第54回目(3/4) 芙和 せら 先生 日本フラワーハートセラピスト協会

花と触れ合う事で、五感を刺激する

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「セラピーはグループでなさるのですか?」

1対1と、グループと両方できます。グループでやっても凄くいい。ただ、差し迫った課題を持っている人っていますよね。そういう人は1対1ですね。

「セラピーの流れを簡単に教えていただけますか?」

個別の方だと、まず最初に言葉を使ってその時の状況を聴いたり、どんな気分かを聴いたり、そういうのをお話をしていただきます。ここは通常のカウンセリングに近い。30分〜1時間、お話を聴いて、そのクライアントさんに合った技法を選ぶんですね。

自由にアレンジするというのが一番簡単な方法なんですけど、テーマを決めてやるとか、二人一組になってセラピストと交互で刺し合うとかっていう技法もあります。それから、イメージ療法と混ぜた技法もあります。

「イメージ療法と混ぜるとは?」

例えば、トラウマが大きい人の場合は、トラウマの時点の自分とイメージ療法で語り合ってもらって、その自分に今の自分からプレゼントする花を作る。

これは、インナーチャイルドでも使えるんですけど、傷ついた自分との対話の中で花を作っていく方法をやります。こういうので虐待が止まったりするのは結構ありますね。

お話を聴いて、お花を作りましょうってなったら、その時に技法を選びます。技法を選んで、こうしましょうと作ってもらって、作品に基づいて本人に語ってもらって、気づいた事をこちらからフィードバック、共有、そしてその気づきから問題へアプローチをしていく。

普通の芸術療法と一緒です。絵だったり、コラージュだったり、箱庭だったりするのと同じ順番でやっていくので、あまり変わらないと思います。

一回で終わられる方もいますし、そのテーマが深い場合だと、一年くらい、月に一回あるいは二回通っていただく場合はありますね。

「どんな方にフラワーハートセラピーを受けてほしいというのはおありですか?」

結構、男の人もハマります。女性って綺麗に作ろうと思うんですけど、男性は工作感覚で、凄く面白くユニークなのを作ったり、女性より女性らしい作品を作ったりしてくれます。

そういうハマる人って、元々散歩が好きとか、釣りが好きとか、そうした傾向がありますね。自然との対話が上手にできる人達なので、いいと思いますね。

必要があれば、誰でもですね。誰でも元気がなくなる時はあるので、ぜひそういう時には受けてほしいし、自分の魅力を引き出すためにもよいものなので、可能性追求など、いろんな使い方もありますね。

あと、子ども達がいいですね。不登校の子どもの事例もあります。それはもう1対1ですね。元気な子ども達でも萎縮している子が多いので、最近は小学校にボランディアで行ったりするんです。

「花育」なんて呼んでいるんですけど、花の何かを知るという訳ではなくて、クリエイティビティや自分を信じる自尊感情を育てていくことが目的です。

工夫しながら、器も作っていく。素晴らしい自由な作品が出来るから「うちの子、天才!」となる。親子関係が変わりますね。それまで、こうしなさい、ああしなさいって言っていた親が、「あなた凄いわね!」に変わります。自然に親子関係が変わっていくのが凄く面白い。

「それはお子さんの作品を親御さんが見て?」


親が一緒に作っても、そんなクリエイティブな作品はできない訳ですよ。「何この発想!」みたいな凄いのが。

例えば、牛乳パックの周りを青く塗って銀のモールを貼って、オアシス(吸水スポンジ)に貝殻ばらまいて、ヒマワリを刺すんですよ、「これ何?」と聞くと、「海に生えてるヒマワリ」と言うんですよ。親が口出すと「海にヒマワリ生えない」とか言うじゃないですか。

そうしたら、茶色のところにビーズとかも散らしてあるの。「わあ! 綺麗ね」って言ったら、「このヒマワリは宇宙から来たんだよ」とか、そういうストーリーが出来上がったりする訳。そうすると親はびっくりします。

親のペースや学校のペースに合わないお子さん、いつもせかされている子、いますよね。私達はかなりゆったり時間を取るので、何らかは作れるんです。「うちの子が作品を完成させたのを初めて見た。しかも、あんなに笑うんだ。笑ったの初めて見た!」っていう親御さんがいる。

誰っていうのは本当に難しいのですけど、全ての人にという気持ちでいっぱいです。

だから、かつて一人でやっている事に満足していたので独立するかどうか迷ったけれども、私はもう本当に30分か1時間で行ける場所にこういうことができる人がいたらいいなぁと思っているんですね。

