第30回目(4/4) 岡田 法悦 先生 ゲシュタルト・インスティテュート

半歩下がって、透明人間セラピストを目指す

ゲシュタルト療法の第一人者、岡田法悦先生のインタビュー。今日はその最終回です。
前号までで、岡田先生のゲシュタルトに対する熱い想いを少なからず感じていただけたことと
思います。
最終回の今日は、今後の活動展開について語っていただきました。
ご自身の”存在感を消す”ということに最もフォーカスしていらっしゃる・・・さてその意図は・・・。

インタビュー写真

「他のゲシュタルト・セラピストの方との、違いはおありですか?」

ゲシュタルトというのは10人セラピストがいたら10通りのゲシュタルトがあるというくらい、ひとりひとりの自分が元になって出来ているもので、それぞれが独自性を持っているんです。

私自身はゲシュタルト・セラピーというのは、セラピストやファシリテーターが、クライアントを引っ張ったり押し付けをしないものだと思っています。私は意識的に、ただ「そこにいる」ことをしています。

その辺りが私の独自性になるのかわからないですが、ワークをしていたら、その人が、私の存在を感じなくなるくらいの「その人だけの世界」が、そこに出来たらいいな、と思っているんです。

「存在感を消すということですか?」


はい、それが多分他の人と違う、私が最も大切にしている部分ですね。
無心になって、半歩下がって寄り添う・・・。
私が目指すのは”透明人間セラピスト”なんです(笑)。

「今悩みを持っていらっしゃる方に向けてメッセージはありますか?」

純粋に悩みましょう、ということですね。
悩んでいる自分から無理に抜け出そうと思わない方がいいんじゃないですかね。悩んでいる時は悩みましょう。不安な時はその不安を純粋に体験しましょう。

セラピストの力を借りるのであれば、純粋に悩ませてくれるセラピストを選ぶ。
抜け出そうと思うほど、深みにはまるというか・・・。

「逆説的に聞こえますが?」

実はちゃんとそういった理論がありましてね、1970年にアーノルド・バイサーという人が『変容の逆説的な理論』というのを書いてまして、これがゲシュタルトの世界で最も引用されている論文と言われています。

簡単に説明すると「なりたい自分になろうと努力しても、その自分にはなれません。なりたい自分ではなくて、今のありのままの自分をまずはきっちり体験しましょう。それを体験すれば、必ずそこから抜け出せます」
そういった理論なんですよ。その通りだと思います。

「カウンセラーやセラピストを目指している方にメッセージをお願いします」

頭で学んだことは、いったん忘れましょう。頭で学んだ事をもとにしてクライアントと関わろうとしたら、目の前にいるクライアントが見えなくなります。

日本産業カウンセラー協会の養成講座の実技指導者をしばらくやっていましたが、それこそいろいろなことを頭で学んで、いろんな理論で頭がいっぱいになっていて、それで練習しようとすると、もうぐちゃぐちゃになってしまうんです。

格好つけてるみたいな言い方ですが
「あなたたちの教科書は、本やテキストじゃないよ。目の前にいるクライアントだよ」そんな感じです。

すべての情報はクライアントが与えてくれるんです。
そこにただ付いて行けばいい。

インタビュー写真


「他に心すべきことはありますか?」

何とかしてあげようと思わないこと。何かをしてあげられると思わないこと。
それが妨げになるというか・・・身動きが取れなくなってしまうんです。

特にゲシュタルトの世界では、「私とあなたの間に線を引く」ということを、とても大切にしています。

何とかしてあげようという気持ちになると、それをクライアントが感じ取ってこっちに入って来ようとするんです。
そうなるとこちら側の身動きが取れなくなるんです。

最近、カウンセリングの勉強をしている人や、教えている人を見ていると「こういうふうにやれば必ずこうなりますよ」という習い方や教え方をしたがっている。
人間ってもともとそんな簡単じゃないですよね?

