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メンタルビジネスへのご招待(インタビュー)

メンタルビジネスの最前線で活躍されている各分野の第一人者の生の声を皆様にお届けします。




第21回目(2/4)  篠田 和徳 先生 Wing Heart

2008年 02月 23日

カウンセラーは、絶対答えを与えてはいけない



←前回号「「運・根・鈍」で、仕事も人間関係もうまくいく」



インタビュー写真


「最初にいらしたクライアントさんのことは覚えていらっしゃいますか?」

強烈に覚えています! 女性の方なのですが年齢は20代後半の方としておきましょう。数か月前にお母さんを亡くされて、それによって人生に対する喪失感を持ってしまった方でした。

かなりお母さんを尊敬している方だったものですから、もう思い出すだけで涙がボロボロ出てきてしまって仕事も手につかない。生きていくのももう意味が感じられない。

お母さんがいなくなってしまったことで、お父さん弟さんとの家族関係もバラバラになってしまいどうしていいかわからない、ということでカウンセリングルームに来ていただいたというのが第1号の方でした。

カウンセリングルームを2005年の5月14日にオープンしたのですけども、実はその年の年末まではいっさいクライアントさんが来なかったのです。

ネットでボランティア的にメールカウンセリングはやっていたのですが、直接電話で予約を取っていただいてカウンセリングに来ていただいたという方は結局、年が明けて2006年の1月のその方が初めてなのです。


「その方はどういったきっかけで篠田先生を見つけられたのですか?」

インターネットで検索してきたとおっしゃっていました。

そこでブログを読んで、この人だったら良いだろう、と思われたらしいです。その時は10回(10週)ぐらい通っていただいたのですが、もちろんお母さんを生き返らせることはできませんし、僕が何か良い教えやありがたい言葉を与えていっきに解決するということはないです。

グリーフワークというのですが、身内の方を亡くされた時のカウンセリングは、やはり時間が解決するということと、まず共に涙を流す、流してもらう。

だから僕も時々感極まってしまいました。一緒に「大変だったね」という風に言ってくれるような存在の人が必要だったのでしょう。

最初は、やはり基本に忠実に相手に話させてあげる。1時間のカウンセリングであれば、もう50分くらいは話させて、僕は「そうですか」「それは大変でしたね」ということで、カウンセリングはうまくいっていたのです。

ですから、それをいつも思い出すようにします。知識や技術、経験がいろいろ豊富になってくると、あれもしゃべりたい、これもしゃべりたい、とついしゃべってしまうんですよね。基本的におしゃべりなものですから(笑)。

ですからあの時のカウンセリングというのは強烈に覚えていますし、僕の基本というか、あそこに気持ちが立ち戻らなければと思いますね。


「2006年の1月以降は、クライアントさんはどのくらいのペースでいらっしゃるようになられたのですか?」

月にゼロというのはそれ以来もう無い訳ですが、だいたい月に5,6人ぐらいですから、回数で言うとその倍くらいですね。1か月に毎週来る方もいれば1か月に1回の方もいれば、隔週で来る方もいらっしゃいますから。


「2006年からクライアントさんがいらっしゃるようになったのには、何か違いがあったのですか?」

来て下さるようになって、そのリピートをしていただける理由はわかるのです。

ただ今までまったくチンとも電話が鳴らない開店休業状態だったにもかかわらず、いきなり年が明けてから来始めたというのは、僕も未だに分析できていないのですが、情報としてインターネットにいろいろと載せていくようになったということで、初めての方が来て下さったということですね。

初めて来て下さった方がそのあと2回、3回と続けて来てくれるというのはなぜかということは、自分なりに分析できているつもりです。

カウンセラーらしくないからだろうなと思っています。髭とか生えていて、一見ちょっと怖いじゃないですか?ヤクザじゃないですか?みたいな(笑)。

おそらくカウンセラーの先生というのは、もっと優しくてありがたい言葉をくれて、というような感じのイメージでいらっしゃるのでしょうね。

それが、僕は結構ザックバランな感じで話すし、先ほども言いましたが、僕は答えを与えないですから。

クライアントさんは答えを与えてもらおうと思って、いらっしゃるらしいんですよ。何か良い言葉を一言もらって、チチンプイプイで治してもらって最後は帰ろう、と。

最初に僕は言うのですが「それはやらないですよ」と。

その代り徹底的に話を聞きましょう、一緒に考えましょうと。本当にその時は全神経を集中してその方とやっていくので、皆さん言うのですがそこが「カウンセラーらしくない」「先生だったら・・・」と。

