会社のように全員が決まった時間にいるというスタイルではないので、会える人には頻繁に会えるけれど、1ヶ月に1回くらいしか会えないという人もいるので、コミュニケーションが不足しがちだと感じることもあります。
でも、やっぱり、メンバー皆にやりたいことを実現してもらいたいですね。そのためには、その人が何をしたいと思っているのかということを常に一人一人理解していたいです。
やりたいことを把握するやり方とか、特に意識していることはありません。難しいことを言っても仕方がないので、率直に聞いてしまいます。
「今何をやりたいと思っている?」って。
カラーセラピーや花セラピーをやっている講師に、今月はどっちがやりたいかと聞く感覚です。
「組織の運営でご苦労されることはありますか?」
正直、お金のことが一番大変です。講座などに対しても、思惑が当たればペイして、はずれると赤字になってしまいます。そのへんのやりくりは大変です。
講師をした人に人件費を払って、残った分が事務所の運営費ということです。ある程度一律に決めています。
受講料が明確ですし、そこに受講生さんが何人来たというのも明らかな数字ですから、掛け算すれば収入が出てくるので、その収入に対して何割と決めています。
カウンセリングでも、状況によって、個人的にこちらの電話番号やメールアドレスを教えておくクライアントさんもいます。そうすると、ヘタをすると24時間自由が無くなってしまう時があるので、今設定している金額でもかなりキツイかなという感じはあります。
「組織全体として共有している考え方とか、理念、方向性というものがありますか?」
理念という大それたものではないのですが、「カウンセリングは気楽に受けていいものなんだ」ということを、たくさんの人に知ってもらいたいです。
ハートランドのスタッフとして一緒に仕事をしていきたいという人に、「営利目的にしていないから収入的なことはあまり期待しないでほしい」「カウンセリングの良さをみんなに知ってもらいたいという気持ちでやっていこう」という話はしています。
「カウンセリングの良さを伝える、垣根を低くする」ということが理念みたいなものになるのでしょうか。
スタッフには、ヘタすると交通費くらいしかお支払いできないというケースもあるのですけれど、嫌な顔せず一緒に動いてくれているので、そのへんは助かっていると思っています。他のメンバーは収入以上に何か得られると思ってくるわけですね。
「ハートランドに、こういう人は歓迎したい、こういう人はうちには難しいのではないかというようなタイプはありますか?」
こちらから、あなた何々やりなさいという指示を一切出さないのです。自主的に私はこういうことをやりたいという気持ちのある方がいいですね。
勉強中の方とか、勉強が終わったばっかりの方は提供するものがまだない、気持ちだけという方もいらっしゃると思います。でも、その気持ちが大事だと思っています。
こういうことをやりたい、でも今はここまでしかできないから、この足りない部分をどうしたらいいのだろう、ということであれば、それは一緒に考えていけます。
難しいのはその逆です。何かやりたいのでお手伝いさせてくださいと言う人も多いのですが、「何かって何?」と聞きたいです。そういう方は、多くの人が入るのですが、多くの人が辞めていきます。
できるかできないかということを別にして、自分の中ではっきりとこれをやりたいという気持ちのある人の方が、長く一緒にできますね。
「先生がこのお仕事を続けていらっしゃる理由は何ですか?」
以前、塾の先生なのに対人恐怖の女性がカウンセリングに来ていました。メンタルリハーサルを何回か繰り返していたのですが、1ヶ月くらいで急激に良くなってきました。
1回1回カウンセリングをやっている度に、その人の表情が明るくなるというか、変わってきているのが分かりました。
「たった1回のカウンセリングで、こんなに人の表情って変わることがあるんだ」と思いました。
その人は、言葉より表情の変化が特にはっきりしていたので、間違いなくこのやり方がこの人には良かったのだなと感じることができました。
塾の発表会があって、それが終わった後で「お陰様で」という手紙をいただきました。手紙をいただいた時もうれしかったのですが、自分で「今日もいい、ああ、またさらに今日もいい」と、1回1回彼女の表情の変化が分かったのがうれしかったのです。
自分がうれしかっただけでなく、相手もそれで満足してくれていたのが手紙という形で感じられました。
自分も満足できて、相手も満足してもらえている、というのが一番うれしかったですね。
いい方向に変わっていく変化が見たいから、今の仕事を続けているのかもしれません。
いい方向というのは、悩みの解決もそうだし、人生の悪循環から切れるというのもそうだと思います。とにかく、いらっしゃった方にとってプラスの方向ですね。
クライアントさんにせよ、仲間にせよ、その人が自分の力を発揮できたり、いい方向にいってくれて、その人が喜んでくれるのが、うれしいのです。




