大学での専攻は生物学でした。
最初は、臨床検査会社で臨床検査薬の研究・開発、製造を1年くらいやっていました。
僕は田舎暮らしが夢で、「北の国から」にずっと憧れていて、特に北海道が好きでした。そこで、新しく立ち上がった北海道の会社の営業に応募したところ、未経験なのに採用されしまい、北海道へ行くことになりました。
ところが、北海道の暮らしをエンジョイしたくて行ったのに、仕事が忙しくて休みもほとんど取れず、結局1年くらいで辞めてしまったんです。
そして、東京に戻って、今度は遺伝子を研究している大学や製薬会社に対して、遺伝子の研究試薬を売る会社の営業マンになりました。営業をやっていたのですが、いろいろと苦労もありました。
「心理療法に興味を持ったきっかけは何ですか?」
営業マンをしていて、僕自身は相当の売上げをあげていたのですが、会社全体としての売り上げ目標が達成できませんでした。
当時、東日本の責任者だった僕は頑張っていたのに、これ以上やることがもう見当たらないわけですよ。自分自身では、これ以上やりようがなかったし、部下もみんな頑張ってくれていた。
12月の仕事納めの時、結局ノルマが達成できなくてトボトボと会社に帰る時、交差点で信号待ちをしていたら、交差点で車に轢かれて血みどろになっている自分の姿(ビジョン)が見えたのです。それで、「このままだと衝動的に自殺してしまうかもしれない」と思いました。
ちょうど明日から仕事が休みだったので、「なんかしなきゃ」と思って、たまたまインターネットで心理療法の中の催眠療法を見つけて、1月5日に受けたのです。
それまでそんな分野に全く興味がなかったし、なぜだか分からないのですが・・・
そしたら、子どもの頃からの自己評価の低さ、自己嫌悪感、理由のわからない生き辛さ、から解放されたのです。翌日、犬の散歩をしていたら、涙がグワーッと出てきて、「これがオレの生きる道だ! 昨日までの自分みたいに訳のわからない辛さを抱えて、頑張ってるのに上手くいかないで苦しんでいる人をサポートするのが、オレの人生の使命だ!」という思いが天から降ってきたのです。
そして、すぐ休み明けに辞表を出しました。責任のある立場だったので普通だと簡単には辞めさせてくれないのですが、理由を聞かれて正直に話したところ、おそらく上司は「コイツ、狂ったな」と思ったのではないでしょうか(笑)。
結局、2月末には辞める事ができました。盛大な送別会もやってもらい、それまでケチョンケチョンに僕のことを言っていた上司も、「お前が、こんなに苦しんでいたなんて知らなかった。すまん」と謝ってくれました。
「いろんな療法がある中でなぜ催眠療法を選ばれたのですか?」
分からないんですよ。最初にネットで探したときも、どういうキーワードで検索したかも覚えてないし。
いくつか問い合わせをしたのですが、お正月休み中の所が多いなか、たまたまやっていた都内の個人で開業していた方の所に行きました。
そんなに簡単に治るものなのか、そこが不思議なのですけれど、変わるタイミングってあると思うんですよね。
そのセラピストのセッションは、自分がプロのセラピストになった今の立場から言わせていただくと、正直、誉められたものではありませんでした。
だけど、僕はこのセッションで画期的に変わった。それは自分が変わるタイミングだったからだと思います。乱暴な言い方をすれば、どんな人でもそのタイミングで何かすれば、変われるということかもしれません。変化にはタイミングが重要なのだと実感しました。
「セラピストとして最初にどのような勉強をなさいましたか?」
会社を辞めた時からセラピストとしてやっていこうと思っていました。それから、インターネットで催眠療法を教えてくれる所を探しました。
もともと科学者だったので、理論的じゃないと信用できない所がありました。精神世界にありがちな精神面とかきれいごとばかりを書いている所は、役にたたないと思っていましたね。
色々調べて、ファドシンクの伊東信介先生の所で2ヶ月半、実際の講座は7日間、催眠療法を学びました。講座の中でも自分自身が変わっていくのを体験しました。
僕は誰からも教わったわけではないのですが、自分で自分自身に催眠をかけることができました。教わった手順を自分なりにマニュアル化して書き写して、「こういう風にやるのだな」と頭の中に記憶し、マニュアルを見ないで自分自身にやっていきます。
わかりやすく説明すると、セラピストとしての人格が別にあって、その人格が自分にセラピーをやってくれる感じです。だから練習相手は必要なかったわけです。
自己催眠ができるセラピストさんは実はあまりいません。自分自身でできるということは、自分の中の変化がよくわかりますね。
人に施術をする際、この部分でこういう誘導をしてもらうと深く催眠に入れるとか、この時にこう言ってもらいたいなどの気持ちが分かるので、アレンジしやすくなります。
他人にやった場合、聞けば答えてはくれますが、やはり自分で感じる方がよく分かります。