僕も「また来ようと思っていただいたきっかけは何ですか」と必ず聞くようにしているのですが、多い答えが「カウンセラーらしくない」ということでした。

それだけカウンセラーというのがまだまだ認知されていないということですね。答えを与えてくれる、と思われているのかな、と。

基本的にカウンセラーは答えを与えてはいけないのです。カウンセラーが答えを与えることによって、そのクライアントさんは、また何か迷った時には「篠田先生のところに行けば解決してくれる」となって、自分で解決する能力をカウンセラーが奪うことになってしまう訳ですから。

それは絶対やってはいけないと思っている僕のスタンスが、2度、3度と来てくれる理由なのでしょう。

もっと優秀なカウンセラーの方はいらっしゃるでしょうし、僕と同じように考えている方もいらっしゃるでしょうが、たまたま僕のところに来てくれるクライアントさんは、そういった先生には今までお会いしたことがない、と言います。

ですから、「あぁ業界全体としてまだまだそうなのかなぁ」と感じます。

そこはちょっと残念でもあり、僕のところに来てくれるということは嬉しくもあり、ちょっと複雑な気持ちです。



インタビュー写真





「最初はインターネットで見つけて、という方が多いのですか?」

そうですね、だいたい皆さん僕のブログを読んで下さっていて。僕もブログをそういったツールとして位置づけているのです。必ずこれを見てくれるだろうと。

これを見てくれて僕の人となりとかメッセージが伝わった方で、悩んでいる方は必ず来てくれるだろうと思って、もう魂込めて書いていますので、そこがツールとして成功しているのでしょうね。

検索で「カウンセラー」とか「カウンセラー、訪問」「カウンセラー、電話」「カウンセラー、三鷹」など、そんな感じでブログを見つけられるみたいですよ。


「他のところに行かれたことがある、という方が結構いらっしゃるのですか?」

多いですね。

あとは心療内科等に通っていて5年も通っているけれども一向に良くならないという方もいます。そして毎回病院に行くたびに傷ついて帰ってくる、というような方がたまたま僕のところに来られています。

そういう方というのは徹底的に情報を読んで来ますから、僕が半分忘れてしまっているような過去の日記まで読んでいて、「先生のあの日のあの言葉に感銘を受けて来ました」と言ってくれるので、逆にすごく嬉しいですよね。

忘れていても、やっぱり言われれば自分で書いた日記ですから思い出しますから、「あれを読んでもらったんだ、ありがとう」という感じで、そこから話しが盛り上がって「で、今回、どうしたの?」とスムーズにカウンセリングに入れます。


「篠田先生のカウンセリングのスタイルは一言で言うとどういったものでしょうか?」

僕は「心の町医者」だとカウンセラーを始めたころからずっと言っています。

一般的にカウンセリングを受けるとか、カウンセラーのところに行くことに敷居の高さが感じられるのだと思います。

カウンセリングを受けたというと「頭おかしくなったの?心がかなり病んじゃっているの?」というように皆引いてしまう傾向がある。

風邪をひいたら病院にいきますよね。心の風邪をひいたとしても、普通に病院に行くような形で専門家のところに来てくださいとお伝えしています。

ですから「心の町医者」として、皆さんが本当にいつでも気軽に来てもらえるようなそんな自分でありたいなと思います。ですから、カウンセラーというのは、そんな偉い先生なんじゃないんだよ、と思っています。

どうしても人から先生と呼ばれる立場になってしまいますと、一時は自分も「あ、先生と呼ばれちゃった!」となった時もあったのですが、それは絶対にいかんなと思います。

先生と呼ばれれば呼ばれるほど、本当に視線は低く、低く、接することが大切なのかなという風に考えています。


「『ウィングハート』という名前にはどのような想いがあるのですか?」

始める前から決めていたのですけども、やはりクライアントさんたちの心の翼になってあげたいなという想いを込めています。

どうしても皆さん心が重くなっていらっしゃるので、僕と関わること、知り合うことによって、心が少しでもフワフワと軽くなって帰っていただきたいという想いを込めて付けました。

自分で一生懸命、手書きで下手な下書きを書いて、プロのデザイナーに仕上げていただきました。

開業しようとした時に業者を探していて、当時青山で仕事をしていたのですが、デザイナーの坂上さんという方にたまたまお電話をしましたら、仕事で青山にはよく来るということで来ていただきました。

