向いていない人がほとんどです。向いている人は滅多にいません(笑)。
大学院生を見ていると、向いていない人が多くなっています。つまり心理学がブームになって、資格も取れるという理由で、お勉強のできる人がたくさん入ってきたからですね。
昔はよほど物好きでなければ、カウンセラーにならなかったですよ。
食べてはいけなくても、この業界でなければ生きていけない、という人が残っていました。重たい仕事ですから、普通では付き合えないですよ。
人が「どうしたらいいのかわからない」ということをするのがカウンセラーなのに、システム化されて、頭の良い子が、「一番難しいのが心理だから、受けました」とか、「私、頭いいから大丈夫です」といって、臨床心理士を目指されても困るという所はあります。
自分の内面を見るのが苦手な方の割合が、増えてきたかもしれません。私の所(明治大学大学院)では、どんなに成績がよくても落ちますよ。面接で、「ああ、向いてないな」と思うとスパッと落とします。
カウンセリングは大変な仕事です。だから人にはお勧めしないですね。「やめなさい、やめなさい」と言っています(笑)。
それでも続ける人しか、入ってこない方がいいと思っています。
「大学院に入って心理の勉強をしたいという人もいると思うのですが?」
何のために入るのか、どこを受けるのかをはっきりさせることが大事です。大学院でも、臨床家のトレーニングをしていない大学院もあります。
そういうところは、純粋に勉強のためとか、知的な好奇心を満たすためには良いと思います。
その一方、臨床家の養成のための大学院というのは、職業訓練校です。その為の覚悟はやはり必要です。まず、年収が減るかもしれないことを覚悟してください。
たとえ年収が半分以下になったとしても、この道で生きていきたいのか、どれ位自分が本気でやりたいのか、ということをしっかりと見つめ直して欲しいですね。
こういう所は修行の場である、という事をわかってもらえる方がいいですね。私の所では、入学して3ヶ月経ったら、病院の精神科に入って、実際にカウンセリングをやらせますから。
ある程度は完成されていないと、大学院には入れないです。すぐに実践が伴いますから。相談者に迷惑がかかることなので、生半可な気持ちでは困ります。
だから私の所に入るのは「考えた方がいいですよ」と言っています(笑)。
それでもやりたいという人には是非来て欲しいけれど、やりたいという気持ちだけあっても駄目という世界です。







