第28回目(3/4) 心屋 仁之助 先生  セラピスト

大前提は「絶対にこの人は大丈夫」

インタビュー写真

「今の『悩みの仕組みを説明する』スタイルができたきっかけは何ですか?」

僕は解決志向セラピーとイメージによる心理療法を学んでスタートしたのですが、実は僕はイメージが苦手なんです(笑)。何も浮かばないのです。それがとても苦しかった。

実際セラピーをやっていくと、同じようにイメージできない人がたくさんいるわけです。イメージしてくださいと言った時点で、「う〜ん」といったん終わってしまう。どうすればいいかなと思いながら、イメージできない自分でもできる方法を考えた。

それが延々と心の仕組みや、悩みが起こる仕組みを、たとえ話をたくさん使いながら説明する方法なのです。

延々と説明していたら、横で聞いているクライアントさんは、自分の体験と照らしあわせて、自分の体験の中でイメージを作っていた。僕が勝手に話していたら、その人が勝手にイメージして、勝手に自分の中で解決することに気づいたんですね。

「解決志向セラピーを学ばれて、今は原因志向が中心になっているのはなぜですか?」

解決志向を捨てたわけではありません(笑)。
究極の原因志向に走ったきっかけは、体を治す整体を習ったことです。セラピーの形を変えるのに大きな影響がありました。

その整体のスクールを受けている時に、整体はお休みにもかかわらず、おばあちゃんが「(整体の)先生なんとかしてえな、右の足が痛くて歩かれへんねん」とやってきたんです。

で、先生が僕らに「かまいませんか?」と断ったうえで、僕たちの目の前で実際の施術が始まりました。

おばあちゃんは右膝が痛いと言ってるのに、先生は左足を触っていました。

右足が悪くなった原因は、右足じゃない。左足が悪いから左足をかばって右の足が悪くなる、という前提で左足を触ったら、やっぱり左足が悪い。じゃ、なぜ左の膝が悪いのかといったら、左の足首が悪いから。

そして、左の足首が悪くなった原因は、左の靴が合ってなかったわけです。だから、右膝を治しただけでは、一時的なものですぐに再発する。

根本的に治すためには、右膝の痛みを取りながら、靴を換え、歩き方を変えるように意識するという本人の行動も必要なわけです。

そういうふうに そこが悪くなった原因は、別のところにあるという考え方を整体で知りました。
その先生は、そのことをおばあちゃんにちゃんと説明するんですね。

右足が痛い人に、左の靴を変えてといきなり言ったら、「何で?」となります。その先生は、ここが悪いからこうなると、きちんと説明する。

「そうか、そういえば私の左の靴はこうなってる」と納得したら、おばあちゃんは靴を変えてくれますよね。きちんと説明した上で、根本の原因を変えるということを勉強しました。

「原因を探っていくというのは大変ではないですか?」

面白いですよ。心理療法にしても NLPにしても、「患部」つまり「悩み」に焦点を当てる人がいっぱいます。すると一時的に良くなるけれど、それは根本の原因が治ってないから再発する。

でももし「靴」つまり「根本原因」に対してNLPで対処したとしたら、全部治ってしまう。

目の前で親子問題で悩んでいる人がいる。上司の問題で悩んでいる人がいる。それが患部であり、結果なんだと思い始めました。それを変えたとしても、何も変わらない。

そこで、勘違いしやすいのは、「上司との折り合いが悪い」というのを患部だとしたら、その原因は「入社した時の対応」という風に、短い期間での原因を解決しようとすること。

入社した時に対応が悪かったという原因をさらに探っていくと、たいていさらにスタート地点があるんですね。それを見つけ出して、解決すれば、両者の関係が変わっていく、ということをずっとやっています。

それが見つかった時のその人の驚きと、喜び。「おお、ここやったんやあ!」という、何十年の謎が解けたその楽しみ。そういうのはお互い快感です。

「今までやってこられて、うまくいかないことはありましたか?」

こちらが技術を提供しても変わらない人がいます。変わらない人に対して、お金をもらっている以上は何とかしたい気持ちがありますね。でも、人間って変えようとされたら、変わるまいとして頑張る。

「何も変わりません、何も良くなりません」と言われ続けると、僕のトラウマが刺激されるのです。その人が変わらないことによって、お前には能力がないと言われているような気がする。それで、激しく動揺して、苦しかった時期がありました。

クライアントさんが言ったことをやってくれない、これでは変われないと、責めていた時期がありました。

「何とかしたい」と思った時点で、僕がその人のことを変えようとしているんです。

その人を変えようとすることは、このクライアントさんのその状況はがダメだという目で見ている。この状態が問題だから、変えてやろう。自分の価値観に合わそうと、一生懸命動かそうとしていたことに気がつきました。

