっていうのは、バランスを崩しちゃいけないと言っているのではなくて、「あっ、崩れてるな」って気づいたら、戻ると知ることなんです。だから、私達は気づけばいいので、いつまでも自分を責めて反省しなくてもいいし。ましてや人を責めなくてもいいんです。

たとえば、居眠りしていて、「あっ、居眠りしてた」って気づいた時は、もう起きていますよね。眠っていては気づけないでしょう。なのに、いつまでも、「どうして居眠りしちゃったんだろう」なんて考えたり責めたりしていたら「今」にいることができない、ずっとその居眠りを引きずっている訳じゃないですか。気づけばいいんです。気づいたらそれで、もう終わりなんです。

それと「最終的には、全部自分が決めるんだ」ということが分かっていない、できてこなかった人がとても多いです。そういうことを生きてこなかった方が、自分で決められるということを体感できる場所でもあります。

やりたいならYES、やりたくないならNOと選択することが、自分を大事にすること。また、やり慣れないことだけれどやってみようYES、というのも自分を大事にすることなんです。この二つの相反するように見えることのなかで、全部自分が「今、ここ」で決められるんだということを体験する意味はとても大きいと思いますね。

「私は、全てのことにYESと決めてます」という人がいますが、それはちょっと違うかなあ。ほとんどの人は「いつもいい人でいよう」と決めてるから苦しい。「人は、YESの時とNOの時があるものなんです」そんな、本当の自分の欲求、それを感じとって許す場所でもあります。ミニミニ体験コーナー。

「参加された方はどんな風に変わっていかれますか?」

例を挙げると、最初に自分にニックネームを付けて自己紹介をする時に「萎れた花です」って、世界一不幸と思ってやってきた人が、2時間後、「私はなんて幸せなの!」とルンルン気分になってる。

その人は、最初不幸をいっぱい説明してくれるんです。お母さんが鬱で、お母さんのそばにいたいけど、好きな彼ができて、反対されて、思い切って家を出て彼の所にいるんだけど、お母さんが心配で電話したらそれから、ひっきりなしに電話がかかってくる。それを切っちゃうと電話を切った親不孝な自分を責めて苦しい、みたいな不幸の原因を沢山話してくれるんです。

「お母さんに親孝行しなきゃいけない」と思って、そうできない自分を自分で責めているから苦しい。

私が、「いいのよ。お母さんはあなたが幸せになったら幸せなんだから」と違う視点を示したり。その人の中にある本当の気持ち、お母さんに対する怒りなんかも見たりして、いろんな体験をして自分にOKを出せると、「好きな彼と一緒にいられてなんて幸せなの! 私が幸せなんだからお母さんも大丈夫!」っていう気持ちになれるんです。

そうなったらどうなると思いますか? 彼女の意識が変わったら、お母さんの病気が治っちゃうの。親子は、特につながってるわけ。その子が自立したら、お母さんも依存をやめて自立したの。自分の友達と外に遊びに行けるようになって、鬱がすっかり治っちゃった。彼女は、今は彼と、見事結婚。そんなことが「あたりまえ」のように沢山起りますね。

「感情に気づいていくのですね?」

感情も気づきますね。そして、その感情を生み出している自分の中の思い込みにも気づいていきます。もちろん、講義を通してではなく、体験を通して自分で腑に落ちる形で。

だいたい日本人は怒りを抑圧している人が多いです。お母さんを嫌いって言っちゃいけないって思っているから、「お母さんなんか嫌いよ〜」って言ったとたんに、お母さんを愛していることを思い出します。全て表と裏でしょう。自分に裏を許していないの。裏を許していないから、表も見えない。

だから「お母さんなんて嫌い」って言った途端に愛しているってことが出てくる訳。それを自分が実際に感じなければ、分からないんです。「あなたはお母さんを愛しているはず」とか、「親には感謝するものです」と言われても、言われれば言われるほど、そうじゃない自分を責めますよね。

「そこを外したり、解放したりするのに格好の場なのですね?」

そうです。外したい人は外せばいいし、外したくない人は外さなくていい。むやみに感情を出させるところがありますけど、それは危険です。

怒りは出せばいいというものではないんです。怒りや悲しみは、出すと癖がつくのね。それは、昇華させるものであって、出せばいいってものではない。その人に会ったタイミングで、その人が選択する自由がなくてはいけないの、そうでなくては、全く違うものになってしまいますね。

「その方のタイミングが大切なのですね?」

そうなんです。絶妙なタイミングなんです。私が出会う人は、ちょうど転換期のタイミングにいるからいろんなことが起こるんだと思うんです。見方を変えると、私のテーマと同じテーマを持つ人と出会って、一緒に手放していると言えるかもしれません。自分に無いものは出てこないから。

私は、昔は本当に修行者のように沢山勉強をしていて、「これでもう悟った。全てのことが分かった」って思ったことが何度もありました。「悟った」と思うと、その後、ガラガラって崩れるようなことが起こり、そしてまた「これでもう悟った」って思っては、崩れ。そして、やっと気づいたんです。

私達はバランスを崩しながら、螺旋階段で登っていく、そうやって成長していくようになっているんだって。もういいかなって思ったら、天国に行く時だろうなって思いますね。

(次回につづく・・)

ガンダーリ 松本(まつもと)  和のヨーガ研究所代表
                  和みのヨーガ創始者 幸せ創造劇場ファシリテーター

九州大学を卒業後、来談者中心療法、アドラー心理学、トランスパーソナル心理学等様々な心理学を学ぶ。その後、東洋医学、大脳生理学を学び独自の心身予防治癒整体「和みのヨーガ」を考案、様々な年代に合わせたグループ療法を行うと同時に、インストラクターの養成にあたっている。

<ガンダーリ松本先生のHP>
【ガンダーリ松本の創造の和】

<和みのヨーガのHP>
【和みのヨーガ】

<ガンダーリ松本先生の著書>
cover
和風ヨーガ 日本人の体と心に合わせた健康術

インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主催、NPO Oasis 代表
いろんな環境に自分を合わせて生きてきて、自分がなんだか分からない。
そんな、うつ病や心の悩みを抱えた方のお手伝いをしています。

心理カウンセラー、NLPセラピスト(ゲシュタルト、エリクソン催眠療法、
家族療法)、交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:下平沙千代(しもひら さちよ)

下平沙千代

ワクワクセラピー☆ソースで、一緒にワクワクしましょう!
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ワクワクセラピー ソーストレーナー、NLPセラピスト
レイキヒーラー、導引養生功指導員、成年後見人講座受講中
トラベルヘルパー、ホームヘルパー2級、女性タクシードライバー
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』


インタビュアー:前田みゆき(まえだ みゆき)

前田みゆき

身も心も魂も輝やくように、いつも笑顔を心がけています。
人とのご縁で、気づかされることが喜びです。

自称 遅咲きさん

コーチングと心と体の健康について、もっか勉強中


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
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