第46回目(3/4) 若林 宏行 先生 幻想斬り

自己証明の前提は、ダメな自分という思い込み

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「どういう方に『幻想斬り』を体験して欲しいというのはありますか?」

どうですかね。やはり生き辛さを感じている人が、等身大の自分を知り、受け入れられるようになりたい人にはいいかもしれないですね。依存が強い人、こだわりが強い人は厳しいですね。自分が変わらなくちゃならないから。

「完璧でない自分が嫌だって方も、中にはいらっしゃいませんか?」

そこをどう見ていくかというと、完璧じゃないと何が問題なの? って質問します。

「例えば、『職場で一番人気になりたい!』とか?」

一番人気にならないとどうなっちゃうの? 一番人気になれないと、最悪の事態として何が起こるの? と、恐れを探っていく。その恐れを現実と照らし合わせて、何のために一番になるのか、一番になる事が本当に必要なのかって所を探っていくんですよ。

その根底に意味がなければ、それはどうでも良くなっちゃうんですよ。職場で一番になれないと何が起こるのか。例えば、認められない、誰にも見てもらえない、自分が凄い人間だと思われないと受け入れてもらえないとか、一番になることで孤独から逃げていたりとかね。

その前提は孤独って事なんだよね。その人が捉えている孤独って何なのって調べていくと、思考パターンがあって、言葉を探っていくと小さい頃を思い出し始めちゃうんですよ。小さい頃こういう状況だった、親からこういう事を言われたって。そこに色々とワークしていくんです。

「それをやっていく事で、解決に進んでいく?」

その孤独感に反応しなくなるというか、孤独という言葉に囚われなくなって来ますよね。そこが分かって来ると、逆に見ていなかったつながりが見えて来ちゃうんですよね。

孤独だと自分は思い込んで来たけれど、でも実際は孤独じゃないっていうのが見えて来るから、日常生活での見え方が変わって来るので、確認が始まっちゃうんですよね。自分が思い込んでいた最悪な状態はそれほど最悪じゃないぞってことを確認するので、怖がらなくなる。

「視線が肯定的な方へと変わっていく?」

フラットな方ですね。良いとか悪いとかじゃなくなって来るんですね。

「現実をきちんと見られるようになっていく?」

そうですね。だからワークでもやらせるのは事実と解釈を分ける事。事実というのは何かというと、目の前で実際起こっている事。解釈というのは事実に対して意味付けしている事です。つまりその意味付けによって状況や世界の捉え方が変わって来るでしょう。まずは事実です。

他の人から見ても事実は事実だから、事実が分かると自分の勝手な意味づけが見えてくる。そうすると見方は一つだけじゃないって事が分かって来る。選択肢も増えて来る。それほど囚われなくなって来る。

「ご本の中で自己証明というのがありますが、そのお話をお聞かせいただけますか?」

私達は自分を認めてもらったり、愛されるためには、自分はこういう存在だと証明しないと分かってもらえないと思い込んでいる。この根底にはありのままの自分はダメで、認めてもらえないという思い込みがあります。

例えば「馬鹿」って言われて傷つく人っていうのは、大抵、自分は馬鹿じゃないって一生懸命証明してるんですよ。だから努力して一生懸命馬鹿じゃないって証明しているのに、いきなり「馬鹿」って指摘されるから傷ついちゃう。

ということは本人が、一番自分は「馬鹿」って思っているのですよね。馬鹿だと思われると自分は嫌われるとか孤独になるとか恐れていて、その言葉を中心に自分は馬鹿ではないって証明してるんです。自分の身を守るために証明が始まるので、本来の役割をやれなくなるんですよ。

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「本来の役割をやれないとは?」

例えば、「自分は能力がある」って証明している人がいるとします。

その人は自分は能力があると証明するためには、能力のない人がいれば、その人と比較して自分が能力があると確認できるので、無意識に周りに能力の無い人たちを集めていたり、逆に自分より能力がある人がいると、自分が能力があるって証明できなくなるので、能力のある人を邪魔したり、つぶして、自分は能力があるんだと証明するのです。

