第19回目(4/4)  大嶋 利佳 先生 スピーキングエッセイ

資格が有っても、それだけではプロとは言えない

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「落ち込んだ時の対処法というのはありますか?」

先ずは一人で閉じこもります。落ち込むときは大体、対人関係に疲れていますから。お風呂に1時間半くらい入るとか、好きなビデオを見るとか、プチ引きこもりをしますね。

そういう時にお酒は飲まないようにしています。お酒は楽しいときに飲むものと思っていますから(笑)。

最近あるお坊さんから「心の天気は自分で晴らす」と書いた色紙をいただいて、そうだなと思いました。

立ち直りは早い方です。フリーで仕事をしているといろいろなことが有りますが、午前中いやなことがあって落ち込んでも、午後に良いご依頼が来たら、コロっと変われます。

その時に「ああー良かった」と思うだけでなく、「ほーらすぐ直った。気分なんて、こんなに簡単なものだよ。いやなことがあっても、いいことがあっても、いちいちこだわることはないんだよ」って、自分に言い聞かせています。あまり心や気持ちに引っ張られることがないようにしています。

それから、幸い主人が共感的に接してくれるので助かります。うちは家でお互いに褒めあっていますから。

「自分を高めるために何かしていることはありますか?

自分を高めていきたいという意識は常に持っています。でも何かを習いに行ったとか、勉強したということは特に無いですね。只、こだわるルールを持っています。

たとえば、私は「すみません」と言わないようにしています。「すみません」の代わりに、謝るなら「申し訳ありません」「失礼いたしました」と言います。

それだけで言葉のレベルがあがり、誠意も伝わります。ものを頼むときも「すみませんが〜」ではなく「恐れ入りますが〜」「お手数ですが〜」と言います。

それから、ちょっとしたお礼も、日常では「すみません」と言ってしまうものですが、私は「ありがとうございます」と言いますね。喫茶店でウエイターを呼ぶときも「お願いします」と言います。

この「すみません禁止ルール」は、みなさんにもお勧めしたいです。

それ以外にも、電車ではできるだけ座らない、座った時は背もたれにもたれない、人前で脚を組まない、タバコを吸わない等、日常の中で、普通の人はやっても良いけれど「私だけはやらない」というルールをいくつか持って守っています。

それが私にとって自分を高めることかもしれません。

「自分は話すのが苦手だと思っている人が多くいます。そのような方にメッセージをお願いします。」

「私は話が上手」と自信をもっておっしゃる方はなかなかないでしょう。もし、話し下手だと思われるのであれば、そこをもう少し掘り下げて考えていただきたいと思います。

例えば、会議で発言できないとか、ビジネスでのプレゼンテーションはできるけれど、隣の奥さんと雑談がうまくできないとか、お姑さんに言いたいことが言えないとか、そういう細かいシーンで考えてみると、自分の得意、不得意が分かります。

これをしないで、「私は話し下手だけど、仕方がないよね」と済ませてしまうと、解決できません。まずは「何が苦手か」をはっきりさせることです。

そのように細かく見つめた上で講座に来られると、必ずそこに答えがあると思います。

つまり、何事もそうですが、漠然と悩むのではなく、問題意識を持って向かい合えば、解決案が見つかるのです。

「現在のお仕事の割合はどうなっていますか?」

今の仕事の多くは、企業や各種団体、それに自治体からご依頼を受けています。

他に、一般向けの勉強会をしたいと思っていますが、なかなか日程の問題で難しいですね。企業や団体のお仕事は、曜日で決められませんから、固定的な勉強会を開設してしまうと、日程の制約が大きくなってしまって・・・。

ですので、最初の頃やっていたカルチャーセンターも、今はできないという状態ですね。カルチャーや一般向け講座を担当していただける講師の方がいれば、と思っているのですが。

「講師の養成講座などはお考えですか?」

希望する方がいらっしゃれば、話し方のご指導の仕方を私からお伝えして、その方が指導者となるようなシステムを作りたい気持ちはあります。

何度かトライしてはみたのですが、「3か月通えばできますか?」「養成講座を受けたら仕事をもらえますか?」というような受け身の方が多くて、まだ実現していません。

なんでもそうだと思いますが、指導者となるには、単に決められた知識や手順を身につければいい、というものではありませんよね。

幅広い知識と経験が必要ですし、人を動かす指導力、それに少しオーバーな言い方ですが、ある種のカリスマ性も欠かせません。

そこを理解してもらいたいのですが、いわゆる「養成講座」ではなかなかそこまではご指導しきれないのが悩みです。

コーチにしても、カウンセラーにしても、皆さん養成講座に多く行かれますね。

ですがその中で、独立、起業、開業して、プロのコーチやプロのカウンセラーとして、バリバリとお客様を取って、自分の城を築いて、皆さんに伝えていける方はほんの一握りだと思います。