初めて会った時にすごく丁寧な腰の低い方で、もう一発で僕はファンになりまして、そういうものは全て彼に任そうと、それ以来ずっと名刺が変わるたびに彼にお願いしています。

「ウィングハート」のロゴも名刺も、こういう風に作りたいのだけども、とお願いして彼が作ってくれて、看板も彼がその時にお祝いですと言って作ってくれたのです。

偶然という言い方は変ですけれども、たまたまお電話しなければ、たまたま彼が青山に来る方でなければなかったご縁なのですよね。

ただ初めて会った時にお互いやっぱりビビッと来るものがあったんじゃないかな(笑)。そのご縁で、ずっと彼とは仕事も含めて、時々飲んだりしているんです。

そうしたら、たまたまミクシィを見ていたら、カウンセラー検索サイトの「さぱりメント」をやっている倉橋さんと、坂上さんは関係があるということが分かって・・・。

僕も「さぱりメント」に登録していて、前々から一度お会いしたいと思っていたんですよ、ということで坂上さんが仲介をしてくれて、倉橋さんとお会いすることになったんです。

これもご縁だと思いますね。偶然がこう重なりあって、まあそれがきっと必然になっているんだと僕は思っているんですけど、シンクロニシティというんですかね(笑)。


「開業されていて、取引業者さんでご縁が深い方などはいらっしゃいますか?」

カウンセリング開業前の「リクルート」時代、「フロム・エー」時代から知り合っていた方がメインになります。

当時は採用のことばかり、新しく人を採るためにはどうすれば良いかということで提案をしていたんですけど、人事の方は人を採用するだけが仕事ではないですから。

採用した後、いったいどうなんだ、というところが課題になってくるのです。

よくよく話を聞くと社内のコミュニケーションがうまく取れていなかったり、マネージャークラスの人がなかなか部下を教育できなかったり、それで結局どんどん人が辞めていってしまう。

「せっかく篠田君に作ってもらった求人広告で採用したのだけれど・・・」と。

まるで、ところてんのように採用しては辞められ、採用しては辞められという状態だったのです。

「じゃあ、採用の後のことも僕にお手伝いさせて下さい」ということでマネージャー研修をやったりですとか、企業顧問カウンセラーとしてその従業員の方をカウンセリングしたりとかいうような縁にまで繋がっています。


「企業でも顧問カウンセラーとして活動なさっていらっしゃるのですか?」

今まではずっと個人カウンセリングを中心にやっていたのですけども、対個人に対しては、自分の思い描いていた通りになってきました。

その次を考えた時に、私は営業畑できたものですから、対法人に対して何か僕のできることはないだろうか、今までのご縁でお返しできることはないだろうかと考えたのです。

それはやはり採用後の対応の問題ですね。実際に直接訪問したのですが、クライアントさんの担当者が今抱えている問題をお話いただいて、「ではそれを僕にやらせてください」という関係でスタートしました。これからもっと拡げていきたいですね。


「企業に出向いて行かれるのですか?」

今僕ができる範囲は、電話とメールのカウンセリングです。どうしても直接お会いしましょうかということになった場合には、ここに来ていただくか、あるいは僕が行くか、どちらか良い方を選んでいただいています。


「相手の会社のマネージャーとメールを通じてやりとりをするのですか?」

カウンセリングに関しては、マネージャークラス以外の方たちも…ですね。その会社の従業員とその家族の方まで対象にしています。月々の顧問契約料は会社の従業員数によって決めています。

ただ、これは保険みたいなものです。もしかしたら一件も相談のない月もあるかもしれないですよね。ですから、そこを理解していただくのがなかなか難しいです。

そういった、形もない、もしかしたら一件も相談がないかもしれないというものに、お金をかけるということが、まだまだ認知されていないというところがほとんどです。

ただその中でも、趣旨をご理解いただいて「ちょうどよかった、今うちは会社を休んだり、心の病で病院に行っている者が多いのでお願いできないか」というという会社もあります。

最初はすごい大上段に構えた見積もりを作って、配りまくりました(笑)。

でも「これじゃ無理だよ」と、お世話になっている担当者に言ってもらえて、それで考え直しました。できる範囲はメールと電話のみ、その代わり料金を比較的安価にして、1年間契約で前金という形にしたのです。