つまり、本当であれば周りと比較しようがしまいが能力がある訳なのだから、その能力をただ使ってやれる事をやっていけばいいのに、能力があると証明する事ばかりをやってしまって、できる事をやろうとしなくなってしまう。

恋愛でもそう。例えば、相手が自分の話を聞いてくれれば、愛されていると感じるという人がいたとします。

そうすると相手が自分の話を聞いてくれないと、愛されてない事になってしまうので、相手に自分の話を無理やり聞かせようとするとか、相手は話を聞いているのに「私の話を聞いている?」と何度もしつこく確認してしまったりと、私は愛されていると自己証明するために、相手をコントロールしようとしてしまうのです。

そんな事されたら、だんだん相手も嫌になってしまうので、結局離れてしまう。つまり相手の事を考えていなくて、自分のやり方に無理やり相手をはめようとしているだけなんです。あなたは話を聞かせるためにその人と付き合っているんですか?って事になってしまう。

自己証明ってそういう事ばかりやってるんです。結局、自己証明しないと他人から分かってもらえないから生きて行けないと思っているんですよ。

幻想斬りでは「じゃあ自己証明しないとどうなる?」って聞いてみる。すると面白い事に自分が無くなっちゃうと思っている人、結構多いんですよ。ここにいられないとか、死んでしまうとか。それって子供の頃の視点なんですよね。

これに囚われてしまうと、自己証明するためだけで人生が終わってしまうのです。

「無駄なことをやってしまっているのですね?」

そう。自己証明するという事は、その前提に自分はダメな存在だというのがあって、私はダメじゃないと否定しているのです。

例えば「良い子」でやって来てる人って、私もそうだったから分かるんですけど「良い子」をやり続けなければいけないと思っている。なぜ大人になってもずっと「良い子」やっていなきゃいけないかというと、前提が悪い子だからなんですよ。

悪い子じゃないと証明する=良い子なんですよ。マイナス出発で常に努力し続けないと良い子になれないと思っている。だから、ちょっと気を抜くと悪い子になってしまうと思っているから努力し続けようとしてしまう。ありのままの自分は悪い子って思い込んでいるのです。

そもそも、良い子悪い子がどうやって判定されるかっていうと、その子が行った行為で決められるじゃないですか。「じゃあ、あなたは今まで親の言う事に反抗ばかりしてたの?」って訊くと大抵、全然してない。だからただの良い子なんですよ。

それなのに、まだ良い子にならなければいけないと努力し続けている。そこには自己否定があるのです。

「自己否定から始まっているのですね?」

そうですね。自己否定ですね。気をつけなきゃいけないのがポジティブ思考もやはりそうで、「あの人みたいに成功しよう。ポジティブにやって行こう」っていうのは良いんだけれど、その設定している目標がちゃんと検証されていない事が非常に多いんです。

例えば、自分からあまりにもかけ離れている目標だと、結局なれる訳ないじゃないですか。すると、そのかけ離れた基準から自分を評価するので、「私は何をやってもダメ」ってネガティブになっていっちゃうんですよね。

そもそも本当にやるんだったら自分のできる事、できない事、つまり現実に基づいて目標設定しないと達成できる訳ないでしょう。「今の自分が嫌だからこうなりたい」って目標を作ると、それをやればやるほど自己否定になっちゃうんですね。

頭ではポジティブに考えてるように見えるんだけど、実際は自分というものをものすごく否定して自分じゃないものになろうとしているんです。だから達成できる人は上手く達成できるんだけど、落ちちゃう人は逆にメチャメチャ落ちちゃうんですね。

「では、最初にやるべきことは?」

自分を知るって事です。そこから始めないと。できてる事と、できてない事をちゃんと知るって事です。

「それを書き出す?」


そうですね。やれてる事とやれてない事を書き出す。すると「ここ見たくない」「認めたくない」とか自分の中で葛藤が始まるじゃないですか。つまり嫌なところも見なくちゃいけなくなる。正直にならないと歪んじゃうんです。

