第41回目(3/4) 尾上 明代 先生 ドラマセラピー教育・研究センター

安心なセラピー環境で、楽しく気づきと成長を促していく

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「ドラマセラピストの役割というのは、いろいろあるのですね?」

端的に言うと、グループの信頼感を創りつつ、メンバー同士と、セラピストとの信頼関係を創る。ドラマやゲームとか色々やってもらう中で、その人の一番適切な気づきとか、成長が促せるように、指導していきます。

だから、ドラマセラピー的な技法だけが重要ではなくて、やったことをどういう意味を持って、持ち帰ってもらうかの指導というか、方向性をつけるのが大切です。

しかも、個人によって違うし、同じワークをやっても、個人の状態によって反応もさまざま。ある人は人生が変わるような体験をするかもしれない、そこを、メタ的に見て導いて行くってことでしょうね。

「どういう方が、ドラマセラピストに向いていますか?」

資格を取るための条件の一つに「演劇体験500時間」というのがあるので、基本的には劇を演じるのが好きな人っていうのがまずあると思います。だけど、好きなだけだと、かえってのめりこんじゃうタイプの人もいる。

ドラマセラピストは、当然ですが単なる役者ではないので、すごく冷静に見ていなくちゃならない部分も大きいのです。

どんなセラピストでもそうでしょうけれど、やはり、冷静に見られる判断力と、クライエントさんの感じている感情への共感力を同時並行で持つということですね。

今やっているワークの流れ、そこで色々なことが起きているそれぞれの人の感情、皆がうまく参加しているか、一人だけ違う所に行ってしまっていないか、などなど色々なことを同時に見ているんですよね。時間内に収めていくという、そういう力も必要です。

「監督、プロデューサー、コントローラー?」

色々な言い方があるんですけど、どんなつもりで私はやっているかっていうと、皆の入れ物になるつもりでやっている。私の中に入れている。だから、外れないようにとか、この中だったら皆安心して良いよって言う。

だから、普通に何ていうこともない顔して、「次、こうしてくださーい」と言っているんですけれど(笑)一生懸命見ていて、自分の入れ物の中に皆を収め続けるように、全部自分が受け皿になった気持ちでコントロールしたり、それはもう、すごく集中力を使って全身全霊で一回一回仕事をしています。

それと、もう一つとても大切な仕事は、対象者と目的と時間・回数に合わせてセッションをクリエイティブにデザインすること。新しいオリジナルなワークもよく創ります。

「どんな方にドラマセラピーを受けて欲しいですか?」

ドラマセラピーに興味を持ってくださる方だったら、基本的に誰でも。きちんと順を追って、丁寧にやっていけば、そこからきっと何かを得てもらうことができる、誰に対しても合うセラピーだと私は思っています。

セラピーって名前があると、病気じゃないから関係ないと思う人がいるんですけれど、そうではないのです。それから、演技するってことで抵抗がある人もいるんですが、いわゆる役者のような演技を要求している訳ではないので、誰でもできるんですよ。

演技という言葉を聞いて、できませんという人は、知らないでおっしゃっているだけなので、来てくれたら、そうじゃないと分かっていただけると思います。よく「本当は恥ずかしくて、いやだったんだけど」という方が「こういうことだったんだ!」と、誤解が解けて帰って行かれたりします。

そういう誤解で、自分には合わないと思っている人がいっぱいいて残念なのです。手法がとても多くあるので、実はドラマセラピーが役に立たない人はいないと思っています。

「恥ずかしがり屋とか、照れ屋とか、そういう方はどうですか?」

今も言ったように、そういう人来るんですけれども、私は、気づいたらいつのまにか演じてたっていう風に持っていきます。そこまで丁寧にやる人はいないかもしれないけど、私はものすごく丁寧なんです。気づいたら演じてたって、いう風に持っていきますから安心してください。

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「サイコドラマなど色々なアプローチがあると思いますが、それとの違いは?」

広い意味で言うと、サイコドラマは、ドラマセラピストが使う手法の一つです。だから、深度が深まっていき、その対象者に効果があると判断したときは、サイコドラマを行うこともあります。

基本的にサイコドラマっていうのは、自分に本当に起きた体験を、自分自身が演じて、もう一回再現フィルムみたいにやるものですから、現実との距離がすごく近いし、上手くタイミングがはまれば効果的なんだけれども、そうでない場合もあるんですね。

だから、ドラマセラピストの中には、技法として、深まっている時に使う人もいるし、全然使わない人もいます。使わない人は本当に死んでも使わないって人もいますし、ルネ・エムナーは積極的に使う人なんですね。そこはドラマセラピストによって分かれているんです。

もっとも今お話したことは、サイコドラマで過去のトラウマを扱う治療の場合のことであって、異なった題材、たとえば楽しい思い出などを扱うサイコドラマなら問題ありません。

もともと、モレノがサイコドラマの体系を作って、ドラマセラピーもそこから技法をいっぱいいただいているので、それへのリスペクトはもちろん絶大にあるのですけれども、実際はドラマセラピストの使う色々な技法の中の1つであることも事実です。

