20代の初めは建築業界にいまして、企画広報を担当していました。
その後インテリアコーディネートをやりたいと思い、ある設計事務所に未経験から採用していただき、始業時間よりも1時間早く出社して図面の線引き練習をすることから始めました。
一ヶ月もすると、図面も書けるようになり、専門学校を卒業したかたと同様の仕事をさせていただけるようになりました。
その頃は若さと情熱で、専門書を買い漁り、図書館にもよく通っていました。仕事以外の時間でも、街を歩く時には必ずカメラとメモを持って、建物やショウウィンドウの写真やスケッチをし、毎日がとても楽しい学びでした。
インテリアコーディネーターとしての仕事の一通りが出きるようになり、図面を書き、商業ビルの内装設計もして、関わった作品が雑誌に紹介されることも度々ありました。また、企業内で講師として空間の見せ方、集客法などの研修も行なっていました。
しかし、その後体調を崩し、この業界でこれ以上頑張ることに限界を感じた私は、20代に行なっていたボランティア活動から見えていた、障害のため自由に病院や家から出られない子供たちや、外の世界と関われない方々にとってインターネットには無限の可能性があると感じ、30代に入ってからIT業界の教育研修の会社に転職することにしました。
カウンセリングやセラピーを本格的に行なおうと思う最初のきっかけとなったのは、ボランティアの中での出会いです。
20代のあるとき大手企業の役職者の男性の、病院送迎ボランティアを仕事の傍らで数ヶ月行なったのですが、内容は透析を終えた御本人を迎えに行き、体重を測り記録ノートに書き込みをし、一緒にタクシーに乗ってご自宅まで送り届けるという簡単なものでした。
しかし、このとき私は、社会で成功してきた大先輩を前に、何と言葉をかけていいものかすごく悩みました。
まだ40代にして糖尿病で両目を失明し、これからの人生がどうなっていくのか、不安でいっぱいであろうこのかたを前にして、私はどう言葉をかけ、どう接していくのが相応しいのか。
心理学は大学でおさめていたのですが、実際のコミュニケーションとして、言葉が出ないのです。その時初めて、真剣に臨床としてのカウンセリングのノウハウを一通り学び、心の癒しに役立つ言葉かけが出来るようになりたいという思いが非常に強くなりました。
仕事の傍らで産業カウンセラーの資格を取ったり、絵画療法、箱庭療法、行動療法、交流分析他、専門家について学びながら、実際に相談現場にも入り、自分の中で経験を積んでいきました。
「昔から心理学について興味がおありだったのですか?」
心理学に興味がというよりもこの世界の全てに興味がありました。
小学校時代は、図書館の本を全部読みたいと思って、毎日図書館に通い読書量一番で賞をもらった覚えもあります。本来は数学がとても好きで、創造力を使うことが大好きでした。
ある段階から教育とか心理に興味を持ち始めましたが、純粋なカウンセラーやセラピストというのは、人生経験を積んでいないと意味がないと思っていたところがあって、大学を出てその道に進もうとは、思っていませんでした。
シュタイナー教育で有名な、ルドルフ・シュタイナーに影響を受けた時期があり、建築家、教育者、いろいろな顔を持っているシュタイナー教育の教員養成講座にも参加したことがあります。
心理学だけではなく精神世界系の本も結構読んできています。
もともと時間を拘束されない独学が好きな私なので、本は、ただ読むだけでなく、そこに書いてあることを試すのが主義です。本も著者との出会い、そこに書いてあることは、そのかたが私に語りかけてくる教えだと思い、とにかく実践してその中から自分流を生み出す、そこが楽しいと感じます。
知識の切り貼りだと上辺だけになってしまいますが、それを実践することによって自分の中の深いところに落とし込むことができるのです。真剣に関わって本を読む、そのような感じでしょうか。
そのようにして本を通じて、潜在意識という面白いテーマに20代に出会います。
その頃は今ほど、いわゆる「実現本」というのはなかったのですが、海外で出版されている本などを取寄せて、思考は実現するということをいろいろと実践し、それが真実だと思えるようになってからは、本当に必要なパワーが自分の中に増してきた気がします。
愛とは何かを、考えさせられるようになったのも、その頃からです。
何一つエゴさえ入っていなければ、必要な物であればすぐにでも引き寄せることが出来る、愛で関わることで、互いの成長や学びが加速される、この世界を見る私の視野が、少しずつ広がり始めたように思います。