私は、そういう方たちをお教えできるような講座を作りたいと考えています。

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「カウンセラーやコーチでセミナーを始めたい人にアドバイスはありますか?」

ちょっと苦言を呈するようですが、最近いろいろなところに行くと、コーチとか、カウンセラーと書いてある名刺を本当に沢山いただくようになりました。

しかし、そういう方たちとお付き合いしていて感じるのは、例えばコーチやカウンセラーと名刺に書いてある人と100人会ったとして、その中に本当のプロは何人いるんだろう?ということです。

殆どの人はプロとしてではなくて、学習歴、資格歴を名刺に書いているのではないかと思っています。

「講座を修了して資格を認定されたから書いてもいいだろう」ということで、いわば肩書きを増やすために書いている人が多いのではないでしょうか。

なぜこんなことを言うかといいますと、今まで「名刺に書いてあるからプロなのだろう」と思ってお仕事をお願いして失敗した経験が、少なからずあるからです。

「コーチだ」と名乗る人をある団体の「コーチング講座」の講師としてご紹介したら、クライアントから「先生らしくない」と苦情がきたことがあります。

あるいは「こういうビジネス事例があるのですが、カウンセラーとしてはどう対応するのですか」とご意見を求めたところ「私は企業に勤めたこともないし、講座でも習っていないので分からない」と言われたことも・・・。これではプロとは言えませんよね。

これはきつい言い方かもしれませんが、「勉強しました。資格があります」ということを単に肩書きとして書いているのか、それともプロフェッショナルとして書いているのか、自分の名刺をもう一度見直して欲しいと思います。

セミナーをやりたい、講師をやりたいとなると、資格を持っていて当たり前で、プラスアルファがないとお客様は来てくれないのです。

つまり資格を取ったから良いでしょうではなく「自分の魅力、自分の売りはこれです」と強く打ち出して自分を確立することが必要になります。大勢いる同業者からいかに差別化し、自分の価値を上げるかを考えれば、セミナーも成功するはずです。

「成功するためには何が必要でしょうか?」

どんな仕事でも営業力は必要ですね。

どんなに優秀なカウンセラー、コーチでも営業ができないのでは難しいでしょう。他の先生と比べられた時に、絶対に負けないものを持ち、さらにそれをお客様に積極的にアピールしていけないようでは成功はないと思います。

「いい仕事をしていれば、自然と口コミでお客が来るはず。営業なんかしなくてもいい」と思っている人もいます。

実際「私は営業したことがない」と自慢げに言われる人に会ったこともありますが、ではその人が成功して有名講師になっているか、と言えばそうではない。

自分の付き合いの範囲でできる程度の仕事で満足しているわけです。これでは、講師としての地位は築けませんし、そういう方に、たとえば「経営競争が大変」「営業ノルマが大変」というクライアントさんの指導ができるのか疑問ですね。

私が特別な学歴や資格もない中、それなりに活動できているのは、同業者と仕事を奪い合う辛さを知っているからです。

お客様は常に、同業者を比較検討しています。そこで選ばれなければ仕事はないのです。その辛さを経験して初めて分かることも有ると思います。話し下手、アピール下手では営業できませんね。それを乗り越えて強い自分を確立して自ら変わらないと、セミナー講師にはなれません。

私の周りの成功している女性社長や講師の方たちは、皆天性の厚かましさを持っています。厚かましくない方でも、どこかで一度、自分の殻を破る経験をすると強くなりますね。

「先生にとって、プロというのはどういう定義になりますか?」

本当に基本的なことですが、お金を頂ける何かをきちんと持っていること。

その上で、自分の特色、差別化できるものを持っている人。そしてそれに徹していける人ですね。

資格が有ってもプロではないという方は、どんな世界でも八割くらいはいらっしゃると思います。

そこから自力で脱出して、自分の魅力でお客様を取る、自分の努力でお客様を取る、そしてご自身で地位を築く、というお仕事をしていっていただきたいし、そういう方を養成する養成講座を作りたいなと思っています。

