第43回目(2/4) 本城 稔 先生 I.B.P総合研究所

引きこもりからの回復に大切なのは、親が「任せる」「聞き切る」こと

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「治りたいとおっしゃりながら、心のどこかでは治りたくないと思っていらっしゃる、そんな方はいらっしゃいませんか?」

いらっしゃいますね。だから、ある程度落ち着いてこられたら、フィフティーフィフティーなんですよ。このままの方がある面では病理役得みたいなところもあるし、でも、このままではいやだな、自立したいな、と揺れ動いて。この瞬間、揺れ動くんです。

そこで、「では、人生最後の時に望んでいる状況はどういう状況でしょうか」って、人生全体を視野に入れて考えていただくんです。自分の人生と向き合っていただくと、「やっぱり自分らしく自立して生きたい」っていう風に、皆さんおっしゃるんですよね。

ご本人の主体性、自主性、自発性を尊重して、カウンセラーなりセラピストが、「あなたはこうした方がいいんじゃない」という風に言うことはせず、強制でなく、ご本人に決めていただく。

だから、沈黙の時が多いんです。考えていただくことが多いんですね。その時に、カウンセラーなり、セラピストもリラックスして、沈黙に任せていられるか、そこがとても大事です。

カウンセラーなりサイコセラピストが、どれだけ安心・安全・リラックス感を持って、ご相談を受けさせていただけるのか。まず、カウンセラーなりサイコセラピストのキャパシティの問題があるのかなと思うんですよね。

「先生はそのキャパシティをどうやって高めて来られたのですか?」

それはね、クライアントの方が先生だと思っているんです。カウンセラーなりサイコセラピストが、生徒なんです。なぜかと言うと、苦しみ、悩んで来られた方は、深く考え、捉えて歩んで来ておられますよね。

カウンセラーなりサイコセラピストは、やはりまだ、そこまで行っていないことが多いんではないかな、という気がします。自分以外の人は、全ての人が先生ということを忘れないで、カウンセリングをさせていただくことが、とても大切だと思いますね。

だから、カウンセラーが上でクライアントが下っていう捉え方をしたら、これは間違った捉え方です。それはもう、逆なんですね。あえて言うならば、クライアントの方が上で、カウンセラー、サイコセラピストが仕える者になる必要性があるんじゃないかと、私は思いますね。

ただ、大切な人として仕えさせていただく、このことが、とても大切じゃないかなと思います。

「引きこもりの方の支援活動もされていますが、きっかけがおありだったのですか?」

きっかけは、引きこもりの会の全国組織が色々ありますよね。ちょうど息子さんのことで相談に来られた方が、その会に入っておられまして、私のような者がその会に行ってお話させていただくと、皆さんにとても役に立つだろうと言われたのです。

相談に来られた方はもちろん問題解決できたんです。それで、その会に紹介を受けてお邪魔したら、皆さんがどんどんご相談に来られるようになったのです。それからのご縁で、引きこもりの全国大会とか、色々な会に参加させていただくようになったのです。

「親御さんに対して、カウンセリングをなさるのですか?」

そうですね。7〜8割はそうです。親は悪気は無いんですけれども、やはり、子どもの問題は、多くは親の影響で、それで子どもが問題を抱えてしまっているということが多いんではないかと思います。

親の対応、表現を変えることによって、必ず、子どもは安心・安全・リラックス感を持って癒されていくんです。まず、親が幸せ・リラックス感を持てるような学びをしていただくことが、第一です。

その影響で、自動的に子どもも癒されていく、そういうプロセスが多いものですから、毎週親の勉強会を中心にさせていただいています。

「引きこもりの方が元気になるために、大切なポイントはありますか?」

多くの場合、親が先走って、口出ししているのです。親としては心配だからということだと思うんですが、第1番目に大切なことは、任せるということです。心配ですけれども、失敗しようがなんだろうが、そのことを通して学んでいくような、任せ方が大切ですね。

後は、やはりしっかり子どもさんの話を聞いてあげて、それも、途中で割り込まないで、しっかり聞き切っていただくということです。

そして、3番目に必要なのは、親子といえども価値観・感覚が違うということの理解を深めていただきたい。

4番目に心のこもった挨拶をしていただきたいということになりますね。「おはよう」とか、出掛ける時には黙って出掛けないで「ちょっと出掛けて来ます」とか、帰って来たら「ただいま」というような、存在を認める挨拶を自然にしていただく必要性があります。

5番目が、子どもを認める、褒める、感謝する言葉をお伝えしていただきたいなと思います。この5つを実行していただくと、必ず、子どもさんは自分らしく自分を取り戻していかれるようになられます。

「回復なさるのに、時間がかかる方もいらっしゃいますか?

ケースによりけりだと思うんですけれど、本気で親が、親自身が安心・リラックスできるように取り組んだり、学ばれると、大体、1年から2年くらいで、一つの変化は起きます。中途半端だとそれ以上の時間が掛かると思います。

まず、多くの場合、親が鍵を握ると思いますね。言葉の表現も、否定的な言葉じゃなくて、肯定的かニュートラルな表現が大事ですね。そして、感謝する言葉や、認める、褒める言葉ですね。

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「ご自身のことでないだけに、親御さんはよりお辛いかと思うのですが?」

お父さんお母さんは、やはり一般的な常識って言いますか、基準値で考えておられますので、引きこもっている状況では減点主義になります。

とりあえず、世間の一般常識はちょっと横に置いていただいて、今の子どもさんの基準値まで降りていただいて、加点主義で捉えていただくことが、最も大切だと思います。それでないと、親も安心・安全・リラックス感を増していくことは難しいですよね。