「全国に?」

全国に、世界にと、思っています。ですから、セラピストや講師を養成しています。私達のところでもNPO法人でも、研究論文を集めて研究させています。10年後に国際学会を開きたいのです。私が死んでも残る芸術療法として確立したいんですね。

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「国際的なものとしてですね?」

はい。どこかの一時的なブームじゃなくて、世界的なものとして。これは本当に全然世界と変わらないんですね。もちろん、日本だと菊はお葬式の花のイメージがあったりとか、一部はありますが、人間だったら一緒だと思う。

私はこれを研究し始めた時、参考文献をいろいろ調べたけれど、体系化してるものが無いんですよね。だから、日本で留めておくのはもったいないし、逆に研究してる人がいたら交流したいんです。

お花に触れて楽しいというレベルは、よくされているんだけれど、象徴的なところまでは、たまたま箱庭やってたりする下敷きがあるからできることなんです。そして、園芸療法とはまた違う。

何とか広げられたらなぁと、思っています。今年はアジアと思って、ソウル、上海と、広げるための下地作りをしています。来年はスタッフに任せて、オーストラリア、としています。順番に近いところからです。

「花に触れるという事の良さは、何でしょうか?」

クライアントにとっては、生命対生命。その潤い。心がカサカサになるとかパサパサになった時、水との関係、生命力との関係で花と触れ合う。これが五感を刺激するんですよね。

色、香りの良さ、手触り、季節感も出てくるでしょう。これをどこに飾るっていう想像力であるとか。味は出てこないですけれど、ハーブティと組み合わせてみたりとか、食卓に置くとか、結構花と「食」って繋がっているんです。

五感って結構イメージが喚起されます。今、頭でっかちが多いですよね。だから生物としての体を使いながら、交流出来るのがいいと思います。

「それによって癒される部分もあるのでしょうね?」

癒されますよね。フラワーハートセラピーって、考えるじゃない、感じる、なのです。そこもフォーカシングのアートセラピーと似てたりします。

今、心の中にあるものとフィットするもので絵を描いたりするんですが、フィットする花を選ぶので、内面との出会いがあり、出来上がった物がたいてい美しいのもいいですね。

子どもやお年寄りだと、出来上がった物を持ち帰って家族の対話に繋がったりするんです。子どもが家に持って帰って、お父さんに説明してストーリーが語れたりするし、発展していきますね。

お年寄りは、人生の主役の座からたいていの人は降りてるんですよ。「好きな花選んでいいよ」って言っても、「先生選んで。それでいい」と、もうなげやり。ところが、楽しいし、褒められて、心を一緒にシェアして味わうので、いろんな思い出を語ったりする。

そうすると人生の主役になっていく。「出来た花をどうする?」って聞くと、玄関に飾ってもらおうとか、ヘルパーの○○さん疲れてたからあげようとか、出来上がった作品で役に立つ事が出来るんです。それが主役感というか、人生を取り戻して行くんですよ。

一般の女性とか大人のメンタルヘルスの観点から言っても、その作品が数日残るでしょう? そしてさらにここが良いところで、枯れるんです。その感情が成仏される頃に枯れるんですよ。葛藤とか、吐き出して味わった感情が消えてくれるんです。

枯れるのが可哀想って言う人もいるんだけど、枯れるから心が浄化される。次の段階へ行けるんですよ。そこが独特ですよね。枯れて流すっていう、これが生命体との関わりの良さでもあるかもしれません。枯れる効用もありますね。

「独立されて、最初はご苦労がおありだったりしませんでしたか?」

いいえ、あまりなくて。もう既にクライアントがいたので、まずそのクライアント。あとは、私が食べていける自信、家賃が払えるか自信がないので、空き時間に他のカリキュラムを作りました。

それは「子供英会話教師養成講座」といって、女性がキャリアを積む上で男の人と争わなくていいし、子育て経験も全部肥やしに出来るジャンルだし、必修化してブームが来るから絶対雇用が生まれるので、そのためのキャリア作りをしようと思ったのです。

英才教育の英語じゃなくて、言葉を通じて子どもの情操、心の豊かさを育てる。移民の人達に第2言語として教えるメソッドを輸入して、日本人の子どもに必要なものと心理学的手法を入れてカリキュラムを作って、空き時間はその授業をしてもらいました。講師はもちろん私じゃなくて、専門の講師ですよ。

自分がずっと働ける訳じゃないので、そういう風にカップリングしてきました。やっぱり怖いから、そういうのを考えたりしましたね。

「そういうアイデアを出すのは、お好きですか?」

はい。いつも何かを考えています。今、グラスルーエというガラスを使った箱庭療法もやってるんですけれど、それも突然ひらめきました。ガラスのトレーとカラーガラスです。本当にいろいろ浮かぶんです。