「将来の目標についてはいかがですか?」

近い将来『スピーキングエッセイ』を科目として体系化して、どこのカルチャーセンターにも講座があるようにしたいですね。

それと同時に、話すこと・書くことができる教育業の方とのネットワークの強化をしたいと思います。

スピーキングエッセイを教えてくださる方をもっと増やしたいのです。その手始めとして、講師として活躍したい、本も書きたいという方とネットワークをつなげたいですね。

あとは『スピーキングエッセイ』で英語教育をやりたいです。英会話でなく、3分間ひとりで話しきるという体験を通じて英語力を上達させるというメソッドを作りたいのです。

会話や討論だと、わからない単語が出て来ると「どうしよう。ついていけない」と思ってしまいがちです。ですから従来の方法では、初級から中級に上がれない人がどうしても出てしまうのです。

一人で海外旅行には行けて簡単な会話ができても、それ以上のレベルには上がれない人は多いですよね。そういう人たちに『スピーキングエッセイ』で、もう少し外国語を身に付けて欲しいのです。

例えば「自分の知っている単語、構文だけを使って、あなたの言いたいことを聞き手に伝えてください。あなたの持ち時間には誰も割り込んできませんから」と、とにかく3分間、自分だけで話しきる、という英語教育をやってみたいのです。

「さらに遠い将来でやってみたいことなどはありますか?」

漫画の原作もやってみたいです。

世の中に価値観を定着させるためには漫画、アニメ、映画はとても効果的ですよね。

私が小さい頃は「アタックNO.1」という漫画が流行ると皆バレーボールをしました。

「エースをねらえ」が流行ればテニス。今は、NHKの子供向けお料理番組が流行って子供がお料理するようになったと聞きます。

ですから私も漫画の原作を考えて出版社に売りに行こうと考えています。主人公が言葉遣いやコミュニケーションを学んで、人間として成長してゆくストーリーにしたいです。

いろいろな企画、アイデアを通じてこれからも仕事を広げてゆきたいと考えています。

<編集後記>

大嶋先生とお会いした時は、穏やかで優しい女性といった第一印象でした。

しかしお話をお聞きしていくうちに、表情はそのままですが、先生の『スピーキングエッセイ』に賭ける情熱・信念に圧倒され、また言葉や話し方の重要性も認識することができました。

先生が何度も言われていた『言葉の力』のすごさ・大切さを感じているうちに、自分自身の会話を含めた言葉の使い方、プロとしての考え方等の厳しさを痛感しました。

大嶋 利佳(おおしま・りか) 株式会社スピーキングエッセイ取締役講師代表

スピーキングエッセイは、コミュニケーションの基本を徹底して学ぶ研修プログラムを、提供しています。
マナー、プレゼンテーション、接客接遇、営業販売、電話応対、クレーム対応スキルなど、様々なビジネスコミュニケーション研修を、企業や団体のご要望に合わせて提供しています。
また、一般向けの話し方講座や、ひとりひとりのニーズに合わせた個人レッスンも行っています。
どんな人にも、人前で堂々と話ができる「人前力」をつけてもらうこと、日本から話し下手をなくすこと、それが私たちスピーキングエッセイの願いです。

<提供内容(研修指導科目)>
・スピーチ・プレゼンテーション・話し方
・ビジネスマナー・接客応対・CS・営業
・研修・スピーキングエッセイ・自己表現
・就職試験対策・外国人向け日本語指導
スピーキングエッセイ ホームページ

http://www.speaking-essay.com/

<大嶋 利佳先生の著書>
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なぜあの人の話し方は「強くて美しい」のか?


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3分でわかる好感度アップの話し方


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たった3分で美人になる話し方

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インタビュアー:奥原 菜月

奥原菜月

フリーライター、占い&カウンセラー(奥原朱麗)として活動中。
夫と子供2人、犬1匹で横浜に生息中。

占い・カウンセリング・開運などをメインにしたブログ
『占いカウンセラー朱麗のまったり開運日記』

HP:アストロ・ハーティ「朱麗の占いカウンセリングルーム」

インタビュアー:朝比奈 凛香

朝比奈凛香

セミナー講師。
コーチング・コミュニケーション・プレゼンテーション・ビジネスマナーなどの
セミナーを提供している。ラシャンス代表。

あなたの「素敵」引き出します :
http://ameblo.jp/lachance/

インタビュアー:カク タカユキ

カク タカユキ

若さと癒しの請負人

趣味:水泳・カラオケ(好きな楽曲)哀愁のカサブランカ・夜桜お七

国際シデスコ認定エステティシャン
日本エステティック協会正会員

HP:エステ&セラピー「サン・リバー」

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