顧問契約で月々が5万円とすると年間で60万円。たとえば200人くらいの会社で見積もりが月々5万円、そうすると年間トータル1人当たり3000円なんです。

もちろんやっていく中で直接のカウンセリングが必要ということになれば、これは別途料金ということになりますが、その代り、通常僕が行っているカウンセリングよりも多少お安くしています。

カウンセリングの依頼の内容で、たとえば「上司からのマネージメントがあまりにもキツい」という下のクラスからの案件が多すぎたら、これはマネージメント能力に問題があると判断します。

担当者に報告をして「マネージャーの研修をやられた方がいいんじゃないですか、僕やりますよ」とご提案をしています。


「従業員からの相談内容は守秘義務があるわけですよね。担当者からすると悩みを知りたいというニーズがあるかと思うのですがそのバランスはどうなさっているのですか?」

最初の契約の段階で「それはできません」と言っております。個人が特定されるような報告業務はしません。

もちろん法人契約をしておりますので、全く報告しないというわけではないです。個人が特定できないようなレベルでのご報告、御社ではこういう相談が今多いです、という内容までは報告します。

そうでないと、「会社にバレるのでカウンセリングなんてしても意味無いな」ということになって相談してくれないですから。そこだけは譲れないところです。


「営業はどういう方法でされているのですか?」

電話でアポイントを取っています。テレアポというやつですね。昔の名刺をひっぱり出して、最初はちょっとでも接点がある方からですね。


「人事部の方のところに行かれるのですか?」

人事部かあるいはトップの方に直接ですね。トップの方でないと、そういう話はあまり進まないです。

10人未満くらいの会社は社長の目が届いていますので、もしもそれができていないようでしたら、社長だけのカウンセリング技術を身につけてもらうようなレクチャーをしています。




                 (次回につづく・・)


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篠田 和徳(しのだ かずのり) メンタルカウンセリングルーム「Wing Heart」代表

あなたの「心の翼」になりたい。
そんな願いを込めて「Wing Heart」 と名付けました。

心に翼が生えたように重荷がとれて「スーッ」と軽くなる。
そんなお手伝いが出来れば幸いです。

”悩み”や”苦しみ”を無くす方法を考えるよりも、
”悩み”や”苦しみ”と上手く付き合っていく方法をほんのわずかでもお伝えできれば…。
あなたの心にそっと寄り添いながら、そんなお手伝いをさせていただけることを願って・・・

「I love you because you are you」
〜あなたはあなたのままで良いんですよ〜



「Wing Heart」のホームページ

http://plaza.rakuten.co.jp/wingheart/





インタビュアー:岩田広美

奥原菜月    埼玉県川越市に夫と高校生の息子と3人で在住。(出身は福島県)
カウンセリングと女性学を融合した女性心理学専門のカウンセリングを実践中。
現在、自治体の女性相談員と同時に民間カウンセリングルーム
「川越女性専門相談室femme」(femmeは仏語で女性の意)を4人の仲間と開設し、
NPO法人教育ルネッサンスにて不登校・引き込もり者対応の主席カウンセラーを務める。

「好奇心がいっこうに衰えず、素敵な出会いはまだまだあると確信し大いに期待!」

HP:「川越女性専門相談室femme」

インタビュアー:脇坂奈央子
 
脇坂奈央子
『道開きの心理セラピスト』 ……本来のあなたの道を開く、お手伝いをします。

ブライアン・ワイス博士直伝の、プロフェッショナル・ヒプノセラピスト。
前世療法・年齢退行療法を中心に、ニーズに応じた各種心理セラピーを施療。

心理士(BA)、統合心理セラピスト、NGH認定ヒプノセラピスト、
心理カウンセラー、キャリアコンサルタント、
代替療法セラピスト(レイキティーチャー)
HP:セラピールーム ラポール 
  




あなたも当インタビュープロジェクトに参加しませんか?


日本ネットカウンセリング連絡会では、第一線で活躍するカウンセラーや
セラピストの取材を定期的に行っています。

   メンタルビジネスへのご招待

   あなたのそばにいる「こころ達人の横顔」


この取材メンバーを募集しています。

当プロジェクトの良いところは、「人とのご縁が広がるところ」です。

一流と呼ばれる方の価値観や考え方に触れたり、その方から、
別の一流の方を紹介していただいたり・・・・

決してお金では得られない、貴重な経験をすることができます。


このプロジェクトのメンバーを募集しております。


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