「こういうふうにすれば必ずこうなりますよ」という枠組みにはめられたことによって、病気になる人がいっぱいいるわけですよね。企業社会なんかはまさにそうですよね・・・。

そういう人たちを”癒そう”としている人たちが「こうやれば必ずこうなります。こうやりなさい」「ああそうですか」と勉強しているのを見ると虚しくなるんです。

ポーラがよく言っていたのが「ゲシュタルトを学ぶということは、実は学ぶのではなくて、学んだことを”外して”いくことなんだよ」。

最初から外れている人の方が良いのかもしれませんね。あまりヘンに外れても良くないかもしれませんが(笑)。

頭でっかちになると本質が見えなくなっちゃうんですよ。
結局ある意味、カウンセリングの目的は、クライアントが自分を信じられるようになることですよね。

何とかしてあげなきゃと思っているカウンセラーやセラピストっていうのは、その時点でクライアントを信じていないってことですよね。

”この人のあとに付いていけば、必ず良い所に連れていってくれる”と思っているのが”信じてる”って事なのかなって思うんです。

「幼時からのゲシュタルトとの関わりについてはどう考えられていますか?」

とても大切だと思います。
ゲシュタルトっていうことではなくても、「今自分が感じてることを、感じてもいいんだ」という、そういう環境が欲しいですね。

学校という教育の枠組みの中で「そんなこと感じちゃいけません」って言われてる方が多いように感じるんですよね。そこからおかしくなるわけですから。

「今後のご活動をお聞かせください」

今はゲシュタルト・アソシエイツのワークショップ、それから、日本産業カウンセラー協会東京支部、神奈川支部で毎年8回のコースをやっています。

それと、同じ日本産業カウンセラー協会で全国のいろいろな支部から呼ばれて、1日コース、2日コースなどを時々やらせていただいています。

横浜のみなとみらいに私が勤める相談室があるので、そこで直接クライアントと個人セッションで向かい合うこともしています。

今後の活動としては、みなとみらいの相談室主催のゲシュタルト講座など、いろいろな講座を立ち上げつつあるところで、これに力を入れています。
その中にゲシュタルトがあったり、前述したタロット&ゲシュタルトの講座があったりするといった感じです。

あと、学会を立ち上げようという動きがありまして、7月にそれの設立準備大会があるので、そこに向けて動き出しているところです。アメリカ人の大物セラピストを二人呼ぶのですが、その内の一人の方との去年の7月出会いが、私にとっては大きな出来事でしたね。

それはイギリスのマンチェスターでのゲシュタルトの国際会議の時なんですが、「日本におけるゲシュタルト」をテーマにして発表させていただき、ワークショップもやらせてもらい、とても面白い体験が出来ました。

それを踏まえて、今独自の道を歩んでいる感のある日本のゲシュタルトをもっと国外に出すことをやっていったり、逆にもっと交流を持って向こうからいろいろな方をお呼びしたりしたいですね。

そういった意味で、その7月に来られる方がすごく良い本を書いておられるので、その本の翻訳も控えています。

あともうひとつは、企業の研修としてゲシュタルトを導入していきたいんです。
パリにメトロという地下鉄会社があるのですが、そこの研修をやっておられたゲシュタルトのセラピストの方が一昨年日本に来られた時に「ゲシュタルトでメトロを立て直した」とおっしゃっていたんです。

クリントン大統領がホワイトハウスの中にゲシュタルト・セラピストを雇い入れていて、選挙のチーム作りにゲシュタルトを導入して勝ったということもありました。

そういう企業や組織のコンサルタントとしてのゲシュタルトのあり方を、日本でもやっていきたいと思って、今、そのテキストを作っています。

コンサルタントというのは結果を出すことでお金を頂いているわけです。
ところが、ゲシュタルト的に言うと「考えてはいけません。今・ここで起きていることだけをずっと見ていきましょう」となるわけです。

それがどこまで日本で通用するのか、今から楽しみにしているところなんですよ。

<編集後記>

虎ノ門のカウンセリングルームは、初めて行ったのに初めての気がしない
懐かしい雰囲気のお部屋でした。

そして岡田さん(先生は禁句!)も、初めてお会いしたのに初めての気がしない
懐かしさを感じさせる方でした。
穏やかで慈愛に満ちた、緊張を解いてくださるそのお声!