つまり、その人の問題を僕がもらって「よし、僕が何とかしてやろう」としていた。本当はその人の問題で、僕はサポートをすればいいのに。

インタビュー写真


「どうやってそこから脱却したのですか?」

ある話を耳にしたんです。「馬を水飲み場に連れていくことはできるけれども、ノドの乾いていない馬に水を飲ませることはできない」と。

僕は馬を連れていって、「何で飲まないんだ、水を飲め」とやっていた。馬は飲みたくなくて頑張っている。つまり飲まないのは僕の責任じゃない。逆に僕は水飲み場に行くのをサポートすることしかできない、と。

この人が変わらないのと、自分に技術がないことや変えられないこととは別物だと、考えるようにしたのですね。

冷たいようだけど、いったん距離を置きます。これはこの人の問題、ぼくの問題ではない。そうしたら、逆にその人が変わり始めたりする。

それでも、変わらない人もいる。そういう時は、「そうなんや、頑張りや」「今はそういう時期やから」と思うようにしました。

「実は変わりたくないという方もいらっしゃるような気がしますが?」

そうですね。さらに気がついたのは、マラソンしている人たちに出会った時です。みんな苦しそうな顔して、汗かいて走っている。その人は、好きで苦しんでいて、それを乗り越えた先に、気持ちいいことがあるのが分かっているから、頑張っているのね。

それを傍目から見て、苦しいから止めろとシャツを引っ張って止めたら、多分、殴りかかられます(笑)。僕はそれまで、そんな僕の価値観で走るのを止めさせようとしたり、一緒に走って「苦しいな」と言おうとしていたんです。

ノドが乾いたって言ったら、ドリンクをあげる。膝が痛いと言ったら、ちょっと治してあげる。もう少し楽に走れる方法ないかなって言ったら、こういう呼吸法したら楽だよ、と教えてあげることはできるけれども、その人が走りたいというのを邪魔しないようにしようと思いました。

その人は苦しんでいるようだけれど、その人にとって今必要なんだろうな、頑張ってな〜と、応援するようになった。その人の成長を信頼できるように、やっとなったみたいです。

それまでは、何とかして解決してやろうという、変な意気込みがありました。

「この仕事で一番大切にしていることは何ですか?」

その人が、凄く悲惨な過去があったり、とてもヒドイことを言われたりして、いろんなことで悩んだり、苦しんでいたりしても、「絶対にこの人は大丈夫、大丈夫」と思っています。

今、目の前にある苦しみは偽者で、影だから、原因はもっと過去にあるから、「それを見つけて解消すれば大丈夫やからね〜」と思っています。

今、目の前で苦しんでいても、それには原因があるから、それをちゃんと解決したら、大丈夫。

マラソンのたとえ話をして、「もしかしたら、好きで苦しんでるんかもしれんしな」「今、あなたは悩んでいるけど、大丈夫やで。大丈夫な理由をちゃんと説明するからね」と。

僕のマインドの中でも、全然大丈夫だと思っている。それを一番大切にしています。

「具体的にはどのようにお話しするのですか?」

「こうなった原因はここにないからさ」「これって今に始まったことやないやろ?」と聞くと、ずっと昔に原因があったりする。

「だから、今、目の前で、苦しんでても大丈夫だから。あそこで宿題してへんから、今、目の前に回ってきて苦しいだけやで。だから、宿題一緒にやろうな」って言うと、「はい」って言ってくれる。

あるいは、「この宿題解決してもいい?」って聞きます(笑)。
だって、「一生許さへんって思ってたのに、つい、うっかり、許しちゃった」って怒られることあるからさって(笑)

「その時、あなたはお母さんのこと許さへんて決めたの?」「決めました」「今はどうなん?」「許してない」「じゃ、予定通りやね、自分の思うままの人生歩いてきてんやな、おめでとう」「ありがとうございます」って(笑)。

「じゃあ、もう許してもいいの?」「僕が今から、やることやったら、許してしまうよ」「やめとくか?」「う〜ん、やる・・・」って、やっています(笑)。

「どうしても許せないという人にはどのようにお話ししているのですか?」

過去にひどい目にあったり、他人から価値観をもらったりして、心の中に原因ができていますよね。

例えば、親にひどいことを言われた、虐待された、性的に嫌なことをされた。それがどうしても、許せない。そういう人には、何でそういうことされたのかという理由を説明します。

その理由というのは誰が悪いとかではなく、スポーツジムの話を始めるんです。

「スポーツジムを選ぶときに、何を基準にして選ぶの?」と聞くと、「設備のいいところを選ぶ」と言う。「自分の体いじめる機械がいっぱいあるところ? 自分の体いじめるためにお金払って行っているんや。予定どおりやな」

「え、どういうことですか?」「前世でな・・・」って前世の話するんです(笑)。「前世で、やめてって言えないまま死んだとしたらどうすると思う?」というたとえ話をします。

天国で後悔して、もう一回「やめて」と言いたくなる状況を選んで次の人生に「やめて」と言うチャレンジをするんじゃないかなと。

そのためには「やめて」と言いたくなる場面にもう一度出会わないといけない。そして「やめてと言えない人になる」必要がある。だから「やめてと言えないような人になれる環境を選んで生まれてくるんだよ」って。

