第58回目(2/4) 池川 明 先生 胎内記憶研究

子どもは、自分でお父さんお母さんを選んで生まれてくる

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「調査の結果はいかがでしたか?」

全部で1600件くらいのアンケートを発送して800件くらい回答が返ってきたんですよ。そこで30%記憶があるって出たんです。そして、何でこの記憶の存在を私達が知らなかったのか、理由がわかったんです。自分からしゃべった子は1%なんですよ。

100人子どもがいると30人が記憶を覚えいる。しかし、自分からしゃべる子どもはたった一人で、ほとんどの子どもは聞いたら答えてくれた。つまり、聞かないと言わないんです。

という事は100人に1人の子が、世間で言う「おかしな事」を言う訳ですよ。親は当然否定しますよね。そういう記憶だったんです。だから、目の前にあったけれど気がつかなかっただけなんです。

それを発表して、もう一回調べたいなと思ったんです。すると塩尻市の市長さんを知ってる人がいて、市長さんを通してOKが出たんです。保育園が19あって、やはり諏訪市と同じく3割に記憶があったんです。

これは日本中どこで調べても、かなり記憶があるなと思って、論文にして学会でも発表したんです。そうしたらテレビ局も興味を持ってくれて、取材に来たんです。そして取材協力してもいいよっていう人がいて、子どもが目の前で記憶をしゃべってくれたんですね。

それで番組が出来て、結構多くの人が見て、うちの子も記憶がありますっていうのが舞い込んできて、NHKのラジオに出たりもしました。本も2003年に出すことができて、テレビに出たのが2005年頃で、本は今、10冊くらい・・・という流れです。

何だか幸運が重なってる感じですね。朝日新聞に出なければ、厚生事業団に呼ばれないし、調査そのもの出来なかったんですよ。これはやるべく準備されたかのように歯車が回っていったんですね。ラッキーっていう感じですよね。

「胎内記憶の典型的なパターンはどのようなものですか?」

一番多いのは「お腹の中で暗くて泳いでて気持ち良かった」「ばしゃばしゃしてた」っていうのが典型的ですね。「お腹の中は気持ち良い」って感じですね。

色も出てきます。赤だとか黒だとか紫色だったとかいろんな色を言いますけどね。暗かったっていう子もいれば、明るかったっていう子もいます。おへそから外を見てたっていう話もかなり多いですよ。音を聞いてた話もかなり出ますね。

そういう話をまとめてみると、お腹の中の赤ちゃんっていうのは、いろいろ感覚があって、外の音も聞こえているし、外も見えてるし、大きくなっていくんだっていうのも見えています。

その次が、産まれる時の誕生の記憶ですね。「産まれる時にこんな人がいた」「苦しかった」っていう記憶が多いんですけど、「ワクワクして来た」「白い服を着た人がいた」「男の先生だった」そういう形で覚えている子も多かったですね。

私の知ってるのは保育園のアンケートで、だいたい0歳から6歳までで、3割の記憶なんですけれど、多分、3歳・4歳以降で記憶をなくす子が多いんです。3歳までで限って言えばだいたい40%位のお子さんに、記憶があるのではないかと思います。

まあ、胎内記憶は3割で、生まれる時の誕生の記憶は2割の子がだいたい持っています。そして、最近気がついたんですけれど、中間世の記憶で「お父さんお母さんを選んできた」って言う子が2割います。

中間世の記憶を持っている子もかなり多くて、5分の1くらいの率です。その典型的な内容が「お父さんお母さんを自分が選んで生まれてきた」っていう記憶です。

どういう風に選んだか、どういう風に降りてきたか、お腹に入るのがいつだとか、バリエーションがいっぱいありますけれど、基本的には「自分で選んできた」これは共通してますね。

「胎内記憶の話を知ったお母様、お父様は、どんな反応でしたか?」

最初みんな驚きましたよね。でも、最初はインタビューだから、もうお母様方、知っているんですよね。知ってるけれど、自分の子どもだけだと思ってるんですよ。

「うちの子は変だ」とか「こんなこと言ってる」とか言うけど「他でもそういう人いますよ」と言うと「そうなんですか!」と。他の人に言わない話なんです。だから、自分だけで「変だ」と思っている人が多かったけれど、「他の人も同じこと言ってる」と安心したりね。

「では、あまり言ってはいけない話、というニュアンスだったのですね」

はい、そうだと思います。言ったら変な人だと思われる、ということですよね。

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「胎内記憶を知ることで、どんな良さが得られますか?」

胎内記憶の話を全然知らなかった人に聞いたところでは、妊娠中の方が知ると、すごく親子関係、母子関係が良くなるんです。

ひとつは虐待するお母さんを減らしたいという想いがあった訳です。親子関係が妊娠中から良ければ、虐待が減ると思ったんですね。それで胎内記憶の話を意識的にしてたんですけれど、やはり、胎内記憶を知ると妊娠中のお母さんの笑顔が増えますよね。幸せになる。