花だと、持ち運びが出来ないとかいろいろ不便な場があるので、代わりに美しいものでという事で。でも箱庭と同じ結果が出るんですよ。

こんなことを考えるのが好きで、日本社会では嫌われるタイプかもしれない。いろいろな学会とかに行くけど、○○の弟子っていうのが売りな人が多いので。

話は飛びますが、日本は仏像のほとんどが木造なんですね。でも元々インドとかは金仏とか石仏なんですね。こんなに木製の仏様が出来たのは日本だけで、それは木霊信仰、木に魂が宿るっていう信仰があったから、その魂のこもった木で彫るっていう発想になったらしいんです。

その話を聞いて、フラワーハートセラピーが日本で生まれたっていうのも関係してるかもって思いました。日本人って、木に魂が宿るとか、自然のいろいろなものに神様がいたりするっていう発想を持ってますよね。

宗教以前の感覚として、精神性みたいなものを花の中で親しむっていう事が馴染みやすかったのかもしれないなと思っています。私の中にも、それが知らず知らずの内に染み込んでいて、繋がったのかもと思います。

「このセラピーをされてきて、喜びを感じられるのはどんな時でしょう?」

毎日感動してますね。例えば「もう死にたい」くらいの不登校の子が、どんどん変わっていって、ヒマワリが出てきて、「生きてていいんだよね。あるがままでいいんだよね」っていう宣言が花を見ただけで分かるんですよね。

「あぁ、もうこの子は大丈夫だ」って。「死にたい」から始まってる子なので、凄い生命力のある花を見せてもらった時に「あぁやってよかった!」ってやっぱり思いますよね。

                 

(次回につづく・・)

芙和 せら(ふわ せら) NPO法人日本フラワーハートセラピスト協会理事長
                株式会社ハート・アンド・キャリア代表取締役
                フラワーハートセラピスト、シニア産業カウンセラー
                心理療法士スーパーバイザー(日本心理療法士協会認定)
                交流分析士(日本交流分析協会認定)、日本芸術療法学会員

フラワーハートセラピーは、花に自由にふれることで、花の中に心を解き放ち、自分を癒そうとすることです。花を使って表現するというのは、フラワーアレンジメントも同じですがフラワーアレンジメントは基本を美においていますが、フラワーハートセラピーでは、「心のありよう」つまり花と遊び、花と語り、花の自然の姿から何かを学ばせてもらうということが基本なのです。
でき上がったかたちではなく、かたちを作るプロセスを大切にしています。
ぜひあなたも花に心をゆだねてみませんか。

<NPO日本フラワーハートセラピスト協会のHP>
【NPO日本フラワーハートセラピスト協会】
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<芙和せら先生のブログ>
【美和せら 花恋い、人恋い】
<美和せら先生の著書>
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花の心理学
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ケース別・花の心理セラピー

インタビュアー:鈴木明美

鈴木明美

セラピールームChildren主催、NPO Oasis 代表
いろんな環境に自分を合わせて生きてきて、自分がなんだか分からない。
そんな、うつ病や心の悩みを抱えた方のお手伝いをしています。

心理カウンセラー、NLPセラピスト(ゲシュタルト、エリクソン催眠療法、
家族療法)、交流分析士1級、トランスパーソナル学会会員、レイキヒーラー
HP:江戸川区西葛西、セラピールームChildren
ブログ:セラピールームChildren

インタビュアー:村上友望(ともみ)

村上友望

今は普通のOLをしながら、セラピストとして活躍できるよう勉強中です。
出会った方々の幸せな笑顔をサポート出来たらと思っています。

ヨーガセラピスト ソース公認ベーシックトレーナー
パステル和アートインストラクター ジュニア野菜ソムリエ
アロマテラピーアドバイザー キャンドルアーティスト
ブログ:http://ameblo.jp/ohisamakokoro/

インタビュアー:広江俊介(ひろえしゅんすけ)

広江俊介

心のボイスレッスン 代表
都内で声と言葉をテーマにしたメンタルセラピー、
ゴスペル音楽による発音・発声のレッスン、自己表現力の磨き方を
指導しております。

現在、一般のビジネスマン、OL、カウンセラー、セラピスト、教師、
コンサルタント、俳優、声優の方まで多岐に渡り、教えております。
プロボイストレーナー、プロギタリスト講師
ブログ:『心のエバーグリーン。』

インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント
 

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