自宅にいるかのようにくつろげるのは、岡田ワールドだからでしょうか?

「何とかしてあげようと思わない」ことを、実践していらっしゃる岡田さんは、
先生と呼ばれることを望まず、ともに生きていることを感じさせてくださる
貴重な方のお一人でした。

自分の「今・ここ」を感じたい方、信頼されている心地良さを感じたい方は、
「体験コース」からでも、お出かけになってはいかがでしょうか?

岡田 法悦(おかだ のりよし)  ゲシュタルト・インスティテュート椛纒\取締役
                    ゲシュタルト・アソシエイツ顧問
       (社)日本産業カウンセラー協会認定シニア産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

■ ゲシュタルト・セラピーとは…

ゲシュタルト・セラピー(ゲシュタルト療法)は、心理療法(カウンセリング)の一手法です。
1950年代に、ドイツ生まれの心理療法家、パールズ夫妻らによって開発されました。
この療法は、ゲシュタルト心理学、精神分析、実存主義・現象学を基礎に、 禅などの東洋思想や演劇などの影響を受けた、体験的・実験的・実存的な方法です。

 その特徴は、
 ◆ 「今・ここ」で自分の中に起きていることに気づき、体験する
 ◆ 言葉だけでなく「身体の声を聴く」
 ◆ ファシリテーターはワークをする人に「半歩下がって寄り添い」ながら、
   時に応じて「創造的な提案」をする                         などです。


■ コース・メニュー

 ・ゲシュタルト・セラピー集中特訓コース
 ・紹介トライアル
 ・入門1日コース
 ・体験コース
 ・集中特訓コース

<岡田法悦先生のHP>
ゲシュタルト・セラピー
<みなとみらい「心の研究所」HP>
Sea&Sky Counseling Institute−心の研究所−
<岡田法悦先生の著書>
cover

実践受容的な<Qシュタルトセラピー

インタビュアー:カク タカユキ

カク タカユキ

若さと癒しの請負人

趣味:水泳・カラオケ(好きな楽曲)哀愁のカサブランカ・夜桜お七

国際シデスコ認定エステティシャン
日本エステティック協会正会員

HP:エステ&セラピー「サン・リバー」

インタビュアー:下平沙千代

下平沙千代

ワクワクセラピー☆ソースで、一緒にワクワクしましょう!
日本一やさしい介護タクシー開業準備中です。賛助会員募集中!

ワクワクセラピー ソーストレーナー、NLPセラピスト
レイキヒーラー、導引養生功指導員、成年後見人講座受講中
トラベルヘルパー、ホームヘルパー2級、女性タクシードライバー
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』

インタビュアー:竹沢央保

竹沢央保

「思込解放カウンセラー」 または 「成幸の伝道師」
メールとスカイプを使ったカウンセリングをしています。
優しさと強さを兼ね備え、自分自身が幸せに生きることで、その波動で周りの
人も幸せにしていくという「上善は水の如し」的な生き方を目指しています。

趣味:音楽・映画鑑賞、ギター、読書、車、旅行
やってみたいこと:世界一周旅行
最近の興味:仏語、伊語、シャンソン・カンツォーネを歌うこと。
HP:メンタルサポートNow and then

インタビュアー:山志多みずゑ

山志多みずゑ

「家庭をもっとラブラブにしよう!」をスローガンに
東京を中心に活動する ラテン系メンタルセラピストです。
あなたにしか出来ない/あなたにしか叶えられない/あなただから輝かせる
あなたの中にある「ワクワクの源泉」を見つけに行くナビとして
ソースワークショップを開催しています。
趣味:神輿、和服で外出
必ず叶える夢:イタリア移住 住む場所も決定済み(南イタリア ポジターノ)
最近興味を持っていること:「気」の奥深さについて
HP:Mental Therapy SWITCH

インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント
 

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