「このお仕事をされていて、一番嬉しかったことは?」

毎回毎回のセッションで、皆さんが変わっていくのを見るのが、一番嬉しいですね。シリーズの最初と最後でも勿論違うんですけれども、1回毎に表情が変わっていきます。

特に最初のセッションなんか、初めて知らない人同士が集まって、90分後に帰る時、別人のような感じで、皆友達になってワーワーお話しながら帰って行かれる。その変化を見ると私も楽しく嬉しくなります。この90分間この部屋で何が起きたんだろう、ということです。

ただ、心を開いてもらって、少しずつその人の良い所を引き出しながら、皆で、この場は安全なんだ、大丈夫なんだな、こういう人達がいて、楽しい人達なんだなと思ってくれる面が強調されるようなワークを、良い意味で仕掛けていくのです。

とにかく笑って笑って、楽しいセラピー環境を創っていきます。そういうのが、私としての醍醐味でしょうか。

「これまでで、一番ご苦労されたことは?」

それはやはり、ドラマセラピーの認知度を上げるための努力が大変です。それは今も続いています。

「日本ではまだドラマセラピストの方は少ないのですか?

私を入れて4人。後輩たちがアメリカで資格を取って来て、それぞれ一生懸命やっていると思うんですけど、数が少ないですよね。もっと増えて欲しいですが、誰でも簡単になれるものではないのも事実なんですね。インターンの時間も大変ですし。

ドラマセラピーとして採用してくれる機関や団体がいっぱいあれば、その時間を積み重ねられますが、日本ではその場がまだ少ないので、アメリカやイギリスに行かないと、インターン時間が取りにくい。

ドラマセラピストになりたい希望や興味があっても、英語が苦手な人はあきらめざるを得ない。やる人が増えないと広まらないですよね。だからそれが今、大変なところです。

何とか日本で資格を出す方向で、はじめの一歩は踏み出せているんですけれど・・・。どんどん広げたいのですけれど、広めるためには育てなきゃいけない。

つまりそのシステムを作れたとしても、インターン生のスーパーバイザーをしなくちゃならない。責任持って何千時間できるような場所を得る協力をしなくてはいけないから、大変膨大なエネルギーが必要です。

でも今、私が京都の大学院で教えられていること、東京でもトレーニング講座を始められたことは、その一歩としてありがたいですね。

                

(次回につづく・・)

尾上 明代  ドラマセラピー教育・研究センター 代表
        立命館大学大学院教授
        米国ドラマセラピー学会公認ドラマセラピスト
        (Registered Drama Therapist, RDT) 日本国内第一号

★ ドラマセラピーとは ★

ドラマを演じることが「癒し」につながるのは、声や感情を出したり、
心の中を表現することで心身の浄化的作用が起こるからであると考えられます。

現実の自分を直接、表出・表現できない場合でも「役」というものの後ろに隠れると
(あるいは役を手段として使うと)、それが可能になる。
パラドックスのようですが、これがドラマセラピーの基本的で重要なセオリーであり、
魅力です。

またドラマには、その体験を通して現実を味わうことができ、
また希望を叶えた満足感などが、現実の体験と変わらない効果を持たせる力があります。

このような、「ドラマ(劇)」というものが本来持つ、いわば「癒しの力」を意図的に
用いて、心を癒したり、あるいは内面的な成長を促したりしようというのが、
ドラマセラピーです。


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対人援助に関わる仕事をよりよくするためというコンセプトで行ないます。
 詳しくは: ドラマセラピー教育・研究センター

◆ DHCカルチャースクール ドラマセラピー 

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「ドラマセラピー」という言葉は耳慣れないかもしれませんね。
簡単に言うと「自分ではない役を演じる」ことによって、創造力を活性化し、
自己表現力やコミュニケーション力を高め、人間関係の向上を図るというものです。
何より、楽しみながら、自分自身が癒されていき、思いがけない気付きが
たくさん得られるのが魅力です。
心と身体のわくわく感を味わう体験を、一緒にしてみませんか?
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<尾上明代先生の著書>

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心ひらくドラマセラピー 自分を表現すればコミュニケーションはもっとうまくいく!

<尾上明代先生の訳書>
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ドラマセラピーのプロセス・技法・上演 演じることから現実へ

インタビュアー:下平沙千代

下平沙千代

ワクワクセラピーで、好きなことを話しているうちに、希望が湧き上がり、
レイキでもっと元気になって、ショッピングや旅行にも行きたくなっちゃうような、
日本一やさしいワクワク介護タクシー開業準備中です。賛助会員募集中!

ワクワクセラピー ソーストレーナー、レイキヒーラー、導引養生功指導員、
ホームヘルパー2級、普通二種&大型一種免許取得
斉藤一人さんの全日本バンザイ連盟正会員
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』

インタビュアー:笹木美子

笹木美子

「元気サプリ日本語コーチ」

外国人ビジネスパーソンに日本語を教えています。
敬語・丁寧語 面接指導、試験対策、ビジネス会話がメイン。
他に、企業向けマナー研修等セミナー講師。

コーチングやカラーセラピーで人をハッピーにしていきたいです。よろしく。
ブログ:愛☆光☆情熱 Marilynn♪

インタビュアー:小野裕美子

小野裕美子

 『 Happy コンシェルジュ 』

あなたを、そして、あなたの大切な方を Happy! に します。

ブログ: ただいま、準備中!

インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント
 

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