お父さんお母さんのお話を充分お聞きして、どう子どもさんを捉えたらいいのか、接していったらいいのか、その子どもさんおひとりおひとり毎に違いがありますから、そのご家庭に合った接し方・考え方を共に見出して、少しずつ成長していくような、そういう学び方をしていただいています。

「親子で、共に成長していただく?」

そうです。初期段階は親だけで、ある程度進んだら、子どもと親、別途だったり、そのうち親子一緒だったリ、別々だったり。状況、内容に応じて、上手く対応していきます。

とにかく、こころの栄養、エネルギーを充足する。充足できればできるほど、安心・安全・リラックス感が増して、また冷静に考えられる力も湧いてくる。比例して、自然治癒力も増して、癒されていくっていう、そういう流れになって行きます。

「それを、先生は『絶対大丈夫』と、後押しをなさる?」

その人に合ったプロセスが必ずあると、固く信じていますから。確信を持っているというか、諦めなければ必ずそれは見つかると私は思っています。

「500万人・ワーク・オアシス・ビジョンについて教えていただけますか?」

30年位前からカウンセリングをさせていただいているのですが、多くの方々は、仕事ができない状況で、経済的にも困っておられる方々がほとんどです。心の病気があると、通常の職場ではなかなかその人に合ったペースで働けませんよね。

それで、その方々のペースで働けるような、そういう職場作りが必要だなと、ずっと感じていたのです。

今、日本で、引きこもりの人が163万人位いらっしゃるんじゃないかと言われています。心の病気の方々は、350万人位か、それ以上かという風に言われています。500万人以上の方々にとって、その方々のペースで働ける職場が必要なのです。

「それで500万人なのですね?」

そうです。収入は少なくても、支出も質素なスローライフをしていただいて、自立していかれる、そういう体制作りをとりあえず、500万人分でも足りないかもしれないけれども、作りたいと思ったのです。

心の病気の方々だけでなくて、高齢者の方も含めて、その人のできることで協力し合っていけるような形で。例えば、引きこもっている方でインターネットが上手い方もいますから、すべての業種をラインナップして、得意分野で助け合って、500万人位が生活ができる体制作りをする必要性があると思うのです。

農林水産省の地域活性化の講師もさせていただいたりして、ユニークな農業経営をしていらっしゃる方も全国でたくさん知っていますので、いろんなジャンルのことをネットワークで進めていきたいのです。

7歳から働いて、ビジネス社会の厳しさの中で色々なことを早くからさせていただいて、幅広いジャンルに対応できる力を身につけさせていただいた。それを活かさないともったいないなと思ったのです。

できる力やノウハウを身につけさせていただくチャンスがあったので、それを今度は、お返しをさせていただきたい。私も多くの方々から、借金地獄から助けていただきましたからね。していただいた立場から、今度は自分がさせていただきたいなと。

「それは先生の岡山の1万坪の敷地の中で、もう始まっているということですか?」

ビジネスとしてはまだですが、治療という形で、畑はありますから、来られている方々が自由に自分の食べたい物を作っておられたり、部分的には始まっています。また、他の岡山のグループで農産物を生産・販売しています。小さなスケールですけれど、少しずつ始まっているんです。

企業とのタイアップも今後は考えているので、私も経営コンサルタントの社団法人に所属していますから、経営コンサルタントの先生方との情報交換をしたり、農林水産省関連のこともしていますから、体制作りはどんどん拡がっているんです。

500万人分ということは、全国の市町村に1箇所以上は必要な規模だということです。どんどん拡げていきたいですね。

                

(次回につづく・・)

本城 稔(ほんじょう みのる)
         株式会社 I.B.P総合研究所 代表取締役所長

         サイコセラピスト・心理カウンセラー・
         結婚コンサルタント

引きこもりや統合失調症患者と家族のケアにも精力的に取り組むとともに、
自らも岡山の豊かな自然の中に居を構え、”楽な心”を取り戻すための
カウンセリングを行っている。

★ I.B.Pオリジナルトータルヒーリングプログラム ★
心の癒しは、完全受容、そのままで大丈夫という安心感のある
体験を、心が落ち着くまで、ゆっくり心を満たし、
受容し続けることが大切です。

対症療法ではなく心と脳と体のトータル相乗効果で、
症状を根本から改善していきます。
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<本城 稔先生のHP>
「本城稔公式サイト 楽な心」
<本城 稔先生の著書>
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癒され上手になりましょう

インタビュアー:下平沙千代

下平沙千代

ワクワクセラピーで、好きなことを話しているうちに、希望が湧き上がり、
レイキでもっと元気になって、ショッピングや旅行にも行きたくなっちゃうような、
日本一やさしいワクワク介護タクシー開業準備中です。賛助会員募集中!

ワクワクセラピー ソーストレーナー、レイキヒーラー、導引養生功指導員、
ホームヘルパー2級、普通二種&大型一種免許取得
斉藤一人さんの全日本バンザイ連盟正会員
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』

インタビュアー:Rico Bonafede(リコ ボナフェデ)

リコ ボナフェデ

セラピスト
『五感が喜ぶカラフルマインドな毎日』をテーマに活動中。

以心伝心の文化を離れて暮らしたことから、
コミュニケーションのあり方と、
言葉そのものが持つ不思議なエネルギーに魅せられ、
そこに潜在意識と色を絡めたセッションを行なっています。
おしゃべりブログ:「やっと逢えたね♪」

インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント
 

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