それにお父さんも巻き込みたいので、お父さんにもそういう話をすると、半信半疑の人もいますけれど、自分たちの子どもはよく育てたいと思うご両親が多いんですよ。「普段はやらないんだけど、妊娠中ならやっちゃう」っていうお父さんが多いですね。

だから「こうするといいですよ」っていう話をすると「とりあえずやっとこうか」という方が多いと思いますね。その結果、お父さんを見ると笑う子が生まれてくるから、育児が楽しいっていう風になっていく。知ると知らないとでは、子どもへの関わりや関心が全然違うと思いますね。

「お子さんは、その記憶に対してどんな捉え方をしているのですか?」

大きくなっても記憶のある人達は、あまり持っていたくない記憶のようです。むしろ辛い嫌な記憶の人が多いかな。親にも否定されて、友達にも嘘つき呼ばわりされて、何にも良いことなかったって言ってます。だから普通、人には言わないようです。

だけど、胎内記憶というのは、親や大人から見ると特別な記憶なんだけれど、子ども達から見ると、当たり前の記憶なんですよ。「昨日のご飯なんだった?」みたいな感じなんです。

「何歳の時のお誕生日会で、こんな物を食べたよね」というのは覚えていますよね。子ども達にとってはそういう記憶なんです。全然違和感はないんだけど、ちょっとスペシャルなことを覚えてるんですよ。嬉しかったこととか。

それは子どもにとっては親子関係を確認する作業らしいんですよ。お母さんに「幸せだったよ。お母さんもそうでしょう?」っていう確認作業。だからお母さんがそれを「そうだよね!」って受け入れるだけでOKなんです。

「流産や死産も、子どもさんが決めているとか?」

子どもに聞くとみんなそう言いますね。子ども達に聞いたんですよ。「流産する子とかいるけど、それはお母さんが決めるの? 神様? それとも子ども達?」っていろいろ聞いたんですね。答えてくれる人はみんな「子ども達」と例外なく言います。

お産する日を決めるのも子ども達ですね。陣痛を作るのも、いつ生まれるのかも子ども達が決めるって言います。障害を持つ子もそうです。子ども達がみんな自分で選んで来ているらしいのです。

「自分で選んでいる。それは、何のために?」

目的はいろいろですね。流産する子の場合は、両親が幸せになるためですね。家族が幸せになるために流産する。離婚寸前だった方に子どもができて、流産する。そうすると「旦那さんが優しかった」って。

よく考えてみたら結婚する前も優しかった旦那さんなんですね。結婚した後で、違うと思ってたけれど、ずっと優しかったことを思い出したんです。

本当は優しかったんだけれど、それを見てない自分がいて「それにこの子が気づかせてくれた」って言ったママがいたんですよ。そういうことがあるんです。

そういう風に良いメッセージを受け取る人もいるかと思えば、逆にもっと悪くなる人もいるんですね。それを決めるのは受け取ったお母さんの側なんですよ。赤ちゃんとしては命を賭けて、どうするのかの選択を迫る訳ですよね。

普通は生きて産まれて、お母さんにちょっとずつ嫌なことをやりながら成長させるっていうことをやるのが普通の子どもの戦略なんですけれど、「このままじゃだめだ」と思った時に、「このお母さんはこのレベルじゃだめだから、一気に成長させてやるか」って、命を賭けるんです。

賭けだから、成功するか失敗するかはそのお母さん次第なんです。失敗する人が多いんですよ。でも、それが失敗した時に、その子が「だめじゃない」と言う訳ではなくて「また、他のお母さん探してやるから」と言うんです。

子ども達としては親を成長させるというミッションがあって、成功するまでやるらしいんです。だから、失敗してもいいんですって。それよりも、お母さんのお腹に来るってすごく楽しい事らしいんです。もう、テーマパークに来ちゃった状態ですよ。

「テーマパークですか?」

テーマパークに来た時に、朝から晩までいる子もいれば、午前中で帰る子もいる。でもその子は満足なんですよ。お母さんによっては「せっかく来たのに、もっと乗っていこう」って言うけど、子どもは満足して「好きな乗り物に乗ったからもういいや」って帰る子もいる訳ですよ。

お母さん達は自分が楽しみたいからもっといたいけれど、子どもはもう満足。帰った時に文句言うかって言うと、言わないですよ。「今日楽しかったよねー!」っていつまででも言ってます。

流産した時に、子どもは「楽しい。お母さんのところに来て嬉しかったよ」って言ってるのに、「いや、そんなことない。こんなに早く帰っちゃって悲しい」って言ってるのは親なんですよ。子どもじゃないんです。親が悲しいだけ。

子どもはまず流産して「悲しい」とは言わないです。むしろ「お母さん、ありがとう」って感謝してます。堕ろしちゃえとか言ってるお父さんにも「ありがとう」って言うんですよ。お父さんも一緒に招いてくれないと、お腹の中に来れないからなんですって。

顕在意識と潜在意識は違っていて、潜在意識で赤ちゃんに来ていいよと許可しないと、来れないらしいんです。だから来た時にお父さんお母さん両方に感謝します。もう離婚寸前だったりする旦那でも。そして「招いてくれてありがとう」って喜んで帰っていくらしいんですよ。