「それがワークショップに来ると逃げられない?」

逃げられない! 残念ながら(笑)。まあ、本人がやるかやらないかですがね。

「抵抗もありますか?」

ありますね。だけどワークショップだと、本当に抵抗している人は前に出てこないです。だけど嫌がっているという事は、そこに何かがあると本人が分かる訳ですね。

                 

(次回につづく・・)

若林 宏行(わかばやし ひろゆき)  若林心理教育研究所 代表
                幻想斬り士、心理セラピスト

 幻想斬り…。

 私たちは気づかないうちに幻想(思い込み)に
 縛られて生きています。
 心のクセを一つ一つていねいに観ていくことによって、
 自分を縛っていた幻想に気づき、
 本来の自分そのものに戻っていく…。

 それが幻想斬りです。

★ 幻想斬りワークショップ ★
幻想斬りワークショップは、
誰かや何かに依存するのではなく、
自ら解決できるようなあなたになる、
思考のトレーニング(訓練)の場です。
理論やグループワーク、公開セッションを通して、
思考のクセをていねいに観ていくことで、
  何が幻想か、
  何が今現実に起こっていることなのか、
事実そのままを観ることができるようになります。
ワークショップで学んだことを持ち帰っていただき、
日々の生活の中で、またご自分の思考と向き合う。
その練習を繰り返すことで、本来の自分そのものに
なっていくのです。

○理論、実践、共に学べます。
○少人数制(10名前後)でおこなうことにより、
 他の参加者とのワークやセッションを通して
 気がつくことが多々あります。
○座学で思考のしくみを学べるので、
 幻想斬り個人セッションを受けたいと思っている方は
 先にワークショップに出られることをおすすめします。
★ 幻想斬り個人セッション ★
   2時間コース
   3時間コース
★ 幻想斬り道場 ★
ワークショップやセッションで培ったものを、
さらに深く掘り下げ、現場経験を積むための鍛錬の場。
最終的には自分で自分を斬れるようになることが目的です。
一言で言うと、覚悟が必要となります。
自らが斬られるということを承諾し、のぞんでいただきます。
すべての方に必要な場ではありませんので、
本当に必要と感じる方にお越しいただければと思います。
★ 気がうま座談会 ★
このたび本の出版を記念して、
「読者の方と直接おはなしができる場をつくりたい」という
思いを形にしてみることにしました。
『気がついたらうまくいってた!心の法則』座談会。
略して『気がうま座談会』です。
座談会なので、セッションはしませんが、ざっくばらんに
みなさんとおしゃべりが出来たらいいなと思っています。
価値観が揺らいでいるこのご時世には、自分を信じるとか、
幻想斬り的な物事の捉え方
 ・子育て
 ・生き方
 ・リーダーシップ
など、色々な分野で役に立つヒントになると思います。
ご興味のある方はお気軽にお申込ください。
<若林 宏行先生のHP>
「幻想斬りオフィシャルサイト」
<若林 宏行先生のブログ>
「幻想斬り士と呼ばれて」
<若林 宏行先生の著書>
cover
気がついたらうまくいってた! 心の法則

インタビュアー:下平沙千代

下平沙千代

ワクワクセラピー☆ソースで、一緒にワクワクしましょう!
日本一やさしい介護タクシー開業準備中です。賛助会員募集中!

ワクワクセラピー ソーストレーナー、NLPセラピスト
レイキヒーラー、導引養生功指導員、成年後見人講座受講中
トラベルヘルパー、ホームヘルパー2級、女性タクシードライバー
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』

インタビュアー:Rico Bonafede(リコ ボナフェデ)

リコ ボナフェデ

セラピスト
『五感が喜ぶカラフルマインドな毎日』をテーマに活動中。

以心伝心の文化を離れて暮らしたことから、
コミュニケーションのあり方と、
言葉そのものが持つ不思議なエネルギーに魅せられ、
そこに潜在意識と色を絡めたセッションを行なっています。
おしゃべりブログ:「やっと逢えたね♪」

インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント
 

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