心理学に興味を持ったきっかけは、子供の頃から悩んでいたからです。私は、さっさと悩みを解決し、勉強をして、東大にでも行こうと思っていたのに、悩みの方は一向に解決しませんでした。なので、いっそのこと悩みが解決しないなら、「悩みで生きて行こう。悩みについて考えることをやって生きて行こう」と思ったのです。
つまり、悩みを解決して別の方向に行こうと思ったけれども、解決にまだ相当時間がかかりそうだった。
だから心理学を勉強しようという感じでしたね。
「先生の著書の中に、<大学院に入っても迷いながら・・>、というお話も書かれていましたね。」
そうです。
仏教用語で、「覚の覚」という言葉があります。意味は目覚めたことに目覚める。言い換えるなら、自分を見つめる「もう一人の自分」の眼差しに気づき、それを意識しながら生きる、ということです。
たとえ自分の中で変化が起きても、人間というのは、「もう一人の自分」をイメージにし、言語にしていかないと、自分の中に定着していかないものです。
だから僕はたくさんの本を書いているのかもしれません。
「その後も筑波大学に残られた理由は?」
それしか生きていく道がなかったからです(笑)。
自分の問題を解決するにはまだまだ時間かかりそうだし、とても仕事なんかできる状態ではありませんでした。
大学院生の頃はひたすら自分を見つめて、過ごしました。自分を見つめることが学びですからね。