かなり、皆さんの常識と違うでしょう? あまりにも違うことばかりじゃないですか。だから私はこの胎内記憶って、みんなの思っていることと本当のことは違うんだよって、子ども達が教えてくれているんだなって思います。

「子ども達からのメッセージですか?」

流産する子は「お母さん幸せになってね」って自分から流産していく訳ですよ。だから赤ちゃんはその後でお母さんもハッピーにならなかったら、ちょっと悲しいよねって、そういう事なんです。

だから胎内記憶は「お母さん、いい加減でハッピーになってよ」って、子どもからのメッセージの事も多いと思いますよ。

死産した子の死に顔を見ると、これはみんな穏やかなんですよ。だから「お母さん、その穏やかな顔見て赤ちゃん辛かったと思います?」って聞くと、「いや、この子は、もう本当に幸せそうに亡くなった」って人ばかりなんです。

「いい顔だ」ってみんな言うんですよ。そうしたら、それは本当に子どもがいい死に方したって事なんじゃないかなと私は思います。

流産した子は顔は見れなくて、袋で出てくるんです。そうしたらその袋を見て「輝いて見えた」っていう人もいるんですよね。そういう意識で見ると、そういう風に見えるんですね。だけど、悲しい心の目で見ると悲しい子になっちゃう。

ほとんどお母さんの主観なんですよ。わざわざ自分で、本当は喜んでる子を「悲しそうだ」って思わなくていいじゃないって思います。でもお母さんが決めることだから、それでもいいのかも知れませんけど。

悲しい方がいい人もいるんです。「悲しくて自分を責める。一生、私はそれで生きていく」っていう人生を決めた人は、それでいいんです。それは、そういう人生の経験がその人にはとても重要ですから。

だけど「この子がいたから私、頑張って生きていけるの」って思う人生の方が、良いような気はするんですけどね。

「この人に恥じないような生き方をしよう」とか「この子が来てくれて私は幸せだから、この子に感謝しよう」って生き方の方が、良いような気はするんです。お母さんの思い込みで、赤ちゃんが悲しくないのに悲しいと思い込まないでねって思いますよ。

向こうから見たらこの世って楽しいみたいですよ。来たい子はいっぱいいるので、来たがる子の中から勝ち抜いてお母さんのお腹の中に来ているんです。だからもう、お腹の中に来れただけでハッピーだと思いませんか? 流産だってOKですよ。だって来たことに意味があるんだから。

(次回につづく・・)

池川 明(いけがわ あきら)  池川クリニック院長 医学博士 胎内記憶研究の第一人者

胎内記憶の研究の第一人者として知られ、母と子の立場に立ったお産と医療をめざしている。
著書『子どもは親を選んで生まれてくる』(日本教文社)は日本文芸アカデミー賞ゴールド賞を受賞。
1954年東京都生まれ。帝京大学医学部大学院卒。医学博士。
上尾中央総合病院産婦人科部長を経て、1989年横浜市に産婦人科の池川クリニックを開設。
年間約100件の出産を扱い現在に至る。2001年9月、全国の保険医で構成する保団連医療研究集会で『胎内記憶』について発表し、それが新聞で紹介され話題となる。

<池川明先生のHP>
【池川クリニック】

<池川明先生の著書>
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子どもは親を選んで生まれてくる


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ママのおなかをえらんできたよ。


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ママ、生まれる前から大好きだよ!―胎内記憶といのちの不思議


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胎内記憶―命の起源にトラウマが潜んでいる

インタビュアー:鈴木明美(すずきあけみ)

鈴木明美

セラピールームChildren主催、NPO Oasis 代表
いろんな環境に自分を合わせて生きてきて、自分がなんだか分からない。
そんな、うつ病や心の悩みを抱えた方のお手伝いをしています。

心理カウンセラー、NLPセラピスト(ゲシュタルト、エリクソン催眠療法、
家族療法)、交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren


インタビュアー:村上友望(むらかみともみ)


村上友望

今は普通のOLをしながら、セラピストとして活躍できるよう勉強中です。
出会った方々の幸せな笑顔をサポート出来たらと思っています。

ヨーガセラピスト ソース公認ベーシックトレーナー
パステル和アートインストラクター ジュニア野菜ソムリエ
アロマテラピーアドバイザー キャンドルアーティスト
ブログ:http://ameblo.jp/ohisamakokoro/


インタビュアー:川崎綾子(かわさきあやこ)

川崎綾子

ゲシュタルト・再決断@府中「座★すわろう会」で活動中。グループの中で
お互いにサポートを得ながら、自分らしく癒されるセラピーをしています。
ペンギン好き。趣味はバレエです。

GNJゲシュタルト療法トレーニングコース修了、日本ゲシュタルト療法学会会員
NPO再決断カウンセリングジャパン会員
矢野惣一問題解決セラピスト養成講座(上級)修了
レイキティーチャー


インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
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