笑顔で精一杯頑張りましたが、やはりキャリア不足。正直言うとカウンセリング終了時はもう、クタクタでした。
頑張っても、頑張っても出口がみつからない感じでした。クライアント(相談者)には「良かったです。ありがとうございました。」と言っていただけたのですが、送り出した瞬間に、疲れて玄関で座り込んだのを今でもよく覚えています。
カウンセラーになりたての頃は、家で「疲れた〜」などと愚痴をこぼそうものなら、すぐに母親から「じゃあ(さっさとカウンセラーなんか辞めて)お嫁に行けば」とよく言われたのも思い出します。親はプロになりきるまでは、理解などしないものです。
カウンセリングに完璧というものはないのですが、100回位やると自信がついてきました。クライアントに育てられつつやってきた感じです。
「前回、言われていた『あなたは孤独じゃないですよ』というメッセージはどんなクライアントにも必ず伝わるものですか?」
私は伝わると思います。カウンセラーがしっかりとしたあり方で接すれば。当然、その度合いや壁の厚さは、クライアントによって違います。ですが、彼らは前進するという事を求めてカウンセリングに来ています。
つまり、本当は心のドアを開けたいのです。だからドアの前に立って、「いつでも一緒に開けるよ」という人がいれば、メッセージは必ず伝わります。
ただし、中には自分がよくなるという事を諦めている人もいます。諦めているというよりも、心のドアを閉めている方のメリットが大きいと思い込んでしまった人。
そういう方は、言葉では「治りたい、よくなりたい」と言っても、心の底では「今の状態のほうがいい」と思っているので、すぐには私達のメッセージが届かない事もあります。
しかし、そんな方でも、更にもっと心の奥底ではやはり「よくなりたい」、「幸せに生きたい」と思っていると思います。生きている限りは。ですから私達はそこの部分に届くように訴えていきます。
また、不幸な生き方や考え方に慣れていたり、幸せについて適切な方向性を見出せないでいるという方もいます。
そういう方のドアを開けようとすると、最初はカウンセラーによって引っ張り込まれる感じがして抵抗する人もいます。
人には誰でも自分の中に、ユングが「シャドウ」と呼んだ心の闇の部分を持っています。
言い換えれば、その人が幸せになるのを邪魔する存在です。人間はその闇に引っぱられて、生きづらくなる事があります。けれど、その闇の中から本当の自分や夢に気付くことも多いのです。
ですから、私達はこの闇を否定することはしません。また闇の部分がその人の全てというわけではないので、今は隠れている、その人の光の部分に届くようアプローチしていきます。
それでもやはり、何度やっても傷ついたり疲れたりして、長期間にわたって無力感に押しつぶされてしまったような人が、「治りたい」と言いながら、カウンセラーにゲームを仕掛けてきたり、振り回すことで自分の中の支配欲求を満たそうとするような、本来の目的とは違った、よろしくない関係を持とうとする方もいます。
カウンセラーはそれを見抜きながらも、それでも精一杯自分に何が出来るのかを考えます。
私達は諦めるということはしません。
しかし、自分がカウンセリングを継続するよりももっとふさわしい人がいると判断した時は、その方に引き継ぎ、いわゆる「リファー」をお願いする事もあります。
それはクライアントの立場にいる人も同じで、カウンセラーを選ぶ権利はあります。お互いに一度出会ったらその人と続けなければいけないというものでもありません。
「先生の方からカウンセリングをお断りしたケースはありますか?」
私のカウンセリングを希望されたのに、お会いする前にお断りするという事は、余程スケジュール的に都合がつかない時を除いてはありません。
別のカウンセラーを紹介する事は少ないですが、お会いして、「まず、ドクターに見てもらったほうがよいかな」と判断した時は、信頼できるドクターを紹介することもあります。
ただし、それはカウンセラーが幅広いネットワークがあればこそ可能になります。それはカウンセラーの為だけではなくて、クライアントの為でもあるわけです。
「個人でカウンセリングルームを経営している人にとって、いざという時にリファーできる所を確保しておく事はとても大切な事かなと思うのですが。」
私達は、カウンセリングをチームで行っています。だから、Aさんのリファーを私が引き受けたり、私のリファーをドクターが引き受けたりすることがあります。
私達はあまり薬を使わないことをよしとするホリスティック(医療的)なドクターと提携しています。
彼らは「薬、ヨガ、カウンセリング、アロマ・・どれにする?僕お勧めはカウンセリングなんだけどヨガもいいよ〜」とか、「薬もよかったらあげるけど、カウンセリングはやらなきゃダメだよ」などと薦めてくださいます。
クライアントが選べる選択肢が多いのです。そういうカウンセリング等に理解があり、信頼できるドクターとライン(提携)を作っておくことはとても大切です。
リファーをする自由さがなくて受け取るとなると、自分への負荷も大きいし、特に女性が、家庭を持ちながら色々なことを両立していこうと思った場合、凄く難しいと思います。
だから私は、それこそ必要があればニューヨークのカウンセラーにアドバイスを受けたり、ドクターに教えてもらったりしています。そういう体制を作っておく事はカウンセラーには必要不可欠だと思います。
リファーする事は、アメリカではすごく当たり前のことなのです。日本でカウンセリングを学べる所は、今たくさんありますが、学習後のアフターフォローまで行っている機関というのは、残念ながら、私の所以外ではあまり聞かないのです。
私が運営している「株式会社アイディア ヒューマン サポート サービス」では、カウンセリングを学べるカリキュラムがあります。が、他校でカウンセリング学んだ人でも、(一部救済制度的な制度ですが)、真面目に取り組んでいる方をサポートする「所属カウンセラー制度」というシステムがあります。
毎月ケースカンファレンスをしたり、プロフェッショナルとして私たちの仕事を受けるにあたりスーパーバイズ(直接指導)などをさせていただくので、多少の登録料(勉強料金)はかかりますが、ドクターや弁護士の人に相談できますし、年に1回位はアメリカで活躍している、スーパーバイザー(指導者)の勉強会に参加できます。
また、チームで活動しているので、子育てや親の介護、自分の体調などでどうしても仕事を受けられない時は、他のカウンセラーがバックアップをしますので、信頼を失ったりすることもなく安心です。
これからはこのようなネットワークがもっと必要になると思います。
こういう所で情報を探す方は本当に誠実に、自分の学んだ事を生かしたいとか、ここから学びを深めていきたいと思っておられる方だと思うのですが、中には(言い方が悪いですけど)、誠意のない事をやろうとされる方もいらっしゃいます。
「なんか儲かりそうだから・・」とか。もちろん私たちの仕事は気持ちありき、一番が気持ち。次が、世の中が認める価値ある仕事ぶり、これがプロとしてのビジネスです。一番が気持ちでない人とはなかなか話が合わなくて(笑)。
それ以外にもいろんなお話を頂くのですけど、首をかしげたくなるようなお話も正直あります。それと、ただ「ネットワークを紹介してもらえるのですか?」という方もちょっと困ります。私たちは紹介所ではないので。
あくまでしっかりと誠実に人の支援をしたい、カウンセリング活動を自分の仕事として誠実にやりたいという方であればそれこそどんな人でも、どこに所属していようと、肩書きがあってもなくても、どんな年代の人でも私は大切な仲間として大歓迎いたします。