「そして、やめてと言えなくしてくれそうな両親を選んで生まれてきて、予定通りお父さんが嫌なことをしてくれて、それで初期設定が完了したんや」と話すんです。すると「ほんまや・・・」と言って、恨みが変な形で取れてしまったりします(笑)。

「心理的に落ち込んでいる人に対してはどうしていますか?」

大前提が「大丈夫」ですから。この人は死なない、という前提が僕にはあります。

例えば、「死にたいんです」っていう人が来たとき、「死んでもええよ」って言うことがある。「死んでもええけど、もう一回ここからスタートやで。最初からスタートじゃないで」。と、さっきの前世の話をする。

大抵、それは嫌だと言うから、「なら、どうする? 許すためのことする?」「する」。だから、やっぱり、この人は大丈夫って前提が頭にあります。

「先生ご自身の大丈夫という背景は何ですか?」

尊敬しているセラピストとか、尊敬しているマーケッターとか、自分が尊敬している人たちから、「あなたは大丈夫」って言ってもらえたことが自分を支える基盤ですね。

斉藤一人さんに会った時、当時、子どものことですごく悩んでいたけれど、別れ際に「あなたはね、大丈夫だからね」って言われた。「一人さんが言うのやから大丈夫かな」そういう気になる(笑)。

例えば、ぽっと出のミュージシャンが大御所ミュージシャンから「君、すごい才能あるよね」「あと2年経ったらすごいことになってるで」って言われたら、多分モチベーションはガーンと上がって、いわれのない自信が絶対できるはずですよね。

お世辞じゃなくて、本当に相手を信頼して、そう言える人になりたいです。
僕も、そういう言葉をプレゼントできる人、他人に「大丈夫」を与えられる人、「自己重要感」を与えられる人になりたいと思っています。

               

(次回につづく・・)

心屋仁之助(こころろや・じんのすけ)   セラピスト

“心のブレーキ”の開放をサポートする NLP自己開放セッション

 心を開放するだけで、個性とコミュニケーションと才能が開花します。
 もう、コミュニケーションは学ばなくていいのです。

性格を変えたい方の性格改善を専門として、
性格を変える、自分を変える方法、あなたの人生を変えるお手伝いをしています。

NLPなどの心理療法を使って、あなたの「心のブレーキ」を外し、「自己開放」をサポート
することで、長い間抱えていたコンプレックスやトラウマ、悪いパターンから心を解放し
本当の自分の価値や魅力を引き出し、自分らしさを輝かせて下さい。

<心屋仁之助先生のHP>
心理学の技術を使った問題解決サポート〔心屋〕
<心屋仁之助先生のブログ>
心が 風に、なる
<心屋仁之助先生のメルマガ>
たった一言!あなたの性格は変えられる!
<心屋仁之助先生の著書>
cover
性格は捨てられる

インタビュアー:奥原 菜月

奥原菜月

フリーライター、占い&カウンセラー(奥原朱麗)として活動中。
夫と子供2人、犬1匹で横浜に生息中。

占い・カウンセリング・開運などをメインにしたブログ
『占いカウンセラー朱麗のまったり開運日記』

HP:アストロ・ハーティ「朱麗の占いカウンセリングルーム」

インタビュアー:下平沙千代

下平沙千代

ワクワクセラピー☆ソースで、一緒にワクワクしましょう!
日本一やさしい介護タクシー開業準備中です。賛助会員募集中!

ワクワクセラピー ソーストレーナー、NLPセラピスト
レイキヒーラー、導引養生功指導員、成年後見人講座受講中
トラベルヘルパー、ホームヘルパー2級、女性タクシードライバー
ブログ:『幸せを運ぶワクワクセラピー ソース』

インタビュアー:笹木美子

笹木美子

「元気サプリ日本語コーチ」

外国人ビジネスパーソンに日本語を教えています。
敬語・丁寧語 面接指導、試験対策、ビジネス会話がメイン。
他に、企業向けマナー研修等セミナー講師。

コーチングやカラーセラピーで人をハッピーにしていきたいです。よろしく。
ブログ:愛☆光☆情熱 Marilynn♪<

インタビュアー:脇坂奈央子(わきさかなおこ 日本メンタルサービス研究所 所長)

脇坂奈央子

『道開きの心理士』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。
ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・催眠療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士、認定THP心理相談員、統合心理セラピスト、心理カウンセラー、
米国NGH認定ヒプノセラピスト、認定キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:ワイス博士直伝の前世療法・催眠療法・心理療法★ラポール
発行メルマガ:こころの栄養@さぱりメント
 

  • 呼吸法の日本マイブレス協会
  • 毎朝1分 天才のヒント

インタビュー集

  • 毎朝1分天才のヒント メールマガジンで30日間の無料レッスン
  • さぱりメント あなたのお悩みをさっぱり解決